エリザベス
インタビュー時:52歳
デザイナー兼教師。既婚、3子(1人は死亡)。娘のマーニが車を運転中に大型トラックに衝突して死亡。マーニには病気があり、このために事故死した可能性がある。娘の死亡事故はエリザベスにとって大きなショックであり、心が荒廃した。
語りの内容
すぐに会いたかったのです。何か自分にできることがあるかもしれないと思ったから。母親ならみなそう思います。何かしら良いようにできるって。
どこで遺体と対面しましたか?
遺体安置所です。
市の安置所ですか?
そうです。
安置所で娘さんの遺体と会うことは良かったと思いますか?
もちろん。もちろんそうです。待つことなんてできませんでした。2時30分に事故があったのに、私が(事故のことを)知ったのは4時45分ですよ。とても腹立たしかった。
そうですね。長い時間でしたね。
ひどいと思いました。とても長い時間に思えました。もっと前に知らせてくれたら、(マーニを救うために)何かできたのにと。もちろんそんなことは不可能だったけれど。娘はすでに現場で亡くなって、病院に急いで運ばれる必要などなかったことを後から知りました。
娘さんの遺体は、どんな様子でしたか?
まるで今にも起きてきそうでした。まるで今にも私を見て、「ひっかかった!」って、言いそうでした。 今にも目を開けそうでした。
(遺体に)触ることは許されましたか?
勿論です。誰も私のことを止めることはできなかったと思います。実際に誰も止めませんでした。触っちゃいけないと言われるかと思っただけで、とても頭に来ました。この子は私の娘です、触っちゃいけないってどういうこと、って。でも誰も私を止めませんでした。皆(私を止められないと)わかっていたんだと思います。今だって遺族が遺体に触ることを止めないでしょう?それとも駄目なんですか?
ケースバイケースです。もし殺人の被害者であったりした場合は、違うと思います。
そうね。でも明らかに事故死ですから。疑問を挟む余地はありません。ただ、遺体に対面する前に、顔に打撲の跡があると言われました。でも、たいしたことはありませんでした。顔の横にちょっとガラスで切れた傷がありましたが、全然たいしたことはありませんでした。髪の毛は乱れてたし、血も少しついていて、マーニは(そんな風に見えるのは)嫌だったと思うけど。でも本当に普通に見えました。
インタビュー16
- エリザベスは、警察官から、娘が自動車事故に遭い亡くなったと告げられた当初、それを信じることができなかった。娘マーニは車を運転中に走行車線をはずれ、トラックに衝突し亡くなった。
- 娘の死から2年以上たったが、エリザベスはいまだに悲しみで落ち込んだ状態にある。マーニの死は悲惨な事故のせいであり誰も責められるべきではないと考える。
- エリザベスは娘マーニーの遺体と対面するのに時間がかかったことに憤慨した。エリザベスは娘に触れたかったし、誰も彼女を止めなかったことをありがたいと思った。
- 娘を2006年に自動車事故で亡くしたエリザベスは、生きていて楽しいことがあるだろうかと思っていました。彼女には他にも素晴らしい子供たちがいたのに、まず亡くなった娘のことを考え