うん。最近言われたことですけども、あの…、「あんたの言うた――言ってることは、うそじゃないんだ」と、「痛いよな」と(笑)。「ここが痛いんやから、正常に脳が反応してるんやから、うそじゃないよ」という、はっきりと言ってくれる先生がおられましたけどね。「実際に痛いところがあるから、脊髄を伝って脳に信号を送っているんだから、あなたは正常だ」と。「うそをついてないし、痛いんだ」と。それをまあ…、一部のお医者さんは、「単なる気のせいや」とかね。ただ単に、「昔のケガは治っているんやから、昔の痛みが、ただ単に脳が記憶しているだけや」とか、そういうことを言うんですけども。それも間違いではないと思うんですけども、まあ私らの病気というのは、痛いところ、部位は絶対あるんですよね。そこが、まあその人の痛みの感じ方というのはさまざまでしょうけれども、小さな痛みを大きく感じることもあるでしょうけども、痛んでいることは確かなんですね。だから、それをちゃんと理解してくれて、「あんたはここがちゃんと痛いところがあるんだから、正常に反応しているよ」と、ちゃんと理解してくれる先生がやっぱし、何人かおられたというのが、患者としては救いですよね。
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―― 診察される経過の中で、まあ医療者との、こう、対応とかで何か印象的なこととか、気になったこととかがあれば、はい。
えーと、そう、ちょっと印象に残ることってあんまりいいことではないことが多いんですけれども、そうやって、まあいわゆるドクターショッピングみたいなのをしてる中で、やはり何人かの先生にちょっと心ない言葉を言われて。いや、あの、あの、私の場合はそれでこう痛みが増したとか、そういったことはないですけれども。例えばあの、まあ、背骨、スパインクリニック、背骨専門の先生にかかったときなんかは…「僕はもう今まで何人もそうやって、背骨とか、あの、頸椎、腰椎に何か問題があるんじゃないかっていう人を今まで何千人も診てきているんだけど、まあ僕、その僕の見立てでは何も君には悪いところはないね」みたいなことを言われて。「だから、別に治療の必要もないよ」みたいなことを言われて。もう本当に、もう何でしょう、その、その次、その次でこう、綱渡りみたいにして、まあ生きてるって言ったほうがもう良かったような状況で、やっぱりそういうことを言われると、じゃあ、次までこう頑張る気持ちがやっぱり切れてしまうというか。あの、そういうことでやっぱりかなり凹んだというか。あの、ぶつけようのない怒りというか悲しみというか。先生にわかってもらえなくて、先生にもそういう、「別に君は悪いところないよ」って言われたら、じゃあ、誰を頼って誰に助けを求めていったらいいんだろうっていうふうに、やっぱり思いましたし。だからといって、痛みが軽減されるわけではないから病院通いというのもやめられるわけでもないし。
その後も、その一番最後に行った、まああの、全国レベルでたぶん…、5本の指に入るようないい病院といわれているところでも、その検査でやはり何も出なかったときに、その当時はその痛みで足がずっと痙攣。今もそうなんですけど、足の指がこう常にこう痙攣しているような状態で。それを、あの、その先生に診せたら、「わざとやってるんじゃなくて?」というふうに言われたこともあって…。そういうことをなんかこう平気で言える。なんかもう、もしかするとそういうことをわざとやるような方というのも、もしかしたらいらっしゃるかもしれないんですけど、でもそれってたぶん本当に少数というか、千人いたらそんなことするのって、1人、2人だと思うんですけど。仮にそれを思ったとしてもやっぱり、その、先生ってそういうことを言ったらいけないというか、やっぱりそれで傷つく人もいるだろうし。私はそうではなかったですけど、それで病状が悪化する方というのも、もちろん中にはいらっしゃると思うし。何よりやっぱりこう、頼る人がほかにいないのに、唯一頼れる人にそういう…ことを言われてしまうというか、というのはやっぱりメンタルにガツンと来ますよね(笑)。
そうですね。えー、やはり前にも申し上げたとおり、あの、病院行っても普通の顔して普通に歩いていくもんですから、それこそ、その10段階で8ぐらいの、9ぐらいの痛みと言ってもドクターが全く理解しない。その、「歩いて来れるんだったら来なくてもいいよ」ぐらいな、その対応されたことはもう随分あったんですね。ですから、それが非常に残念だと思います。痛くなければ病院行きませんので。まあ痛みの程度を感じるのは、まああの、個人個人違うと思いますけれども。あのまあ本当に…死んじゃったほうが楽っていうのを思ったぐらいの痛みだったので。非常にもう少しその痛みに対する理解というのがあってもいいなと思うんですね。
うん。やはりその、お医者さんと直接、言葉のやりとりするわけですよね。ですから、それはその、この腰痛にとか痛みに関わらず、やはりその、患者が傷つくわけですよね、ドクターの言葉に。ですから、私はこの、この痛みに関しては、あの、ここ(プログラムを受けた医療機関)の先生だけなんでね。非常に親身になってくれてた。ですから、この先生が1とすると、あと9ぐらい、9割は傷つけられた、あの、言動に。ありますね。ですから、随分憤りしたこと、あります。こういう方がドクターやってていいのかって、非常にその、ちょっと怒りであったことが――のほうが9割方ですね。
―― ちなみに…具体例を挙げられないぐらい?
