ドロシー
事件当時:61歳
インタビュー時:65歳
事件当時、公務員(現在は引退)。既婚、2子あり(1人が死亡)。2005年、廃棄物•リサイクル工場で働いていた息子のマークが、労災事故で死亡。ショックと怒り。カウンセリング、催眠療法、および友人達の支援をうけた。
語りの内容
あなたの心の中のお気持ちですが、仮に変化があったとして、どんな風に変わりましたか?今でもまだ同じですか、それとも何らかの形で変わりましたか?また別の感情なども加わりましたか?
あの当時は、マークのことを考えない日はなかったと思います。それから、怒りもどうにか処理してました。と言いますか、怒りをいつも抱えていましたけれど、上手に隠していました。ここ何年間いろいろな人たちに出会いました。司法関連や政治家の人たちにも。幻滅はますます大きくなるばかりです。この国の制度など、とても信用できませんよ。時には普通の人たちでさえも信用できないのです。それでも善意を尽くしてくれる人たちに出会うこともありますけどね。他人を援助したり、キャンペーンを行なったり、いろんなことと闘ってくれたりして。
どうなんでしょ、幻滅は深まるばかりかもしれないけど、何だか怒りは、収まってきたとは言いませんが、いつも感じてます。感じてますけど、押し殺していると言うか、コントロールし続けていますね。たまに人生なんて生きる価値がないと思う日もありますけど、でも、頑張って何かしないといけないとも思うのです。その日によって違った受け止め方をしていると思います。
インタビュー28
- ドロシーは、廃棄物再生工場での大爆発により亡くなった息子のマークについて何が起きたのかを語った。事故を知った家族はマークに別れを告げるために病院へ向かった。
- ドロシーは息子が労働災害で死亡してからというもの、司法制度と政治家たちに幻滅していた。怒りを押し殺し続け、ときには生きる意義を見失うこともあった。
- ドロシーは、トラウマ的な死別で大切な人を亡くしたことのない人たちとのつきあいは難しいと感じている。まるで自分が「平行する別世界」にでも居るような感じだと語る。
- ドロシーの息子は業務上の事故で亡くなった。ドロシーは、自分と同じような場合、家族には良い弁護士と支援が必要であり、公正な裁定を得ることが必ずしも容易でない場合があると語っ