診断時:20歳
インタビュー時:41歳(2018年9月)
関東地方在住の女性。夫と二人暮らし。大学1年の冬頃に結節性紅斑という硬くて赤い斑点がたくさんできて、受診した皮膚科ではベーチェット病を疑われた。その後痔ろうがみつかり手術をしたが、術後も熱が続いたので内科に行き、検査の結果クローン病と判明した。病気をきっかけに自分がやりたいことをやろうと思い、歌のレッスンを始め、ニューヨークにも行った。診断から8年くらいは長期の入院を何度かしたが、今は食事の管理だけで薬は飲まずに寛解状態が続いている。
プロフィール詳細
大学2年の頃に結節性紅斑という硬くて赤い斑点がひざ下にたくさんできた時、昔からアトピー(魚アレルギー)があったので、皮膚科に行ったら、ベーチェット病(*1)を疑われたが、塗り薬をもらって付けたら1週間くらいで赤い斑点は消えた。しかしその後お尻が痛くなり座っていられないくらいになったので、内科を受診して痔ろうが見つかり、すぐに手術した。術後、毎晩39度くらいの熱が続いたので、再び内科に行ったところ検査の結果クローン病だと診断がついた。
そのまま入院して、絶食とIVH(中心静脈栄養)(*2)で、1月半くらいで退院したが、完全に寛解状態になったわけではなく、良くなったり悪くなったりを繰り返した。症状としては腹痛、下痢、発熱があり、変わったものとしては下半身の鈍痛が酷くて、立っているのがとても辛かった。しかし、狭窄、腸閉塞、下血などの重篤な症状は出なかったので、1か月くらいの入院は何度かしたが、腸管の手術をするところまではいかなかった。
病気になるまでは親の敷いたレールの上を歩くだけで自分の人生を真剣に考えたことはなかったが、病気をきっかけに本当に自分のやりたいことをやろうと決めて、大学卒業後歌手になるためのレッスンを始めた。
その間も症状はあったが、好きが高じてニューヨークにも1か月歌のレッスンで行ってきた。その時のホストファミリーにタヒチアンノニジュースという南国のフルーツを発酵させたジュースを、体にいいからと言って無理やり飲まされた。それが自分にはよかったみたいで、日本に帰ってからも飲み続けていたら、いつの間にか症状がなくなっていた。それが29歳のころで、それ以来病院には行かず、薬も飲んでいないが寛解状態が続いている。
病気になった原因として自分が思うのは、大学生になって初めて自分のやりたいことと現実の状況が違っていることに気が付き、大学を辞めたいと思ったが、親に反対されてストレスがかかっていたことではないかと思う。
逆に病気が良くなったきっかけは、自分に合う食べ物をとり合わないものを抜く、そして自分が好きなことをやっていることだと思う。
今は歌手として都内と横浜でライブを中心に活動しており、今後は全国でのライブ活動を目指して弾き語りにチャレンジを始めた。歌手としての活動も自分でコントロールしながらあまり無理をしないように心がけている。
*1 ベーチェット病:慢性再発性の全身性炎症性疾患。腸管型ベーチェット病の場合はIBDの症状と似た症状が出ることがあり誤診されることがある
*2 IVH:高カロリーの栄養輸液を体内の中心に近い太い静脈から継続的に入れる方法
そのまま入院して、絶食とIVH(中心静脈栄養)(*2)で、1月半くらいで退院したが、完全に寛解状態になったわけではなく、良くなったり悪くなったりを繰り返した。症状としては腹痛、下痢、発熱があり、変わったものとしては下半身の鈍痛が酷くて、立っているのがとても辛かった。しかし、狭窄、腸閉塞、下血などの重篤な症状は出なかったので、1か月くらいの入院は何度かしたが、腸管の手術をするところまではいかなかった。
病気になるまでは親の敷いたレールの上を歩くだけで自分の人生を真剣に考えたことはなかったが、病気をきっかけに本当に自分のやりたいことをやろうと決めて、大学卒業後歌手になるためのレッスンを始めた。
その間も症状はあったが、好きが高じてニューヨークにも1か月歌のレッスンで行ってきた。その時のホストファミリーにタヒチアンノニジュースという南国のフルーツを発酵させたジュースを、体にいいからと言って無理やり飲まされた。それが自分にはよかったみたいで、日本に帰ってからも飲み続けていたら、いつの間にか症状がなくなっていた。それが29歳のころで、それ以来病院には行かず、薬も飲んでいないが寛解状態が続いている。
病気になった原因として自分が思うのは、大学生になって初めて自分のやりたいことと現実の状況が違っていることに気が付き、大学を辞めたいと思ったが、親に反対されてストレスがかかっていたことではないかと思う。
逆に病気が良くなったきっかけは、自分に合う食べ物をとり合わないものを抜く、そして自分が好きなことをやっていることだと思う。
今は歌手として都内と横浜でライブを中心に活動しており、今後は全国でのライブ活動を目指して弾き語りにチャレンジを始めた。歌手としての活動も自分でコントロールしながらあまり無理をしないように心がけている。
*1 ベーチェット病:慢性再発性の全身性炎症性疾患。腸管型ベーチェット病の場合はIBDの症状と似た症状が出ることがあり誤診されることがある
*2 IVH:高カロリーの栄養輸液を体内の中心に近い太い静脈から継続的に入れる方法
インタビュー33
- 下痢の回数が増えてくると、炎症反応も高くなり、熱が出て入院していた。体調が悪くて、普通には生きていられない感じだった
- 大学時代はクローン病だけでなくアトピーが酷くてあまり大学には行けなかった。アトピーはクローンの合併症かどうかはわからないが、自分では関連があると思っている
- ニューヨークにいるころ一番つらかったのは下半身の鈍痛で、階段で足が上がらなくなったことがあった。横になるのが一番楽だが、じっと立っているよりは歩いている方がまだ楽
- 私の場合は歌があったのがよかったと思う。病気を治すということに目が行き過ぎないようにすることも大事。そして精神のバランスを保つために、喜びにあふれるものを持つことが大事だと思う
- 病気になる前は親が敷いたレールの上を歩いてきたが、現実に突き当たって、そのストレスで病気になってアラームが鳴った。それからは自分で物事を考えるようになった
- 今の夫と付き合いだした頃は病気のことを隠していたが、本格的に付き合う前には病気のことを説明した。でも彼には病気のことは調べないでくれと頼んだら、本当に調べなかった
- ニューヨークに行っていた時にホストファミリーからタヒチアンノニジュースというのを体にいいからと飲まされた。それがよかったのかわからないが帰国してから症状が改善された