はい。特に女性のドクターは非常に態度がひどかったです。
―― そうですか……。
はい。
―― どうして女性が、なんでしょうね。
……女性の先生でも、まああの、まあ腰痛の以外の先生はとても優しい方が多いんですけども。たまたま私がかかった女性のドクターが、そういう性格の方が多かったのかもわかりませんですけども。やはり、はっきり言えば優しさがなかった。とも感じ取れますし。あの、やはりその、私から――私、無能ですけれども……、特権意識と、上から目線。こういうことを言ったら患者が傷つくなっていうことを平気で口にするっていうことが、非常にありましたですね。はい。
僕らはうそを言っているわけじゃないんです。何度も言いますけど、うそをついて、痛いと言っているわけではない。それをやっぱし向こうの先生が、この人は本当にここが痛いんだということを理解してくれてるから治療もしてくれているし、まあ、こちらの言うことを、まあ聞いて継続して治療をしてくれるわけですね。……だから理解をしてくれる先生というのが…、1割ぐらいしかいなかったですかね。初めは痛いというのをわかるんでしょうけど、その治療をしたら、ある程度治療したら治るやろうというのがお医者さんの考えですね。でも、こんなに慢性化するというのが向こうの方にしたら、ただ単に、「この人は言うてるだけや」とかそういうことになってしまって、患者としたらそれは納得いかなくて、その人は診てもらいに行かなくなる。…やっぱし理解でしょうね。この痛みというもののメカニズムというのを、やっぱし理解してる人がわかるんではないかと思います。
この僕の病気(CRPS)に関して言わせていただくと、この病気の患者を増やしてほしくないということなんですよね。結局この病気は、何ていうんですかね、医原性があるというかね、医者が関与しているというか、医療の分野の…過誤と言ったらちょっと言葉は悪いんですけども、そういった面が多々あるような病気なんで、少しお医者さんとかそういう医療従事者が理解してくれたり、あの、わかってもらえれば少しは、患者さんは減ると思うんですよ。痛い痛い言っているのに、これはうそちゃうかと放ったからかしにするから、こういう患者が増えてくるんですね。そのときは、この人、おかしいんちゃうかと、普通なら治っているのに、何で痛いと言うんであろうなということを、医療の従事者の人がもっと早く気づいてくれて処置をすれば、あの、重症化する人もいないし、もっともっとあの、患者が減ると思うんですよね。だから、もう少し、何度も言いますけども、この病気を医療従事者が理解してくれて、早期発見、早期治療をすれば、ある程度防げる病気であるから、できるだけそういうほうに…、お医者さんも指導してもらいたいというかね。
気光(という気功の一種)は、その、遠く離れて遠隔治療というんですけど、あの、それができるっていうのもあったので、もうそれは、本当信じる。もう信じる、信じないの世界なんですけども、私はもう、わらにもすがるじゃないんですけど、そんな関係で、もう感情で、もうお願いしたいということで気光の門を叩いたんですけど。まあそうしたらやっぱり同じように、「初めてだ、こんな症状の人」ということで。で、その先生も一生懸命やっぱりやってくれるんですけども、半年間は一生懸命やってくれていて、で、その間に遠隔と、まあ直接にも結局最終的には行っているんですけど、週2回直接療法をやって、あとは毎日、朝と夜、電話機を通して遠隔療法をやるという、そういう療法だったんですけど。
でも、もう半年たって、これだけやっても全く症状が変わらなかったんですね、実際言うと。なので、先生も疲れてきてしまうし。なんか気光というのは、気光師病ということでやっぱり自分のエネルギーも使うみたいで、治療家の先生自身が頭痛くなっちゃったりとか(笑)だったりして。あるとき、ちょっとすごいもう、「ちゃんと、ちゃんと真面目にやる気があるのか」っていう感じで逆にキレられちゃって怒られてしまって(笑)、ここでさようならになっちゃったんですけども。そういうのがあったりとか、まあ最低でも私は、半年以上は1つの療法に携わるので、すぐやめないで、やるんですけども。半年間たってくるとやっぱり…、逆に、もう僕はできないよって言ってくれる先生もいますけど、やっぱり治療家の先生たちのほうではもう自信持って、それでお仕事してるので、当然プロとして当然なんですけども、もう怒っちゃう先生もいて。うーん…、すごくお互いに嫌な思いをして、お別れしちゃったというケースもありました。
