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クローン病の語り

レミケードは22歳の頃に始めて、副作用もなく効きが悪くなることもなく現在まで続けている。しかし同時に、エレンタールを含めた食事療法もやっているので、寛解を維持できていると思っている

―― その後、まあ劇団に入られたということなんですけれども、当然その劇団の方には病気のことはおっしゃったわけですね。

そうです。もう病気のことは何も隠すまいと思って伝えた上で、その、かつ2カ月に1回レミケードを打ちますっていうことも含めて入りました。分かってくれて、入れてくれました。

―― その、レミケードはいつ頃始めたんですか。

22ぐらいのときに、劇団の養成所時代に下血して入院したときに始めました。

―― それは、その病院の先生が、あの、これをやってみようということで。

そうです。何か結構、有名な先生らしく、いっぱい診てて、クローン病を、で、「やってみよう」って言ってやってみました。

―― で、あの副作用とかはなく、ずっと今まで続けているわけですね。

そうなんです。副作用はなくて、あの、レミケードって続けていくと段々効果がなくなってくるっていわれているんですけど、私は幸い今でもしっかり8週間問題ないので、今でもずっと8週間単位で打ってます。

―― で、途中で、その8週目ぐらいになってくると調子悪くなってくるとか、そういうこともなく?

ないですね。意識したことないです。

―― それはいいですね、でもね。

はい、本当に。
でも、食事療法を続けてる、食事療法とレミケードをちゃんとやってるからってどの先生にも言われます。結構、当時20、私が22ぐらいの時代にレミケードを打ったらラーメンも何でも食べれるっていうのがネット上ですごい出てて、あれはすごいスーパー、スーパー素晴らしい薬だみたいな。私はそれを信じなく、信じてなくて(笑)、レミケード打ってもちゃんとエレンタールを飲み続けたので…、それのおかげだと思ってます。

クローン病の語り

免疫調整剤としてロイケリンを使っていて、妊娠してからも使っていたが特に問題はなかった。 また、レミケード(生物学的製剤)の効きが悪くなった時に併用したこともある

あと免疫抑制剤っていって、ロイケリンっていう免疫抑制剤も、やっぱりひどい時期は免疫抑制剤を使っていました。
で、それはちょっとやっぱり、それを使ったのはだいぶ後なんですけども、えっと、結婚をちょうどする前後ぐらいで使っていて、ちょっとやっぱり妊娠とかを考えているのもあって、そこら辺は結構、副作用とかについてはちょっと結構慎重になってたんですけども、えっと、結局ロイケリンが、まあ、そういう、飲みながらでも妊娠しても、あの、通常の飲んでない方と何も変わらないってことで、飲みながら出産をしたんですけど、そういうのも使ってました。

で、ロイケリンは今は…ちょっとその、使ってる時期と使ってない、やっぱり症状が悪くなったときにロイケリンは使ったりするんですけども、レミケード(生物学的製剤)はもう、えっと、使い始めてからはやっぱりずっと継続して、今もずっと使ってるんですけども、今で多分7年目ぐらいで、多分そうですね、7年目ぐらいでレミケードを使い始めました。
で、そのレミケードの効きが悪くなってきたときに多分、えっと、ロイケリンを、こう、併せて使い始めたと思います。
で、ロイケリン、レミケードもやっぱりずっと使っていると効果が、こう、だんだん薄れてきて、2カ月に1回の点滴なんですけど、その次の点滴の頃にはもうすごい症状が悪くなっちゃって、もう点滴までもたないぐらいな感じになってたんですね。
で、それが、こう、ロイケリンを飲み始めると、そういうのがちょっともつようになるっていうので、ロイケリンを併せて使い始めたのが、多分ロイケリンを飲み始めたきっかけだったと思います。
で、今は、えっと、私それ、手術とかもしてるんで、今はちょっとまた術後なので、ロイケリンはもうやめてるんですけども、今はレミケード。術後で調子がいいので、レミケードは、でもやっぱり続けていかないとってことなのでレミケードと、あとペンタサはずっと飲んでいる。えっと、クローン病の薬は、もうそれは発病してからずっと飲んでる薬なんですけど、ペンタサとレミケードですね、今は、はい。

クローン病の語り

当初はステロイドを5年くらい使っていたが、イムランが出てからはイムランに切り替えて20年くらい続けている

―― はい、えーそうしましたら今食事療法でやってこられたということなんですが、当然あのお薬も飲まれていますよね、服用されていますよね。どういうような薬を服用されました。

