インタビュー時:65歳(2013年7月)
女性・関東地方在住。在日韓国人二世である。現在子どもの扶養家族になっており社会保険(共済)で便潜血検査を含む健康診断を受けている。育児に専念した15~6年間は夫の社会保険の主婦検診の対象になっていたものの、受ける余裕はなかった。その後、再就職して便潜血検査を受検した際に陽性になり内視鏡検査を受けたが、その時の心身の不快感は忘れられない。以降内視鏡検査は受けていないが、子どもたちが成人して少し余裕が出てきたので人間ドックに入ることも検討している。
語りの内容
―― 今のお話ですと、結婚されて、お子さんが4人、こう、お生まれになって、そのころは保険は、多分、そういう方は国民健康保険かもしくは、えー、配偶者の会社の社保。
配偶者の会社(社保)でした。
―― あ、そうですか。
はい。
―― と、社会保険ですね。
はい。
―― 主婦検診っていう名前ですかね。何かそういったものがくると思うんですけど、それはご覧にはなっていたんですか。
はい。
―― でも、まあ、受けよう。
行かれなかったですね。
―― ああ、行かれなかったね。それを誰か、こう、「行ったら」というふうに勧める人も…どうでしょうね。
周りにはいましたけど、無理だったので、子どもをとにかく何人も預けるのは、ちょっと、うん、周りもみんな家族も働いていましたし。
―― なるほどね、で、えーと、また、その職場に戻られたというのは、えーと、お子さん、ま、一番下のお子さんがおいくつぐらいのときに戻られたんですか。
えーと、そうですね、えー、一番下の子が中学生、…中学生ぐらいのときです。中学に入ってから戻りました。
―― ああー、ということは、何年ぐらい受けてないときってあったんでしょうね。
……15年ぐらいですかね。15、16年。
―― 15、16年は確実に受けてないですね。
はい。
―― はい……はあー、で、その間に、えーと、例えば、その…出血するとかそういったことはどうでしたか、ありました?
あのー、痔があったので、で、ちょっと便秘ぎみだったので、出血するようなことはあったんですけど、ま、希望的観測で多分痔だからだろうというふうに思って、すこぶる元気だったので、何か、……その自分のことをする暇がなかったんですね。……。だから、健診で、あのー、子どもも預けられますよっていうのがあると、あの、本当に助かったかなと思うんですけど。
インタビュー34
- 職場復帰をきっかけに便潜血検査を受けてひっかかり内視鏡検査を受けたが、痔による出血だったようだ(テキストのみ)
- 4人の子どもを育てている間、健診に行くことは不可能だった。在日韓国人への差別がある中で、病院に行ったり、子どもを誰かに預けることにも抵抗があった(テキストのみ)
- 内視鏡検査を受けるために、下剤をたくさん飲んだり、長い時間をかけてトイレに行かなければならないとは知らなかった(テキストのみ)
- 大腸炎と診断されて内視鏡検査を受けるように言われたが、以前に大腸がん検診の精密検査で受けたときの辛い経験からけってしまった(テキストのみ)
- 子育て期間15~6年は健診を受けられず、一番下の子どもが中学に入って職場復帰してから健診を受け始めた。その間出血があったが痔だと思って気にしなかった(テキストのみ)