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インタビュー時年齢:51歳(2014年3月)・女性
慢性骨髄性白血病の治療薬の治験(詳細不明)への参加に同意したが、投与開始前に中止。
首都圏在住。2009年に慢性骨髄性白血病と診断され、既存薬を服薬していたが合わず、休薬中にセカンドオピニオンを聞きに訪ねた病院で、治験の話を紹介された。薬が効いた場合は治験が終わっても優先的に使わせてもらえるという点にひかれ、迷いながらも参加を承諾。事前検査を受けている期間中、副作用に関する疑問を医師に質問したところ、説明もなく、治験に参加しなくてよいと言われ、参加を中止。
語りの内容
―― 治験のことに対して、周りの方とかご家族とか、さっきご友人ていう話、ちょっと出ましたけど、相談とかはされていたんですか。
もう両親ともにね、高齢なので、そういう「がん関係の難しい話は、もうお母さんたちには分からない」って言って。それと、やっぱり、(娘が慢性骨髄性白血病であるということへの)ショックが大きかったみたいで。だから、あんまり私のほうから、いろんなことは言えないし。その(これまで治療してきた中で)副作用が出ても、あんまり話せなかったというか抑えめにしていたので、治験に関しては、何か新しい薬があって、それをやってみるかもしれないっていうぐらいしか言えないし。それに祖父が肺がんで亡くなったんですよ。そのときに、治験なのか何なのか、わたしはまだ小さいころだったのでよく分らないんですが、学術的なところに参加していたので、父は、そういうのに関しては、ものすごく嫌がる人だったので、余計話せなくて。新しい薬があって、それ試してみるかもっていう程度で。
お友達は、一緒にその治験の説明を聞いてくれていたんですけど、(説明を聞いた)帰り道には「(薬の選択肢が)あと二つしかないんだったら(=治験以外の薬の選択肢が二つと医師から告げられていた)、治験やってみるのも手かもしれないね」とは言ってくれていたんです。「治験をね、やってみようかと思って、前向きのね、返事を(治験を提案してきた医師に)してあげた」って言ったら、「えー、治験やるの?大丈夫?」って心配して。その「副作用とかね、まだ全部分かっているわけじゃないし、病院でね、(何かあったら)対応してくれるって言っても。こんなこと言うと、余計不安になっちゃうから、あんまりもう言わないけど」って言って。ただ「気をつけてね」って言われましたね、はい。
インタビュー16
- 自分自身は結果的に治験を受けなかったが、治験に対してマイナスのイメージはない。リスクや副作用をきちんと理解した上でなら治験も貴重な選択肢の一つだと思う(音声のみ)
- 両親は高齢で病気のことをあまり話していなかったので、治験に関しても新薬を試してみるぐらいしか言えなかったが、友人には一緒に治験の説明を聞いてもらった(音声のみ)
- 最初に医師からいい薬があるが試してみないかと言われたときは治験だと思わなかった。話が進んでから、実は認可されていないので治験になる、と言われた(音声のみ)
- コーディネーターは事前説明の時はとても丁寧で親切だったが、後日副作用について質問すると急によそよそしくなって「先生に直接聞いてください」といわれた(音声のみ)
- 副作用が出たら24時間いつでも診てあげるといわれて参加を決めたが、CRCは副作用については書類を読んでくださいというだけで詳しく説明してくれなかった(音声のみ)
- CRCは検査と薬のスケジュール、入院の病室や室料など具体的な細かい説明ばかりで、同意しても途中で自分からやめられるということの説明は印象に残っていない(音声のみ)
- 白血病の標準治療薬で副作用が出てしまい、休薬しているときにセカンドオピニオンを聞きにいった先で、治験のことを詳しく説明された(音声のみ)