まあ根本的にすごくその民間療法に完全に切り替えたというのは、えーと、最後もうどうしても痛くて救急で行って、「まあ、また違う日、平日に来てください」って言われて行ったときに、そこで何回か検査をするんですけども、やっぱり漢方も出されて処方されるものの、全然効果はない。そのうちに先生も、「もう、もうやめようよ」って。何をやめるんだろうと思ったら、もういろいろ(機械で)調べたりとかやるのをやめて、もう、やめようっていうことだったらしいんですけども。最終的には、あの…、「もう自分で自分に合う対症療法を探して、自分で調べてやりなさいよ」って。それをお医者さんから言われたので、ああ、もう行くところなくなっちゃったんだというふうに、すごいもう悲観的になってしまって、で、「まあしようがない。自分で探すか」と思って。
病院のほうはお医者さんなので、で、結構何ていうんですかね、異常はやっぱりないし、西洋医学的から見るといろいろ精査しても機械的な検査しても異常は出てこない。ただ、症状だけが出てる。それはやっぱりなんかこう…、うーん、判断がつかないっていうのもあって…、こう…、自分、私の患者のほうで何かこう、何ていうのかな、こう、怠けてるじゃないんですけども、こう、ただそう思っているだけだっていうような感じで言われたりとか。
最初のころは、痛みが出だしたころは何ていうのかな。…えーと、家に、家にいたので、訪問リハビリとかを受けていて。うん、あとは近くの病院とかに行っても、あの、「そういう痛みは神経が切れてるから仕方ない」とか、「我慢するしかない」とかっていうことを言われてて。あの、本当に何だろうな、自分としては本当拷問ぐらいな感じの痛みだったので。平日はあの、家にいて、で、土日になると主人が、そんな引きこもってたらだめだからって外に連れ出そうとするんですけれども、その30分さえも、すごいもうつらくて、1年半ぐらい引きこもってたんです。うーん、まあ理解してもらえないというか。 で、まあ最終的にはあの、訪問のリハビリの先生もすごくいい方で本当お世話になってたんですけれども、あの、「そんな痛い痛い言ってる人はもう診てあげれない」って言われて、「もう、もう来ないから」って言われたんです。もう来れませんって。で、私も体良くなりたいから、あの、リハビリとかもしたいんですけど、本当に痛くてできないときもあるんですね。でも、サボる言い訳って言われてしまうんですよね。痛いって言えばやらなくていいっていうふうに。で、そういう感じでこう意見が合わなくて、もう本当に捨てられたような状況で、まあスパッとあの、来ていただけなくなったので、もう、どうしようって途方に暮れて。
まあ、ひどいことを言われたことは何度かありますね。「やる気がないんだろう」とか、「単なる痛い痛いだけ言うてるだけや」とか、そういうことを平気で言うお医者さんは何人かいましたけどね。
―― それはいつぐらい、いつごろの話なんでしょうか。
うーん、4、5年前まで言われてましたね。そういうお医者さんは結局診察から外れていかれますね。で、ほかのお医者さんが代わりに診察してくれる。入れ替わり、立ち替わりで、まあ延べ…20人ぐらい、お医者さんは替わっていると思いますね。結局、さじを投げるわけですね。まあ治療法がない、ということがもう最大のネックと思いますけども。あと痛いというのは…、こちらの言うことだけであって、向こうに伝わらないわけですね。本当に痛いのか、何で痛いのかというのがわからんわけですね。それをわかってくれるお医者さんというのはあんまりいないんですね。……だから、1年ぐらいしたらもう、結局は…、「もう、しゃあない」とかね、「もうこんなもんや」とかね、そういう言い方とか。まあ何度も言いますけども、「やる気がないだけや」とか。そういう言葉が一番こちらにしたらつらいんですけど、そういうことを平気で言うお医者さんというのは何名かおられました。
―― 医療者の対応とか言葉とか、そういう中ですごく困惑した体験とか経験とかがあったら、お話しいただけますか?
