サリー
事故当時:40歳(2008年)
インタビュー時:39歳(2007年)
職業はシェフです、パートナーと3子あり。母親が自宅でタバコの不始末によるとみられる火災により死亡。過量の鎮痛剤により入眠し、事故に遭ったらしい。サリーと家族にとっては衝撃だった。
語りの内容
事件が起こった日ですか?確か土曜日だったと思います。
何年でしたか?
2007年9月15日。まだ私が寝ているところに兄が電話をかけてきました。携帯は音が鳴らないようにしてあって、私が電話に出なかったので、兄はそのまま私の寝室に入ってきました。土曜の朝8時だったので、何か悪いことが起きたのだとすぐにわかりました。兄は、「お母さんが亡くなった」と。私はベットから飛び起きて言いました。「信じられない。何が起こったの?どうして?」「火事だ。」と兄が言いました。その時、原因は煙草に違いないと思いました。
お母様はヘビースモーカーでしたか?
いつも吸っていました。私はじゅうたんに落ちる煙草の吸殻や灰に気をつけるようにいつも言っていました。「お願いだからいつも煙草火の始末に気をつけて」って。だから兄が火事だと言った瞬間、「煙草よ、煙草に決まってるわ」って言ったんです。確信していました。どんな気持ちって、最初は罪悪感におそわれました。わかってたのに、どうしてもっとうるさく言わなかったんだろうと。でも煙草は母の唯一の楽しみだったんです。やめるわけないと。それで、とにかくベットから飛び起きて、その時何を思ったか、わかりません。ただ子供たちのことのほうが気がかりでした。私の子供たちは母のことが大好きだったので。自分よりみんなのことが気になりだして。母性本能とでも言うのでしょうか、子供たちを守るために、子供たちが頑張れるように、自分もみんなのために強くならなくてはと。」