ニーナ
事故当時:81歳
インタビュー時:84歳
小説家です。夫はポッターズ・バーの列車衝突事故で死亡した。5子あり。ニーナの心はひどく傷ついたが、同じ遺族のための補償キャンペーンを行い、亡くなった夫を偲んで、何が起こったかを彼に伝える「親愛なるオースティンへ」という本を書いた。
語りの内容
事故の後、どこからの援助が一番役に立ちましたか?カウンセラーには…?あなたは入院されて身体的外傷・骨折等に関しては適切な治療を受けましたが、その一方で、心理的外傷、ストレス、それに死別したことへの思いに対する手助けは受けましたか?
私の家族や友人たちです。
はい。
認知行動療法と呼ばれているものを試しに行きましたが、無駄骨だったとわかりました。
そうだったのですか?
ええと、いえ、そうではなくて、私には友人たちや家族、素晴らしい息子と娘がいます、他の3人の子供たちは国外に住んでいます、特に娘は、もうそれはずっと、ほとんど毎日家にいてくれます。
それは素晴らしいですね。
息子はサフォークで医者をやっているのですが、それでも来られそうな時は本当に来てくれて、長い間本当に助かりました。
認知行動療法のセッション中、いったい何が起こったのですか?
まあ、向うはもう既にあなたが知っているような他愛ないことを言うだけです。
他愛ないことを…?
あなたが既に知っているようなことです。若しくは他愛ないことを喋らされると。
では何の助けにもならなかった?
ぜんぜん。助けになるとしたら1つだけ。夫を連れ戻してくれたなら、ということです。
実際に救いとはならなかったと?
まったく。
その治療によって、傷口がより広がってしまいましたか?
そんなことはなかったです。単に時間の無駄としか思えませんでした。腕のよい精神科医の時間の無駄でした。