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診断時:45歳
インタビュー時:47歳(2008年1月)
首都圏在住。2006年に乳がん(非浸潤がん)と診断され、左乳房切除術を受けた。現在外来にて経過観察中。夫と2人の子どもがおり、専業主婦。乳がんの治療を受ける前に子宮筋腫を患っていた。
語りの内容
だから、胸って2つあって1つだから、そういうふうに下着が作られてるっていうのも、なくなって初めて気が付いたんです。だから、例えば「寄せて上げる」下着とか、ああいうのもまあ付けてみたんですね、中に入れて、でも、寄せるっていうのは両方あって初めてバランスが取れて寄せられるんですよね。片っ方だと、横に動くんですよね。こう、ずずっと。だから、ワイヤー入りっていうのが何の意味もなくなっちゃったんです。だから、ワイヤー入りの下着を使うためには、逆に胸の下のゴムの部分をきつくして、そこで締めなきゃいけないんですよね。だから、普通の胸の人は両方の胸で締まって支えるものなんでしょうけど、ワイヤーの部分で。それをこう胸の胸囲で締めて支えなきゃいけないとなるとやっぱり苦しいですから、もうそれはすぐにあきらめて、それで買ってきた、昔使っていた下着なんかのワイヤーを、全部穴を開けて抜いてしまいました。うん。
それで、一番大きなメーカーの相談室に行ったんですけども、やっぱり合うものがなくて、それでまあかえって、例えばその辺にあるストッキングなんかを丸めて使ったりとか、そういうほうが使い勝手が良かったりするんですけども、でも、それだと今度どうしても動くから、で、やっぱりサイト探したら、同じような悩みの人が自分で手作り下着を作って、で、それがとても良かったから、お分けしますっていうサイトがあって、もう本当に良心的なお値段だったので、ただスポンジをこう丸く形を作って、スナップでブラジャーに留めるような簡単なものなんですけども、それが使いやすくって、それを使っています。でも、やっぱり時々重さが欲しいときもやっぱりあるんで、そういうときはヌーブラっていうんですか、今、ありますね。若い子が使っている。あれが1個ずつ分かれるので、その片っ方を2つ入れれば結構重さとか、大きくなったりとかしますし、片っ方だけのときはそんな、あの、反対側のこう、胸の、何ていうんだろう、状態にもよるんですけどね、反対側がこう、ブラジャーの状態では大きく見えるときとか、そういう下着を着けているときは2個重ねたり、リラックスしているような下着のときには1個だけ使ったり、別にちゃんとした補整用のパットじゃなくっても、何でも、何でもいいんだなとこのごろ思っています。
インタビュー02
- 早期発見のため、乳がん検診を受けることは大切だと思う(音声のみ)
- 細胞診(細い針)のときも針生検(太い針)のときも拍子抜けするほど痛くなかった (音声のみ)
- 2度の細胞診でははっきりとした異常がなく、それでも医師の「超音波で気になる」という言葉に促され、最終的に組織診を受けて非浸潤がんとわかった (音声のみ)
- 心配はかけたくなかったが、診断を聞くとき両親が一緒に来てくれることになり、正直ほっとした。がんと知らされ、混乱して頭が真っ白になった (音声のみ)
- 手術は納得できるところで受けたかったので、いろいろな人の話を参考にした。最後はその医師に会って信頼できそうだという自分の勘を大事にした (音声のみ)
- 生検では非浸潤がんであり、医師は温存を勧めた。いろいろな可能性を考え、温存か全摘か、手術当日の朝まで決められなかった(音声のみ)
- 術式について手術前日まで迷っていたが、主治医に80歳になったときに後悔しない方を選ぶよう言われ、自分の気持ちが整理でき、全摘を決意した(音声のみ)
- ドキドキしながら「温泉デビュー」したが、あっけにとられるくらい誰も関心を示さなかった (音声のみ)
- ワイヤー入りの下着はずれやすいのでワイヤーは抜いてしまった。メーカーの補整下着は合わないので、個人が自作している下着をネットを通じて分けてもらったりしている (音声のみ)
- センチネル生検だけで、リンパ節は取っていないため、腕のほうは問題ないが、乳房切除した胸の違和感は残っている (音声のみ)
- 母がいろんな健康食品を送ってくるので、害がないと思ったものは使っているが、規則正しい生活になることが基本で、健康食品に頼っても無駄だと思う(音声のみ)
- 体力が落ちているので、歩くにしても毎日続けるのは大変。疲れをためないよう、夜更かししないで、最低でも夜5時間は寝るようにしている(音声のみ)
- がんは生と死にかかわる病気だから、伝えると相手も反応に困ってしまうことがわかる。だから、話せないし、話してもつらさを分かってもらうのは難しいと思う (音声のみ)