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クローン病の語り

最後の職場を辞めたのはうつ病になってしまったことが原因。これはクローン病とは直接関係ないがクローンのために栄養バランスが悪くなったことが原因かもしれない

実は最後の職場を辞めたのが、ま、実はちょっと、うつ病になってしまいまして、で、ま、うつ病というのもものすごくストレスがかかる状態だったので、それでま、先生が言うところのPTSD、あの大きなショック、ま、それも複数のものが同時にあの、一挙に来たので、その防御的なものだろうっていう意見が一つと、
で、もう一つは、ただ、先生がおっしゃるには、まあ、あの、一般的なうつ病の人が、ま、例えば考え方を変えましょうねとか、そのストレスをうまくコントロールしましょうね、みたいなことはもうすでにあなたはとっくにやっていると、それでここまでこう症状がつらいというのは、ひょっとしたらクローン病でかなり栄養バランスとか、あのー、体のあの、…ミネラルとかが、崩れてるんじゃないかということで、そこで栄養療法という形で、あのー、乳酸菌を大量に入れたり、その、サプリで補充したりするという形で治療を始めたら、実際それでクローン病もすごく楽になっているんですね。
ま、それが直接因果関係があるのかというのは、それは多分医学的に言ったら、全然実証されていないと思うんですけども、あの、そういうことで例えば血液検査の値が正常に近くなり、あのー、クローン病の方も、あの、先ほど、え、1年に3回くらい腸閉塞を起こしたというふうに言ったんですけれども、実はその栄養療法を始めてからは一度もERに腸閉塞で運ばれるということはないんですね。あの、軽いものは何度も何度もありますけれど。もうこれはER行って処置しなければというほどの緊急性のあるものは、もう栄養療法始めてからなくなっているので。
まあ、ただ、一方でこの期間は私が、ま、人生初めて仕事を何もしていない時期でもあるので、そういった意味での体力的な余裕というのも関係あるかとは思いますが、あの、自分としてはそれですごく楽になっているかなという気持ちがあります。

クローン病の語り

下痢以外の症状としては倦怠感があった。一生懸命やっているつもりでも体がしんどくてだらけてしまう。小腸で十分に栄養が吸収されなかったからではないだろうか

―― そうすると、その症状としては下痢が続いてたっていうことなんですけれども、それ以外に何か症状っていうのはありましたか。

えっと、倦怠感(けんたいかん)っていうか、やっぱりもう体が結構常にしんどい状態で、何かもう自分が元気だったときがちょっと思い出せないんですけど、やっぱり常にしんどいので、多分普通の人がこなす1日が、何かこう、すごくだらけてしまうといいますか、だらけてしまってるんですけど、一生懸命やってるんですけど、何かそう、体がしんどくてやっぱりできない部分が多い。
で、そういうのも、やっぱりこう、周りからしたら、こう、だらけてるように見えるんじゃないかなとかそういうふうに思うんですけど、やっぱり倦怠感がやっぱり強いっていうのは症状の一つだと思います。

―― それは、その薬の影響ということではなくてっていうことですか。

えっと、クローン病って小腸に、小腸にも症状が出るんですけど、私の場合は小腸が割とメインで症状が出てまして。で、小腸は、あとやっぱり栄養を吸収する場所なので、それがやっぱりずっと下痢なので、多分こう、まあ、栄養が吸収できてなくて、まあ、栄養失調に近いような状態で、まあ、恐らく生活している。
で、そういう栄養剤も、だから処方はされてるんですけども、なかなかそれ、栄養剤も、その、すごい、ちょっとあまりおいしいってわけでもないので、それを1日、えっと、成人の人が必要なカロリーを取ろうと思うと、その栄養剤だけで5パック、1つ300カロリーのものを5パックぐらい飲まないといけないので、それはちょっと普通に飲むには難しくて。

