投稿者「dipex-j」のアーカイブ

臨床試験・治験の語り

まずは治験についてよく理解することと、そしてわからないことは何でも聞けるよう、主治医との信頼関係を築くことから始まる(音声のみ)

まず、やっぱり、治験ってどういうものかっていうことをしっかり理解するっていうことが大事だと思うんですよねえ。何のためにやるのかとか、で、自分にとってどういう利益不利益があるものなのかとか。で、その治験の方法もいろいろありますよね。今回は二重盲検法だったけども、医者に知らされる場合もあるのかもしれないし。何か、その辺の、まずはよく理解しないことには始まらないということと、分からないことは、もう、何でも聞けるような、やっぱり、主治医との間柄が。治験をやるっていうところには、主治医との信頼関係がないと始まらないんじゃないかなという感じがするんですよね。わたしも、だから、信頼していた先生だったから、「どう?」って言われたときに、あ、やりたいっていうふうに思ったし。なので、医療の一番基本の、自分の主治医との信頼関係があって、その上で、治験があるというのを知った場合に、どういうものなのかっていうことをまず理解して、で、自分が実際やるとなったら、どういうことをやるのかとか、メリット、デメリット、それこそ、(今現在服用している)薬を止めなきゃいけないっていうことだとか。そういうことをよく聞いて、で、納得できないことがあっては始められないと思うんですよね。やっぱり、未知なことなわけですから、自分にとって。なので、そこが一番かなと思うんですね。

臨床試験・治験の語り

治験は良くなる方向に賭けるギャンブルだと思っているので、参加する、しないはその人それぞれの判断だと思う

うーん、どう言ったらいいでしょうね。僕はもう完全に、良くなるか悪くなるか分からないけど、(治験は)良くなる方向に賭けるギャンブルだなっていうふうに思っているので、人それぞれの考え方によって受ける受けないはやっぱり(自分で)判断したほうがいいと思うよっていうふうには、多分、もし相談されたら言うかなっていう気はしますね。もしまた治験受けるかいって言われたら、今度、新薬だって言われたら、それこそ本当にギャンブルだなと思いながら、多分受けるとは思うんですけれど、まあ、うーん、やっぱりその人その人の判断だと思います。

臨床試験・治験の語り

自分が参加した治験はマイナス要素がなかったが、治験にもいろいろあるので、一概に皆に勧めるというわけではない。自分なりに内容を調べる必要がある

うーん…ちょっと、なかなか難しい質問で、やっぱり治験でもいろんなものがあると思うんですよね。ですから、私なんか…参加した治験のケースというのは、どちらかというと単純なケースで、ある意味で、治験をする、受ける者にとってですね、マイナス要素がないと。マイナス要素っていうのは、そういう薬(治験薬)を飲み続けるというマイナス…面倒くさいんですけれども、実際に体に害があるとかっていう問題はないという、そういう治験だったんですけれどもね。だから、いろんなものがあると思うんです。同じ薬品関係であっても、いろんなケースがあって、ですから一概にね、「みんな治験に参加せよ」っていうか、そういう勧め方っていうのは、やっぱりちょっとできにくいかなという気がします。ですから、やっぱり、そういうものに参加するに当たっては、それなりに十分ですね、自分というものをよく…その治験との在り方を調べてそれで納得して参加すると、そういう必要性はあるかなという気がいたします。

臨床試験・治験の語り

自分にとっては参加はプラスだったが、結果次第で嫌だったら止めればいい

ま、わたしは、自分の場合は、(参加したことが)ほんとにプラスになったと思っていますから、やっぱり、勇気を出して、え、そういうまた新しい道に進んでみて、その結果次第で、自分で嫌だったら止めればいいんじゃないかなと。なかなか新しいことに踏み出すのは勇気がいりますけどね。わたしは、やってよかったです、はい。

臨床試験・治験の語り

嫌だったらいつでも止められる。とりあえず挑戦してみることが大事(音声のみ)

とりあえず、興味が持てたら、参加してみて、嫌だったらいつでもやめられるっていうのは、どの臨床研究でも治験でもそうなので、とりあえず、やってみることが大事かなっていう。とりあえず、何でも挑戦してみたほうが、ま、いろんな経験もできるし、いい結果も生まれることもあるので、恐れずに、試してみたらどうかなと思います、はい。

臨床試験・治験の語り

自分や家族の体験から、治験は怖がるようなものではないと自信をもって伝えられる。医療関係者と人脈ができるというメリットもあった(音声のみ)

自分が治験を経験して、家族も経験して、そのことが、マイナスではなかったので、そういう経験は伝えられると思います。積極的に勧めるというのは、これはもう、やっぱり個人個人いろいろな、体調であるとかですね、健康状態や、受け止め方があるでしょうから、そこは、あんまり強く勧めるものでもないかなと思いますけれども、自分が相談を受けた場合なら、自分の経験を話をして、決してそんなに恐れるような、怖がるようなですね、そういうものではないということは、きちんと自信を持って伝えられると思います。コーディネーターの方もそうですけれども、やはり、普通の患者として通院するとか、入院・手術をするとかいうだけではなく、さらに、もっと別の分野から、医療関係の方とつながりができるという点では、こう、人脈といいますかね、ちょっと恵まれる、恵まれる機会なんじゃないかなというふうに思いますね。そういった意味では、あの、いい機会だと思うので、治験に参加することはメリットがあるというふうには伝えられると思います。

臨床試験・治験の語り

頭から「治験は嫌」と思わずに、まずどんな治験かということを聞いて、自分に合うかどうか納得いく説明を受けたら見方も変わるのではないかと思う(音声のみ)