えー、今私が飲んでいるのは、先ほど言ったエレンタールという栄養剤、プラス、ペンタサという錠剤、1日3グラムですかね、えー、そしてイムランという免疫調節薬、免疫を抑える薬を1日1回50ミリグラム。後は大建中湯という漢方、それからラックビーという整腸剤ですかね、これを服用しています。
えー、実は一番最初は、えー、当時はあまり薬がなかったので、ステロイド剤をえーまあ、最初は40ミリとか30ミリから始めて徐々に減らしていって、それでも正確には覚えていないのですが3年から4年くらい、5年くらいステロイドをずっと飲み続けていました。えー、それでイムランという免疫調節薬が発売されて、保険適用になって飲めるよう、クローン病に保険適用になってからは、ステロイドを減らしてイムランという薬をえー飲み始めて、それがずーと今のところ20年くらいずーとイムランを飲み続けています。

―― それはじゃあかなり効果があったということなんでしょうかね。

えーま、正確にはちょっとわからないんですが、イムランを飲んでいても、先ほど言ったように今まで2度手術を受けています。ただ、あー、個人的にはイムランを飲んでいたからそれで、まあ、それくらいで済んだのかなという思いもあるので、えーま、特に今止めようとか、主治医からも今すぐ別にイムランを止めて別な薬に、ということは言われていないので、個人的に自分としては結構まあ効いているのかなという気がします。

クローン病の語り

ステロイドに関してはパルス療法といって一度に大量のステロイドを投入することもやったが、副作用はそれほどひどいものは出なかった

―― そうしたらですね、その、薬に関してちょっと整理したいんですけれども、えっと、最初ステロイド、パルス療法っておっしゃったんですけどもこれはどういうことなんですか。

はい。えっと、ま、サラゾピリンしてても効かなくって、ステロイドになったんですけれども、あの、パルス、静脈からステロイドを短期間、2日3日程度ですかね、通常よりもちょっと、量いうのは分からんですけど普通の人が飲むよりもはるかに多い量を点滴から入れたり。一回だけ、あの、ここ、ここをなんちゅうの(鼠蹊部)、脚の付け根の辺りに動脈があるので、動脈やったら中心部や腸のほうにこうダイレクトで、アンギオ(注:血管造影のこと)っていう言葉やったかな。
 で、あの、ダイレクトに入れる方法があって。ま、そんだけストレート、直接的に大量にばっと入れると症状はほんとにすぱっと良くなって、ま、ある程度の期間はもってくれる、うーん、という治療法で。あの、きついのから、まああの、緩いのから、あの、いろいろ、え、行いました。

―― そうすっと、その、ステロイドの副作用とかはありましたですか。

僕の場合、ステロイドの副作用は、ま、何回もしてまして多分、危険量(注1)は超えてると思うんですけれど、ま、幸いにも、あの、骨粗しょう症とかも検査しましても、あの、年相応の、え、骨やと言われましたし。あの、自分的には、あの、気分が楽しくなってしまいますので、これが落ち込むようやったらいかんけど、楽しくなるんで、あの、しんどい体にとってありがたいことですので、なんか、僕の場合、幸いプラスしか出なくて、あの、ムーンフェイスもひどくはなかったですし、あの、幸いにも副作用には強かったと思います。

(注1)ステロイドは従来累積投与量がプレドニン換算1万mgを超えると、一般的には手術適応と言われていたが、最近は骨粗鬆症への対処も大きく変わっており、必ずしも危険量ということではない。

クローン病の語り

腹痛や下血が酷い時はステロイドも使った。使ったり止めたりで通算2年くらい使っていたが、手術の後は使っていない

―― ステロイドなんかは使われなかったんですか。

あ、いえ。えー、腹痛がひどいときとか、下血がかなりひどかったときは、やはりステロイドに頼ってしまった時期が結構ありましたね。

―― そうすると、そのステロイドの副作用とかっていうのはどうでした?

えーと、私としての副作用はムーンフェースですかね。結構顔が丸くなった感じが強くて、私自身すぐにやめたいなとは思っていたんですけども、まあドクターとか、えーと、クローン病の仲間とかも話をしていく中で、ステロイドをすぐ切るのは危ないよとか、抵抗少しあるかなっていうところがあって、まあ本当に徐々に減らしていってムーンフェースとかも、えー、改善していったはしていったんですけれども、また悪くなるとステロイドに頼ってしまっているって。えー、仕事とかもあるので、なかなか体調もうまく管理できないし、しっかり休んでおけばよかったのかもしれないんですけど、私自身も仕事をもっとしたいなというところもあってステロイドに頼ってしまったっていうところも何回もありました。

―― そうすると期間的には、どれぐらいの期間使っておられました?

