ピーター
事故当時:57歳
インタビュー時:60歳
セールスマネージャーで、既婚、2子あり(1人は死亡)。息子ティムは自動車の衝突事故で死亡した。19歳だった。運転していたのは彼の友人で酒に酔っていた。ピーターとその妻は深い喪失感に襲われたが、正式なカウンセリングは受けたくなくて、お互いに慰め合って過ごした。
語りの内容
遺体安置所に着いたとき、あなたはガラスの仕切りを通して息子さん見るしかなかったとおっしゃいましたね。
ええ、そうです、ティムは・・・。
あなたはそのことについてどのように感じました?
彼を引き寄せて、抱きしめたかった・・・。
そうですよね。なぜ駄目なのか、説明はありました?
ええ、彼らの説明では、息子はちょっと大変な状況なので、ガラスの仕切りを通してしか会えないということでした。息子の遺体はきちんと整えられて、きれいにみえましたよ。
彼に触れたいと思っても、もっと近寄って触れることができない理由の説明はありました?
いえ、ありません。なかったと思います。彼女はほんとに良くやってくれたのではないでしょうか、ガラス越しに会うことしかできないのは明白でしたし、私たちもそれでよいと思ったんです。
辛かったでしょうね?
そう、とても辛いことでした。私たちみんなが望んだことは、何とかして彼を生き返らせることでした、だってほんの数時間前までは、何とかできたかもしれない、でもそれは明らかにありえない、何時間かたった今は、抱き寄せて生き返らせようとしても、近寄ることも、触れることもできず、彼が向こう側にいる事実を受け入れるしかない。ティムが本当に死んでしまったという事実を受け入れる一方で、私たちは(車を運転していた)彼の友人のこと、その家族のこと、そして彼らが体験しなければならなかった事柄についても考えました。