診断時:64歳
インタビュー時:68歳(2012年3月)
男性・関西地方在住。定年退職後は家事調停委員を務めている。現役時代に胃がん、退職してから大腸がんに罹ったが、いずれも検診で早期に発見されたため、重症にならずに済んだ。自覚症状は全くなかったので、定期的な健診を受けて良かったと思っている。退職後は、上限はあるものの会社(健保)からの補助もあるため、自分で必要だと思う検査項目を追加して、引き続き人間ドックを受けている。結果は郵送されてくるので、近所のかかりつけ医に持っていきチェックしてもらっている。
プロフィール詳細
佐々木さん(仮名)は関西地方在住で、定年退職後は家事調停委員を務めている。勤務していた会社では、春と秋に健康診断が行われており、35歳になるとそれに加えて人間ドックを受けるように勧奨されていた。転勤が多かったため、色々な場所で受けてきたが、定年で退職してからは現在住んでいる地域の総合病院で継続して受診している。現役時代は、実費を支給されていたが、退職してからは補助の上限がある。ただし、健康には代えられないので、ピロリ菌のチェックや、前立腺に関係する項目など、自分で検査項目を加えている。検査の結果は、郵送で送られてくるが、現役時代、会社の産業医でもあった近所のかかりつけ医に持っていき、内容をチェックしてもらっている。
現役時代の2001年に胃がんになり、退職後の2008年に大腸がんに罹った。定期検診や人間ドックで所見が出たのがきっかけである。大腸がんの時は便潜血検査で潜血反応が出た。結果が書かれた用紙に「要精検」と書かれていたため、いつもの通りかかりつけ医に報告に行ったときに相談し、別の病院を紹介してもらった。その病院は、検査のリスクや方法、実際に内視鏡を入れて何が見えるか、ということが10分ほどで説明されていた。それを見て恐怖感もあったが、検査の安心感や医師への信頼感も生まれた。このほかに、別の場所への転移を調べるためPETを行った。S字結腸にがんがあることがわかったが、ごく初期のもので入院は3週間ほどで、2か月くらいで社会復帰できた。
胃がんの時と比べて、術後の回復は早かったし、リハビリの辛さもあまりなかった。胃がんから7年たっているので麻酔などの医療の進歩があるのだろうし、自分も胃がんの時の経験から心積もりしていたためかもしれない。胃がんも会社の定期検診で見つかっており、胃は1/3になったが快食快眠である。その時は検査機関冥利に尽きると言われたが、今回の大腸がんでも早期に発見できて良かったと思う。セカンド・オピニオン、サード・オピニオンと色々な先生の意見を聞く人もいるのだろうが、自分は医師を信じて早く処置してきた。悪いものを体内に留めておくのは嫌だったし、がんが進行するのも怖かった。インターネットでもS字結腸のがんについて調べ、自分の程度であれば人工肛門にはならないだろうと予想をつけた。
これからの医療の課題として、地域の病院のネットワークが大切だと思う。町医者(かかりつけ医)、検査機関、総合病院が患者の健康状態のデータを共有していけば、特に高齢者など病院に行くこと自体が大変な人は、より良い医療が必要な時に受けられるのではないだろうか。妻の両親が健在だがかなり高齢になってきているので、往診を含めた地域のネットワークづくりに期待している。
現役時代の2001年に胃がんになり、退職後の2008年に大腸がんに罹った。定期検診や人間ドックで所見が出たのがきっかけである。大腸がんの時は便潜血検査で潜血反応が出た。結果が書かれた用紙に「要精検」と書かれていたため、いつもの通りかかりつけ医に報告に行ったときに相談し、別の病院を紹介してもらった。その病院は、検査のリスクや方法、実際に内視鏡を入れて何が見えるか、ということが10分ほどで説明されていた。それを見て恐怖感もあったが、検査の安心感や医師への信頼感も生まれた。このほかに、別の場所への転移を調べるためPETを行った。S字結腸にがんがあることがわかったが、ごく初期のもので入院は3週間ほどで、2か月くらいで社会復帰できた。
胃がんの時と比べて、術後の回復は早かったし、リハビリの辛さもあまりなかった。胃がんから7年たっているので麻酔などの医療の進歩があるのだろうし、自分も胃がんの時の経験から心積もりしていたためかもしれない。胃がんも会社の定期検診で見つかっており、胃は1/3になったが快食快眠である。その時は検査機関冥利に尽きると言われたが、今回の大腸がんでも早期に発見できて良かったと思う。セカンド・オピニオン、サード・オピニオンと色々な先生の意見を聞く人もいるのだろうが、自分は医師を信じて早く処置してきた。悪いものを体内に留めておくのは嫌だったし、がんが進行するのも怖かった。インターネットでもS字結腸のがんについて調べ、自分の程度であれば人工肛門にはならないだろうと予想をつけた。
これからの医療の課題として、地域の病院のネットワークが大切だと思う。町医者(かかりつけ医)、検査機関、総合病院が患者の健康状態のデータを共有していけば、特に高齢者など病院に行くこと自体が大変な人は、より良い医療が必要な時に受けられるのではないだろうか。妻の両親が健在だがかなり高齢になってきているので、往診を含めた地域のネットワークづくりに期待している。
インタビュー11
- 大腸がんについての知識は実際になってみるまではほとんどなかった。周りにもあまり大腸がんの患者はいなかった(音声のみ)
- 人間ドックの結果は郵送で送られてくる。それをもって妻とともにかかりつけ医に行き、内容を説明してもらっている(音声のみ)
- 春と秋に会社が実施する健診に加え、35歳からは人間ドックを受けるように推奨されており、勤務中に堂々と行っていた(音声のみ)
- 検査前に手順を分かりやすく解説したビデオをみたことで納得して内視鏡検査を受けることができた(音声のみ)
- 内視鏡で組織検査をしたあと、手術の前にPET※もやって他に転移がないかもチェックした(音声のみ)
- 定年で退職してからもそれまでと同じ病院で人間ドックを継続している。別途料金はかかるが、以前がんに罹ったため検査項目を追加している(音声のみ)