留学先の学校のクラスでは、とてもフランクに受け止められた。日本では配慮が手厚く、できることを奪われる経験も多かったが、できないときに助けてくれる環境は嬉しかった(NEW)

（留学先では）少なくとも視力がどうこうでっていう悩みはなかったですね。単純に言語が通じないっていうところでの苦しみはありましたけれども、視力のこと、障害のことに関しては、ほんとに何というんですかね。あまり気にしない環境だったといいますか。
当然、留学先の高校で入ったクラスの人たちとか先生に対しては、まず最初に説明をしました。きちんと「私は目が悪いので、こういうことができないから助けてほしい」とか、ほんとに全てをきちんと説明した上で、それに対して、何というんですかね。ほんとにフランクといいますか、もう気にしないっていいますか。「あ、そうなんだ。分かった、分かった。了解」っていうような。それぐらいの感覚で。これもアメリカ人のほんとにいいところだなとは思うんですけど、それをあくまで、個人のとしての個性として見いだしてくれるような環境だったので。僕としてもすごく生きやすかったですし、かといって、困ったときはちゃんと助けてくれたりだとかっていう形で。ほんとに極端にそれを気遣うとかっていうことが逆にない環境だったので、すごくストレスフリーだったなと思います。

――なんか全然すごい自然だったっていうふうにおっしゃってらっしゃったんですけど、日本にいるときは周りの同じ同級生の方たちが一生懸命手伝ってくれちゃう。それがなかったってことなんですかね、向こうでは全然？

うん。なかったですね。はい。

――ご自身が言わないと、やってもらえない、ある意味？

そうですね。はい。はい、そうだと思います。

――それは大変じゃなかったですか？

いや、逆に、これも人それぞれだとは思うんですけれども、できることを奪われちゃうっていう経験もたくさんあったんですよね。僕、別にできるのに周りの人が勝手にできないと思って、やってくれちゃったっていうことは正直たくさんあったので。そうすると、本人としての可能性って、どんどん広がらない、縮まってしまうので。やっぱりまずは自分でやらせてもらえる環境。その上で、できないときに助けを求めたときに、当たり前のように助けてくれる環境っていうのはすごく、僕としてはすごくうれしかった環境でしたね。