そうですね。私自身は、あのー…自分自身がいろんな説明受けてね、きちんと、納得してから治験をしたので、最初からそんなに、頭からね、治験は嫌よって言わないほうがいいって、私は、いろんなことをね、聞いて、それから決めたらどうかしらっていうふうに言うと思いますね。どんな治験かっていうことを、まずね、聞かないと分からないですけれども、で、本当にその人に合っているものだったら、参加して…みたほうがいいのかなっていう気はしますけど。その内容によってですけれど、そうすることによって、いろんな知識、持つことができますのでね。お薬に対しての、その、考え方っていいますかね、説明をしてくださるし、なんか見方がちょっと変わるんじゃないかなと思います。

臨床試験・治験の語り

他に治療法がなければリスクが高くても試したいだろうし、リスクが低くてもメリットも少ない治験もある。最初から扉を閉めないで、とりあえず話を聞いてほしい(音声のみ)

そうですね……、とりあえずは一度話を聞いてほしいなって。ま、それはわたしが被検者の立場だったからって言うっていうこともありますが、今も自分のやっている仕事(臨床研究コーディネイター)の面からみてもそうなんですけども。とりあえず、一度は話を聞いてみてほしいなって。最初からもう話聞く前に、「えー、怖いです」っていう人もいらっしゃるんです、実際に。でも、それを決して否定するわけじゃないんですけども。とりあえずは、そういう話があったときに、一度そういう話を聞いてほしいなっていうふうに思います。

それは、その患者さんのニーズ。例えば、今回のわたしのように、もう、これしか方法がないんじゃないかっていうような治験っていうのは結構あるんですね。例えば、抗がん剤とか、もう、今、現状ある方法では、らちがあかないから新しい方法を試したい。例えば、もうすでに、その状況は変わっているんですが、数年前、7~8年前ぐらいかな、認知症の試験なんかでも、(当時認知症に)使える薬が一つしかなかったんですね。でも、その薬を使っていても、どんどん進行していく、病状が進行していくっていうようなときに「いや、こういう薬があるんですけど、やってみませんか」っていうようなお話があると、やっぱり、仮に、リスクも高い、その承認されていないからリスクも高いし、どうしようって思われるんですけど、結構、やっぱり患者さん、ご家族っていうのは、すごく、あの、これで、ひょっとしたらよくなるんじゃないかっていう期待を持って、ま、話を聞かれるっていうことがあると思います。

で……また、あの、例えば、もうすでに治療薬があって、まあ、今の治療とほんと変わらない。ちょっといいことがある。例えば、注射だったのが目薬になるとかね。ちょっとだけいいことがあるんだけど、でも、「わざわざこれに入らなくても、今の薬でいいやん」っていうようなケースの試験もありますし。……うーん、その、得られる効果と、その、リスクを、こう、天秤にかけたときに、メリットもあんまりないんだけど、デメリットもあんまりないようなものっていうのもありますし。

メリットもあるんだけど、デメリットもすごくある、そのリスクもあるっていうような試験もあるので、でも、とりあえず、一度話を聞いてみていただけたらなっていうことを思います。うーん。で、まあ、ご自分で話を聞いてみていただいて、断っていただくっていう、ま、受けていただくっていうところの判断をしていただけたら。とりあえずは、その門、最初の扉をぴしゃっと閉じないで、とりあえずは聞いてみてほしいっていうふうに思います。

臨床試験・治験の語り

自分自身は結果的に治験を受けなかったが、治験に対してマイナスのイメージはない。リスクや副作用をきちんと理解した上でなら治験も貴重な選択肢の一つだと思う(音声のみ)

アドバイスを言えるほどのものは、わたしは治験に対してね、体験する手前で終わってしまっていますけど、追いつめられた状態で、やっぱり判断するときがあると思うんですね。で、治験自体は、その、わたしは、マイナスのイメージは持っていないです。どういうリスクがあるにしても、そのリスクをちゃんと理解した上で、やっぱり、最後まであきらめちゃいけないと思います。

その、わたしが、そこ今まで体験してきて、そのー、治験の先生もはっきり言って、何ていうの、マイナスの感じは持っていないんですね。ていうのは、その、今の先生につながるように橋渡しみたいなことに結果はなっているし、その……手のひら返したような対応はされましたけど、そのあとずうっと、いろんな先生の対応の仕方をみていて、がんって治療の選択肢がだんだんなくなっていく病気ですよね。で、その、慢性骨髄性白血病にしてみれば、その急性転換すると、非常に予後がよくなくなるから、それこそ火事場みたいな感じで、腕一本あきらめて命をとるか、命をあきらめて腕をとるのかっていう選択をしなきゃいけないときがあるので、そういう意味では、治験もその選択肢の、貴重な選択肢の一つだと思います。

臨床試験・治験の語り

母が参加した2つの治験では効果が得られなかったが、副作用も出なかった。自分の病気が治る可能性もあるし、新薬の開発にも携わることができるので、受けてみてほしい

そうですね、……治験は、……わたしの考えでは、受けたほうがいいと思います。それは、……患者が治るかもしれないっていう意味合いもあるし、これからの薬の開発にたずさわれるっていう思いもあるし。それが……あるから、「ぜひ治験を考えておられる方は、……ぜひ受けてみてください」とわたしは言いたいですね。うーん。ただ、やっぱり、ま、今回、母の場合はね、その二つ、あ、二つか、二つの治験を受けて(※いずれも期待した効果が得られなかった)、ま、副作用も全然出なかったし、まあ、ラッキーだったのかもしれないんですけれども、……でも治験は…受けたほうがいいとは、わたしは思いますね。うーん……何だろうな。……何と言ったらいいんでしょうね、ほんと。