えーと、1回始めると2カ月ぐらいは使っていましたかね。

―― で、やめて、また使い出してとか、そういう感じですか。

そうですね。何回も。

―― じゃあ、その何ていうの、通算すると大体どれぐらいの期間使っておられたんですか。

そうですね。通算すると、ただ、手術するまでなので2年間とか、そのあたりだったかなと思います。

クローン病の語り

ステロイドとペンタサで一旦寛解になったが、ステロイドを減らしたら再燃した。そこでステロイドを一旦増量し、その後免疫抑制剤のイムランを併用してステロイドを減らした(音声のみ)

で、診断を受けてからは取りあえず絶食と、絶食をしていました。で、絶食をして、その後の治療としてはステロイドと、あと何ていったっけな、あれは。えーと。
あの錠剤のやつって何ていうんですかね。あの赤のパッケージの。

―― ペンタサとか。

あ、ペンタサを服用していまして。それと同時にCAP、GCAPのほう、顆粒球吸着療法のほうをしていました。
で、一応病状、CRP(炎症マーカー)もある程度落ち着いてきて、あのステロイドもある程度量が減ったんで退院、いったん退院することになったんですけど、その。あ、一応、そうか、えーと、そうだな。その後、2~3カ月後の、ちょうどステロイドが、10ミリから5ミリぐらいに下がったときにちょっと悪化し始めて、また下痢、腹痛で何も食べれなくて歩けない状態までになって、えーと、また再度入院をして、今度はステロイドと、ステロイドを増やして、で、あと何だっけ、えーと、イムラン、イムラン(免疫調整剤)を投与してもらって。あ、そう、そう、イムラン。イムランを投与してもらって、あの、ステロイドが減ってきた段階で、また退院しました。
で、それからは、しばらくは寛解をしてたんですけど。あ、そうか。してて、ステロイドがやっぱりイムランだけになってもちょっと体調を崩してしまって、また入院というふうになって、それが大体、えーと、次に入院してから半年の、半年、半年後に、また再入院をしました。
で、そのときは、そのときはレミケード(生物学的製剤)で治療をして、レミケードの治療をして、寛解して退院しました。で、ステロイドもそのときにやめることができて、レミケードは1カ月かな、1カ月に1回か、そのぐらい打ったか。

クローン病の語り

ステロイドは入院している時に別の病気の人が使って重篤な副作用が出たのを見てしまったので使いたくなかったが、医者に言われて少しは使ったことがある(音声のみ)

ステロイドは少し使った時期もありましたけれども、私自身があまり好きではなかったので大きく、あの長期スパンでは使いませんでしたね。あの、イムランを飲んでいた時期には少し使ってましたね、うん、入院中に。

―― その「好きでなかった」っていうのは副作用か何かですか。

そうですね。副作用が怖かったのと、その、前の病院で同じ、あの、別の病気で、えーと、大量に、あのプレドニンを投与されている方がいて、で、不整脈になったりとか心肺停止になった、見てしまって、で、あの、その怖かったんですね、それを見てしまった故に。自分もあの大量投与されて、徐々に下げていくにしても、そうなったら怖いなっていうのは、あの別のもの(別の疾患の患者)を見てイメージして、あのクローンとは違うかもしれないんですけれども、それはちょっと拒否気味にな、はなっていました。

―― じゃあ、自分でそのステロイドは使いたくないっていうふうにおっしゃって使わなかったということなんですね。

はい。…そうですね。言いましたね。あの、拒否はしたんですけど、まあ結局使うことにはなるんですが(笑)、あの、初めは怖くて使いたいという医師の話もちょっと、あまり耳を傾けることはできなかったです。うん。

―― で、じゃあ、実際には、ご自分はそんなにたくさんは使われなかったんだけれども、例えば副作用とかは、あの、出たりはしませんでした?

そう、ですね。あの、大きくは出ない。まあ、ちょっと少し、あの顔が膨らむような経験はありましたけれども、うーん、大きくはそんなに副作用、骨が溶けるとかそういうことはなかったですね。うん。

