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診断時:62歳
インタビュー時:63歳(2012年11月)
関西地方在住。会社勤務を経て喫茶店経営をしていたが、大腸がんに罹ったのを機に辞めた。肛門からの出血で大腸がんを疑い、インターネットの検診を申し込んだ。潜血反応が出ており、医師の診察を要すると書いてあったので、すぐに近所のかかりつけ医に行き、総合病院を紹介してもらった。内視鏡検査を受けてポリープを切除、後日がんだとわかって手術を受けた。再発や転移はなく、現在は食事や運動など日常の生活に気を配りながら、元気に過ごしている。
語りの内容
―― 市とか区の検診で、そういうふうに陽性って出ても、内視鏡検査受けないっていう方が、まあ、ときどきいらっしゃって。で、そういう方は、あまり、こう強く言われてないっていうね、その結果は返ってくるけれどもっていうこともおっしゃる方もいるんですけども、そのインターネットのその結果がもうすぐ行ったほうがいいですよっていう感じでした?
いや、いや、いや、自分でそう思ったんですよね。
―― あ、はい。
ああー、その、うん、どうしても行けと書いてないのかな。何か、ただ、あのー、要再検査と書いてありました。あのー、…うん、だけども、あ、その市の検査なんかで、それは、駄目だと言われて、次行かない人もあるんですか。
―― ……あ、それこそ、痔だと思ったから痔なんじゃないかっていうことで行かない方いらっしゃいます。
あのー、ああ、そうか、そうかも分からないとはちょっと書いてありますね。うん、確か書いてあったかも分からない、うん。でも、心配症なんですね、じゃあね(笑)。でも、行ったほうが、行ってよかったとは思っていますけどね。うん、で、すぐに、もう、次の週の頭には、あのー、総合病院へ紹介状書いてもらって行って。すぐに、そこで一番早く検査できるのはいつだって。で、もう、12月にはお店休んでいましたからね。もう、全部、検査のほうに、…検査がない日でももう仕事している気がしなくて、うん。…それで、内視鏡で取れて、で、「よかったなあ」とは言っていたんですけども。まあ、ぎりぎり、その(大腸の壁の)、一番、内の(粘膜下層)、を突きぬけているか突きぬけてないかのとこ(※)だから、「どうしますか」って言われたときも、もう「すぐ切ってください。年内に切ってください。できたら、もう早くしてください」っていうことで、年末、19日かなんかには、手術をしたんです。……。
―― ああ、じゃ、まあ、普段から、結構、…早目、早目にやっている。
怖がりなんですね(笑)。あのー、えー、臆病なのかな。たいそうにか、あのー、最悪を考えるというか、ああ、何かあったときに、もし、自分あかんかったらどうなるんやろうとかいうのを、よく、先、考えるタイプなんかも分かりませんね、はい。
※大腸壁は内側から、粘膜、粘膜下層、固有筋層、奬膜(しょうまく)とあり、腫瘍が粘膜下層までに留まっていれば早期がん、固有筋層までに留まっていれば進行がんとなります。
インタビュー22
- 仕事をしていたので、わざわざ医者に行って検査をするのは面倒だった。インターネットで調べ、検査キットを取り寄せて検査した
- トイレで紙に血が付くのが気になったが、マラソン大会が終わるのを待ってからインターネットの検査キットを申し込んだ。同封の問診票に該当する項目が多かったので不安になった
- 大腸内視鏡検査の当日、下剤を飲んでから病院に行かなくはならないので、途中で危なくなったときのことを考えて、おしめを買って準備した
- 手術が決まってから、注腸検査、エコー、CTなどたくさんの検査を受けたが、CTでは造影剤でアレルギー反応が出た
- 心配性で臆病なため、要再検査と書いてあってすぐに検査を受けた。検査も手術もなるべく早くやってもらった
- 検診キットについてきた問診票の症状が全部当たっていたので、ひょっとしたら、という気持ちがあり、陽性の結果が届いた日はお客さんの前で手が震えてくるような感じだった