ほかの人から聞いたときに偽薬っていうんですか、それと、本物の薬を、治験用の薬飲んでいるのかは分からないというふうに言われていましたんで、これは、どっちなのかなあと考えたりはしましたけどもそれほどの差は感じなかったですけどね。
―― 参加された治験は、偽薬が混ざっている治験だったんですか。
偽薬、うん、それは知っていましたよ。
―― どっちに当たるかなっていうのは分からない。
それがね、これ1年半かかるでしょう。例えば、半年間偽薬で、その次の半年が治験用の薬でというような感じを勝手に思っていましたけどね。
―― 実際はどうだったんですかね。
実際、それは教えてくれませんし、わたしも聞きませんから。偽薬じゃないのも両方飲んだんだろうというふうに、勝手に思っていますけど。
―― それは治験終わってから、治験の係の人とかに、自分が飲んでいたのはどっちだったんですかとか、聞いてみようとかはあんまり思わないですか。
ただ、一つだけね、何ていうのかな、ちょっと便秘気味になったりゆるくなったりがあった時期があったんですよ。そんときはね、薬のせいだと思わなかったんですけど。全部終わってみたら、極めて順調な便通になったもんで、「あ、最後のこれを飲んでいたのは、治験用の薬だったんだろう」と思いましたけどね。そんな程度ですね。
―― ご自身が飲んでいたのが治験用のやつなのか、それとも偽の薬なのかっていうのは、そんなに気にはならないものですか。
うーん、気にするようなことじゃないですね、わたしにとっては。だって、治験の薬を飲みにいっているんだから、それが偽薬かどうかは知る必要ないでしよう。
―― あとからも特に聞いたりはしなかったっていうことですね。
はい。