クローン病の語り

診断がついてからの治療は絶食でIVHの点滴、それからステロイド治療だったが、ステロイドの副作用で顔はむくみ、髪の毛は抜け、ニキビもできてという状態だった

ほんで、まあ、そのときに、そこの病院はちょっと何か結構ステロイドを使って、ステロイドで副作用(がでました。)ちょっと再発を防げるっちゅうかたちでちょっと1カ月ごとに大腸ファイバーで検査していくっちゅうことで、取りあえず(ステロイドを使っていました)
せやから、そのときはもう顔もむくんで、髪の毛も抜けて、にきびもできてきて、顔ももう膨らむ。それでも、(暫くしたら)だいぶましになってきましたね。ただ、やっぱり下痢も回数(は多かったです)。
そやけど、点滴し始めてからトイレの回数は減っていきましたね。かなりこれ、そうですね、もう大方、2カ月ぐらい、まあIVHずーっと付けっ放しで、えーと、2カ月でね。
その2カ月後に大腸ファイバーしてちょっと診てみたら、ちょっと父親、えーと、「両親を呼んで、呼んでほしい、お話ししたいことがある」っちゅうことで、まあその1回目、えーと、入ってきたとき、転院したときのカメラで見とったら、それはひどいもんでしたね。もう中が大腸、小腸端から端まで潰瘍だらけで。
ほんで今はまあステロイド治療で、まあきれいに、まあ治ってますけど、ただ、ちょっと言うのはやっぱり、その、これで終わりっちゅうかたちでクローン病は治らない。ただ、まあ、そのエレンタールをちょっと飲み続けて、ちょっとステロイドも飲んで。ほんで、それも、まあできればステロイドも切っていこうっちゅうかたちでしたね。
取りあえず、もうそうやね、大方、3~4カ月ぐらい入院してちょっと重湯でも食べれるようになったから退院したんですか。
ただ、退院したのはいいですけど、1週間ぐらいでやっぱり出血が出るんですね。えー、下血がひどくて、それでもう一度入院して大方2年ぐらい入院しましたね、そこ、その病院に。はい。
だから、内科治療でステロイドっちゅうかたちで。ほんで、まあステロイドの点滴ったら、これまた小さい点滴なんですけどね。

クローン病の語り

湿疹、不眠などの副作用がでたので、ステロイドを段階的に減らして、ペンタサとエレンタールにした。今は生物学的製剤のヒュミラを試している(音声のみ)

―― ステロイドの、えーと、副作用っていうのはどういうようなものがありました?

うーんと、湿疹ができるのと、あと不眠ですね、眠れなくなるのと…。あとステロイドを投与されてすぐに採血で、あの肝臓の数値がぼんって上がっちゃって、肝臓にすぐ出ちゃったんですね。で、それは主治医の先生によると、あ、これはあのステロイドを大量に投与したから肝臓の数値が上がっちゃったというふうにして、まあ入院中だったのですぐ手を打ってもらえたんですけど、肝、まあ、いわゆる肝機能障害ですかね、まあ入院中だったので数字ですぐ出たんですけど。あとは…。

―― 骨とかは大丈夫でした?

骨は大丈夫ですね。

―― それで、その副作用が出たんだけれども、やっぱりステロイドはやめられなかったということなんでしょうかね。

うーんと、やめるまでは相当時間がかかったんですけども取りあえず今は、あのステロイドを段階的に切っていって、あのペンタサに変えて、あのペンタサではずっときてた、ペンタサ足す、あのエレンタールですよね。ペンタサとエレンタールで、あの、治療をしていて。で、それで、まあ食事戻したら駄目になっちゃったので、あの、まあ今は、あの、ちょうどヒュミラが出た頃、ヒュミラが出て2年後ぐらいですかね。なので、まあ多分副作用は出るだろうけど、ちょっと何もしないと腸閉塞にきっとなってしまうであろうと私も思ったし、あの主治医の先生もそうおっしゃっていたので何かはしましょうということで、じゃあヒュミラをしましょうということでヒュミラになりました。

クローン病の語り

サラゾピリンを使っていると尿だけでなく精液もオレンジ色になりびっくりした

―― その辺の薬のですね、あの、まあ、効果とか、それから副作用とか、その辺について、あの、お話ししていただけますか。

分かりました。えっと、薬に関してですけれども、えーっと、サラゾピリンを当初は、その33年前の、サラゾピリン、まあ大きくて、まあ、何と、えー、こんな薬を毎回飲むんだかなと、えー、思って飲んでまして、で、まあ、今はどうなんでしょうね、改善されてるのかもしれませんけれども、えっと、そのときやっぱりびっくり、一番びっくりしたのは、えっと、あの、まあ、これはちょっとカットしていただいたほうがいいのかもしれませんけども、精液がですね、オレンジ色になるんですね。これには非常に驚きまして、えーっと、まあ、色的にオレンジ色ですから、何かその、化膿(かのう)して何かそういうね、膿汁(のうじゅう)なり何なりが出ているんじゃないかなっていうような、そんなこともちょっと思ったりしてですね。それ、まあ、入院中でしたけども、医者にそのことを伝えて、「いや、それは全然問題ないんだ。そういうふうになるんだよって、おしっこだけじゃなくてそっちもなるんだよ」ってのは言われたんですけども。まあ、最初に、だから薬の影響がかなり大きくあるんだなって思ったのはそこでしたね。
ただ、まあ、薬自体の副作用としては特段それ以外はなくって、えー、まあ、普通に、まあ、飲みにくかったですけども、まあ、飲み続けて。まあ、そのうちにペンタサなり、何なりが出てきて、だいぶ、あの、飲みにくさも改善されて、で、えー、副作用も減って、まあ、そこ辺りは、まあ、普通に飲めるというか、飲んで生活をしていました。