本当にあり過ぎてね、先生に対してはね。……うん。手術したところがまずそうですよね。知らぬ存ぜぬで、もう病名すらもわかりません。「診断書を書いてほしいんです」って言ったら、「病名がわからないから診断書は書けません」って言うんですね。でも、こっちも診断書をもらわなかったら職場に出さなきゃいけないのに、うー、書けないって言われても困るなと思って。で、「もし、ほかに病院にかかってたら、そっちのほうからもらってくれ」って言うんですよね。そんな(笑)馬鹿な話ないよなと思って。もうそれで結局、知らぬ存ぜぬで、「あなたみたいな患者には出会ったことがないから」って、結局、診察拒否されて。で、ほかへ行っても、もうよくわからない、よくわからないで、ずっと来て。で、あの、「あんまりね、いろいろ医者を転々とするのはやめなさい」って言う先生もいてね。転々とするのをやめなさいって、い、言われても…、病名すら付かないのにね、それでわからない、わからないで、先生たちからも断られ続けているのに、と思いながら、なんかもうすごくこう…、あのころやっぱり一番つらかったですね。病名が付かない。「精神的なものなんじゃないの?」なんて言われたときには、いや、本当に、精神的なわけがないだろうと思うんだけれども。…もう、本当にどうしようもなかったですね。エヘン。みんな拒否されるから。わからない。で、経過観察しましょうとかね、まあそんな感じだったので。ウウン。
でも、実際に歩けてないし、痛いし。痛みは止まらないし、何もできないしという状態の中でずっと来てたので。普通、普通の生活が自分でできるのかなっていう、すごく不安もあったし。で、あの、前の日まで歩けてたのに、次の日、目が覚めたら歩けなかったっていう、そんな感じだったので。なんか自分の中でもこう、受け入れられない、病気に対して。歩けなくなったということに対して受け入れられなかった、自分自身がね。
……まあ私がよく、あの、講演会に行って、疼痛患者の人から相談を受けることが何回かあるんですけれども。正直あの、すごくそういうのは戸惑います。何でかというと、やっぱり自分のようにその病名に振り回されて、多額のお金を投資して、それでも治らないっていう、まあその、そういう病院のたらい回し、ドクターショッピングに…陥るだろうっていうふうにもう半分わかっているので…、今まで自分が通院してきた病院を紹介しようという気には、さらさらなりません。
……まあ、えー、まず、さまざまな病名を、不特定診断、えー…、不特定診断をまあ受けてきました。えー、手根管症候群から始まり、後縦靱帯骨化症、で、線維筋痛症、脊髄液減少症、筋痛性の脊髄炎。複合性局所――えー、えー、複合性局所疼痛症候群 CRPSですね。あとは、えー、精神的な病気全般。で、まあ中には、あの……、まあ、えっと、どの病気かとは申せないんですが、えー、まあひどい対応されたところもありましたし。うーん…、まあ一方的に、まあその、ある病気の外科治療をして、「まあ効くまで、とりあえず耐えなさい」と言われたところもありましたし。「この薬を飲んでたら絶対良くなるから、あとはあなた次第の頑張り…、心の持ちようだ」というふうに言われたところもありましたし。……そういった、まあ医者からこう精神的なサポートは全くなしに、一方的にこう……、「私の施している治療を受けていれば……治る」と。もしくは、「治るかどうかわからないけれども、あなたに託します」というふうに言われて。でも、自分は患者だし、当然医学の知識もないし、なぜそんなことを決めなければ、自分で決めないといけないんだろうって戸惑うときも何回もありました。でも、自分としてはこの体の痛みをどうにかしたいという、わらをもすがる思いだったので、それらの、そういった医者でも治療を受けざるを得ないというような精神状態でしたし。……そういう感じでしたね。