クローン病の語り

腸が狭くなったところを食べ物が通って出るまで、夜も眠れなくてくつろぐことができない状態だった

―― その、最もつらい症状というのはどういうものでしたか。

えー、…一つは腹痛、腹痛はあの、…初めのうちはですね、あの腹痛はなかったんです。あの体がきついという状態だったんですけど、それを何回か繰り返すうちに腸の方が狭くなっていると言われて、腸が狭くなっているところができてからは、そこを物が、食べ物が通るたびに痛い、通ってしまうまではずーと痛いという状態が、あの、手術をするまで、えー、ずーと続いていました。で、昼間食べたものが夜中かけて出るんですけど、その出てしまうまで、朝方まではずーとお腹がこうきつくて、寝てる間もあまりこう熟睡できないような感じで、ゴロゴロしながら夜中に2回か3回くらいトイレに行って、で、ようやく朝方4時くらいに、あのお腹の痛みが治まる感じをずーと、続けていましたね。それがやっぱりきつかったです。
ぐっすり眠れないのと、あと、あのくつろげない。はたから見るとくつろいでいるように、椅子に座ってくつろいでいるように見えても、実際自分はずーと、こうお腹が張ってたりとか、痛かったりとか、そろそろトイレに行こうかとか色々考えてたりとか、そういう状態だったので。あとお腹が痛いと背中にも力が入るんですよね。で、その肩が凝ったり、背中がこわばったりしてくつろげてない。で、ずーと、口癖が「あーくつろぎたい、くつろぎたい」っていうのをずーと口癖になるくらい、今思えばくつろげてなかったなというふうに思います。

クローン病の語り

レミケードを打っていても突然に下血することがある。前兆としては胃もたれとか胸やけのような状態に近いものがあるが、それも当日にでるので本当に困る

―― その大量出血した時っていうのはやっぱり入院するんですか。

はい、入院しますね。えーと、そん時は、もうひどくて、もう、貧血もめちゃくちゃ進んで、もう、ふらふらで立てない、本当に、今普通に座ってるじゃないですか。こう座ってるのがきついくらいになって、も輸血、だから輸血とかもして、大変でした。

―― で、そういう時っていうのはその、また、絶食になるんですか。

あ、もう絶食だけですね、治療方法としては。もう後は絶食と輸血と鉄剤、先ほど言ったフェジンを入れるくらいしかもうないですね。

―― レミケードも効かないってことですか。

あ、レミケードはもう期間、定期的な期間になれば打つんですけど、ま、突然本当下血が起こるんで、例えばレミケードしてて、大丈夫だろうと、したすぐで大丈夫だろうと思ってても、なんか割と何の前触れもなくいきなり、え、下血したみたいな感じで下血するのでこわいですね、最近は。最近入院した時も、全然大丈夫だなと思ってたんですけど、いきなり出てびっくりしました。だから、わかんないですね。下血に関しては前兆があんまりわかんないって感じです。

―― その時っていうのは、その腹痛とか他にも症状があるんですか。

腹痛、腹痛というよりは何かこう、胸やけみたいな感じ、胃もたれとか胸やけに近いと思うんですけど、なんか、こう、本当に気分が、常に気分が悪いみたいな感じで、で、何か常にトイレに行きたいな、みたいな感じがあって、で、行って出たら下血だったみたいなパターンが多いですね。

―― 何の前触れもなく突然下血になっちゃうわけですか。

いや、本当にその例えば、その下血が起こる2~3日前とか、その前とかはぴんぴんしてるんですよね。結構割と、で、その下血もその日にやっと何かおかしいなって感じが出るんです。その日の朝だったりとか、朝は大丈夫でも昼過ぎにちょっとおかしくなって夜に出たりとかそんな感じですね。

―― それはだけど本当に困りますね。

そうですね。

クローン病の語り

下痢の回数が増えてくると、炎症反応も高くなり、熱が出て入院していた。体調が悪くて、普通には生きていられない感じだった

―― で、その後、その8年間ぐらいの間、梅雨の時季になると主に、えー、調子悪くなる。

そうですね。はい。

―― そのときも入院はされたんですか。

入院は、その8年の間で長期は3回ですね。大体1回につき1カ月ぐらいは入院していましたね。

―― それは、その症状としてどういう状態になったときに入院されるんですか。

どうだったかな…。まあ、とにかく、まずは下痢の回数がすごい。熱が出る。私は、あの下血とかはなかったんですね…。ただ、その炎症反応とかが、もう(CRPが)10とかを超えているような感じで…。どうだったんだろうな。何かそういう、やっぱ風邪とかをきっかけにして、何かがーっとこう体調が悪くなって…、何か普通にはもう、いき、生きていられないみたいな(笑)、何つったらいいんでしょうかね。あ、そういう感じ、そういう感じです。

