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インタビュー時:35歳(2021年1月)
関係:母
医療的ケアのある子:次女1歳
中部地方在住。夫と長女(4歳)、次女(1歳)の4人家族。
妊娠中のエコー検査で次女の心臓に異常があることが分かり、出生後NICU(新生児集中治療室)入院中に、両大血管右室起始症と内臓逆位が診断された。
現在も在宅酸素療法と薬物治療を続けているが、発育には問題がなく、4月から保育園に通わせる予定である。
自身は出産までは公認会計士として会社に勤めていたが、職場復帰はせずに独立することを考えている。
最近、地域で医療的ケアのある子どもたちの支援活動を始めた。
語りの内容
最初に分かったのは(妊娠)20週ぐらいで、詳細に分かったのは多分(妊娠)25週とか(妊娠)26週ぐらいだったと思います。
病名としては、両大血管右室起始症、単心室症。左心室がない、右心室のみという単心室症になります。
最初に病院で分かったときは、胎児エコーだったので詳細が分からない。私のおなかを通して赤ちゃんの状態を見るので、完全には見えないんですね。
その状態でただ明らかに、心臓の部屋が1個足りないということが分かると。
血管の配置もちょっと通常とは違うだろうということが分かった、胎児エコーの段階で分かったので、多分、手術が必要でしょうと。
ただ、生まれてみないことには、詳細な手術の計画とかは立てられないので、今の時点ではちょっと詳細は分かりませんいうことでした。最初聞いたときは、ちょっと、頭が真っ白で、どうしようって。
ただ、実際、生まれてくるまでは、ほんと、どう転ぶか分からない。最悪の場合、染色体異常の可能性もあると。この疾患の子は、短命な赤ちゃんの、染色体異常の可能性があるんで、染色体検査をされますかというような質問もありました。
ただ、「今の段階で、染色体異常が分かったとしても、週数的に赤ちゃんをおろすことはできません。今ここで異常が判明したら、延命措置をするかしないかという判断が早期にできます。それを選ばれますか」というのは、病院のほうから言われました。
ただ、染色体検査自体にかなりリスクがあるという説明があったので、お母さんの体に多少傷が残りますっていう話もあったので。
それはしないという判断を私たちはして、生まれてくるのを待ちましょうということになりました。
インタビュー12
- お姉ちゃんは下の子の病気を理解しているが入院付添いで母が不在になるのは不安なようだ。要所要所でお姉ちゃんを優先している
- 夫は入院付添いにストレスを強く感じるようなので私が付添いし、夫は家でお姉ちゃんの面倒を見るという夫婦の分担になった
- 公認会計士の資格を持っていたが、次女のケアが必要で会社に戻ることはできないと思い、かねてから考えていた独立を決意した
- 酸素ボンベを使用する子どもが保育園に通う場合、看護師と保育士の加配*が必要。役所が管理できる公立園での入園が決まった
- 酸素のチューブがねじれたりしないか日々、気を付けている。体の動きに伴い必要な酸素量も増えるので毎日、血中酸素濃度を確認する
- 娘は2歳で心臓手術ができそうだ。手術を乗り越えて成人期を迎えることになっても妊娠への影響など心配なことは残っている
- 20週ぐらいにエコーで心臓の異常が見つかったが、生まれてみないと詳細はわからないと聞いて頭が真っ白になった