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診断時:52歳
インタビュー時:53歳(2012年1月・3月)
首都圏在住。2004年頃から職場の人間ドックを受け始めた。検査項目の中に便潜血検査が入っていたのでそれ以来検査を継続してきたが、2010年に初めて結果が陽性になった。その後検査を専門とする病院で内視鏡検査を受けてがんの可能性が高いと言われ、紹介状を持って訪れた大学病院で確定診断を受けた。発見が早かったため、がんはまだ小さく快復が早かったのは運が良かったと思う。
語りの内容
あの、2010年の8月に、あの、人間ドックを受けまして、で、9月の中ごろに結果が返ってきて、で、あのー、大腸の便、便の、潜血が、陽性であるという結果で、あの、再検査が、というか、あのー、精密検査が必要であるという結果が返ってきましたので、自分で、まあ近所の、内視鏡を専門、検査を専門にしているクリニックに行きました。そしたら、あのー、がんが見つかりました。はい。
―― では、もう、じゃあ、内視鏡検査をしているときにもうがんだということを言われたってことですか。
えー、がん、たぶん、がんだろうと言われて、ただ、あのー、まあ、その、先生の勘では、ま、早期だろう。ただ、やはり、あのー、細胞診という、あのー、診断を見ないと分からないけれども、まあ、たぶん悪性の可能性が高いということはそのときに言われました。
―― そのときにどのように、あの、お感じになりましたか。
「ええっ、うそ」という感じですね。あのー、自分自身なんの、まあ、もともと便秘症は便秘症だったんですけれども、あのー、至って、あの、どこが悪いとかっていうこともないし、あと、あの、人間ドックの、あの、検査項目には腫瘍マーカーも入ってるんですけど、肝臓も、あの、大腸の腫瘍マーカーも全部正常範囲だったので、えーっという感じはしました。信じられないという感じでした。
インタビュー07
- いろんなブログを見て情報収集しようと思ったが、ほとんどが直腸がんかS状結腸のがんについてのブログで、上行結腸のブログはひとつも見つからなかった
- 便潜血検査で陽性になったのは痔からの出血のせいらしい。上行結腸のがんでは出血があっても途中で吸収されて潜血反応が出ないので、すごくラッキーだったと思う
- 術後1周年の内視鏡検査の際に横行結腸に6-7ミリのポリープが見つかった。1年前にも2か所の病院で内視鏡検査をしていたが、その時には見つからなかった
- 早期に発見したおかげでダメージが少なく医療費も安く済んだ。周囲にも受けるように勧めているが、受けるかどうかは自己責任だと思う
- 最初に内視鏡検査を受けた施設では、三日前から食事制限があり、肉やきのこといった繊維質のものは食べないように言われた
- 検査で一番つらいのはおいしくない下剤を2リットルも飲まなければならないことだ
- S状結腸はくねくね曲がっているので内視鏡を入れるのが大変らしい。腸に空気を入れて膨らますので多少の痛みはある
- 内視鏡はカメラが進んでいくだけなので、病変がどこにあるかがわかりにくいが、注腸検査ではその場所や広がりがどうなっているかわかる
- 注腸検査は肛門から空気を入れ、横になったり、斜めになったり、検査スタッフが二人がかりで体の向きを変えるなどして大変だった
- 内視鏡専門の病院で精密検査を受けたところ、早期だが悪性の可能性が高いと言われた。自分は至って元気で、人間ドックの他の検査項目も正常だったので、信じられなかった
- 早期がんだったので腹腔鏡手術で済んだが、ポリープからがんになるには時間がかかるので、もっと早い段階で内視鏡検査を受けていればがんにならずに済んだかもしれない
- 便潜血検査で陽性反応が出れば内視鏡検査を受けるというのが方程式のようにあった