クローン病の語り

野菜のフキが詰まって腸閉塞を起こして救急車で運ばれた。その時はイレウスチューブ(注)を3週間入れてなんとか通じたので手術は回避できた

取りあえず、それでクローン病っちゅうかたちで、まあ2年、えーと、入院したんですけど、まあ1年ぐらいで今度は狭窄(きょうさく)っちゅうかたちなんですね。
まあ、それがちょっと、まあ狭窄っちゅうものは、まあ手術するほどではないっちゅうかたちで、まあ、えーと、様子見て、まあ点滴でちょっとしばらくやったら戻って退院しているんですけど。
でも、来るのがやっぱり、ちょっとまあ、そのまあ1年ばか、半年、またその後にぐっとくるんですね、やっぱおなか痛いっちゅう。それがやっぱりどうしても、そういう狭窄の狭いとこにですね。
それがちょっと何回、3回目ですかね、ちょっと何か、まあ僕も食事制限あんまり守らんとちょっと野菜を食べてたんよ。その野菜のフキが引っ掛かったんですね。それ引っ掛かって。

―― ふ、フキですか?

フキ。えーと、ものすごい苦しなって、もうちょっと、もう苦しい、救急車で運ばれて、その病院で運ばれたんやけど、そのときに内視鏡入れて、内視鏡だけやったら無理やったのがもう中、おなか自体ががちがちになっているんですね。えーと、そやから、あのイレウスチューブを何か、まあいきなり何すんのやっちゅうかたちで、何をやられんのか思うたら、それを取っとかなちょっと具合は、やっとかな、もうちょっと今の状態じゃやばい状態なので、ほんでちょっと手術も考えなあかんと、これ以上になったらっちゅうかたちで。
ほんで、まあそれはちょっと内科と外科のカンファレンスでちょっと話して、また僕にちょっと言うてくれるっちゅうかたちなんですよ。
取りあえず、まあ、そのイレウスチューブを3週間入れて、ほんで抜けて、ほんでまあちょっとおなかが流れるようになったっちゅうかたちで。ほんで外科で一応カンファレンスは内科の先生は話したんですけど、今回はまあおなか通ってるからいいじゃないかっちゅうかたちで外科の先生からも。

(注)腸閉塞を起こしたときなどに鼻からチューブを入れて腸管を減圧する治療

クローン病の語り

自然食をたくさん食べて、炎症の部位につまり、その夜涙が出るほどの腹痛をもよおし嘔吐した。病院に着いたら便が出たので、完全な閉塞ではなかったようだが、その時の辛さは忘れられない

あとは、あの、忘れられないのが…、バイキングに行ったんです。あの、私、演劇が好きでミュージカルのゼミに入っていたんですけど、その仲間たちとバイキング行ったときに自然食バイキングをわざわざ選んでくれて、私も食べれるんじゃないかって言って、そこで、えー、おからとヒジキの煮物と切り干し大根をすっごい食べたんですよ。分かんなかったんですね、健康的だろうと思って。
で、その3つって食物繊維が多いので食べちゃいけないんですけど、すごい食べたんですよ。もう、そうしたら夜、夕ご飯が食べられないぐらいおなかが痛くて、で、寝ようとしても、もう痛過ぎて涙が出てくるぐらい痛くて、止まっちゃってて、腸の動きが。
だから、狭窄(きょうさく)っていう腸が細くなっているわけではなかったんだけど、やっぱ炎症部が、えーと、私、小腸にこのぐらい潰瘍がこの辺にあるんですけど、右、えーと、小腸と大腸のつなぎ目にあるんですけど、まあ、恐らくそこが詰まっていたのだろうって。
で、もう痛くて、痛くて、おなかが石のようにガチガチで、そのときは吐いて…、胆汁まで吐いたらしいんです、母いわく。母が看護師なので、もう緑のもの吐いた段階で、「もう駄目だ」って言って真夜中に、その行きつけの大きめな病院に連れて行ってもらって。  でも、そのときは病院に着いたら、おなかがばって動いて便が出たんですよ。だから完全なる狭窄じゃなかったみたいなんですけど、ものすっごいつらかったので、その短大時代は、もう、あのことがいまだに忘れられないです。

クローン病の語り

中学2年くらいから下痢の症状はあったが、頻度が増えるにしたがって腹痛も出始めた。お腹の右下の部分が痛くなったので盲腸かと思ったこともあった。また夏場には脱水症状にもなった

―― 下痢の症状が、まあ、たくさん、えー、中学2年生ぐらいから、あー、続いてきたということなんですけれども、その下痢以外にはどういう症状がありました?

