「健康と病いの語りディペックス・ジャパン」(通称:ディペックス・ジャパン)は、英国オックスフォード大学で作られているDIPEx(Database of Individual Patient Experiences) をモデルに、日本版の「健康と病いの語り」のデータベースを構築し、それを社会資源として活用していくことを目的として作られた特定非営利活動法人(NPO法人)です。
患者の語りに耳を傾けるところから「患者主体の医療」の実現を目指します。
患者にしか語れない言葉がある
病気の苦しさや悩みをもっとも良く知っているのは、その病気にかかっている本人です。
病気をどのように受け止め、どのようにして切り抜けてきたかは、病気を体験した患者にしか語れません。
病気の苦しさや悩みを体験した人の「語り」は、同じ病気に不安を持つ人に知恵と勇気を与えてくれます。
患者さんや家族に病気と向き合うための情報と心の支えを提供するために、ひとりでも多くの方に患者の語りが届くように、語りデータベースを構築しインターネット上に公開しています。
また、医療者の方々にとっても、日々の診療の中ではとらえきれない患者の思いを知る一助になることでしょう。
患者の経験を社会資源に
ディペックス・ジャパンの活動は、体験者の語りをインターネット上に公開することにとどまりません。
患者・家族が語る病いの語り映像を医学教育に活用したり、インターネット上には公開しきれない膨大な量の語りのテキストを、さまざまな領域の研究者が異なる角度から分析して論文を書いたりすることで、より良い医療実践につなげていくことも目指しています。
ディペックスは、患者の経験を社会資源として活用してくための、新しいシステムでもあるのです。
持続可能な社会資源となるためにご協力ください。
ディペックス・ジャパンの活動は、患者やその家族の協力はもとより、医療専門家や医学研究者、多彩な職業背景をもつ、さまざまな世代の人々により支えられ、今まで発展してまいりました。
今後もさらに数多くの体験者の語りを集めて、患者主体の医療の実現に欠かせない社会的役割を担っていけるよう活動してまいります。
1人でも多くの方が、私たちディペックス・ジャパンの活動に賛同し、一緒に参加またはご支援をくださることを願っています。
「DIPEx-Japanウェブサイト公開までの歩み」
英国DIPEx誕生から日本での活動開始、そしてウェブサイト完成に至るまでの歩みをスライドショーにまとめました。(2010年1月31日に開催された公開フォーラム「“患者の語り”が医療を変えるPart4」のオープニング映像として作られたものです。) エンディング映像はこちら
音楽協力:一途 アルバム「生きる証を探そう」より「証」