はい。えーと、初めはですね、まあ、少しおなかが緩いのかなというぐらいだったんですが、だんだんその頻度が増えていったということと同時に、えーと、腹痛が見られました。
で、これは、えーと…、まあ、主にはですね、右下の、おなかの右下の部分が痛くなるということで。まあ、当時、高校生とか浪人生だったので、まあ、初めずっと、あの、いわゆる盲腸かなと思っていたんですけども、調べてみると盲腸っていうのはすぐ、すごく痛くなって手術をしないと、あの、命に関わるような病気だっていうことだったので、こんなにこうだらだらと何となく痛いとか、あるいはきりきり痛いっていうのが何年も続くものなんだろうかというような疑問はすごくありました。
それから、あとは、まあ、やはりこう頻回にトイレに行って、まあ、水分が体から出てしまうということが多かったので、特に夏場とかはこう体がだるくなったり、今思えば恐らく脱水状態だったのかなということもありました。

―― あと、下血なんかはなかったんですか?

そうですね。まあ、目に見えるような赤い、えー、血便とかそういったものはなかったです。
あと、体重が少し、あの、じわじわと減ってきたのがありました。

クローン病の語り

ご飯のたびに胃も腸もぎゅっと、こう雑巾で絞られたような痛みがあった

あの、私の病気がクローン病っていう病気なんですけれども、実は2011年から12年にかけて、ま、とにかく、なんか食事をした後に、ま、すぐに腹痛が起こるですとか。あと、ま、会社の方々と結構、飲み会とかに行くんですけれども、ま、そのときに、ま、電車の中で吐き気がしたりですとか、なんか、そういう症状がもう頻繁に起こるようになっていて、まあ、そこも1人で結構ずっと我慢しながら1年間ぐらい生活をしていました。
で、結局ですね、あの、一番ひどい症状になったことが、ほんとに、ご飯を食べた瞬間にもう胃も腸も全て、きゅっと、こうなんか、雑巾でこう、絞られたような痛みが発生することが多くなって。なんか、会社にも行けない日が出てきて。で、そのときに、ちょっとあんまり話ししづらいんですけれども、実はずっと、あの、下血というか血が混ざっていて。で、それもずっと1年間ぐらい放置してたんですね(笑)。
で、あの、なかなかそういう病院に行けなくって、で、ま、さすが血が出てる量もおかしいし、なんか、貧血でもあったので、あの、ま、都内のちっちゃな病院のほうに行きました。
で、そのときに、まあ、そのときはクローン病とか言われなかったんですけど、とにかく、ま、うん、話しづらいんですが(笑)、あの、結局すごい痔(じ)が悪くなっていて、あの、「すぐ手術しないと駄目ですよ」みたいなことを個人病院の方に言われて、なんか、一応、大きな病院を紹介していただいたっていう経緯があります。で、それが2012年の12月ぐらいでした。

クローン病の語り

高校時代に毎日のように腹痛があったが、ずっと精神的なものだと言われてきた。卒業式で一番ひどい状態になって、その後即入院した。診断がついてほっとした

もう診断が本当に確定というか、まあ診断がきちっとつくまでっていうか、病院にかかるまでが本当にステップが長くて、もう毎日のようにお腹痛い、お腹痛いって、ふらふらしながら学校に行ってた時代なので、高校に行く時もそんな感じでしたので、最終的に一番ひどくなったのが、高校の卒業式の日だったんですね。
その日はもう保健室に式が始まるまでいたぐらいなんですよ。でもなんとか式に出て、ただもう全身真っ青だったので、周りの方が心配されてて、立ってられるのっていう感じだったので。で、何とか一日その日は過ごして、そのあともう本当に即入院して3月に、で5月までちょっと5月末くらいまでは入院っていう感じになったんですけど。
その間が、もうとにかく自分が本当に精神病ってずっと言われてたもので、なにしろ、精神的なものでまあ、受験ストレスとかあるじゃないですか、そういうあれではないんじゃないかって、ずーと思いつつ、まあ家族ももう本当に、親もずーと、毎日のように朝起きるとお腹が痛いって言っているものなので、心配はしてきますし、で痩せてきますし、で、どうなのか、どうなのかって言ってたんですけど、もう全然周りに同じような症状の人がいないということで、もうわかりようがなかった。今みたいにこうインターネットで調べればっていう時代ではないので、その調べる手立てもないですし、なので、まあ、その間はもうしょうがない、ただひたすらなんていうのか痛みが治まるのを、嵐が過ぎるのを我慢するっていう毎日でしたね。
うん、だから診断がついた時には本当に何かもうよかったと思いましたね。これでまあ病名が分かったので、自分で対処のしようがあるって感じで。はい。