※写真をクリックすると、動画の再生が始まります。
診断時:60歳
インタビュー時:68歳(2012年10月)
首都圏在住。そば店を経営しており、地域の検診と組合の検診のふたつを受けてきた。結果は陽性の時もあれば陰性の時もあった。若い頃から痔を持っていたので、陽性の時は痔のせいだと思ってきた。ある時、市販の薬を使っても出血がとまらず、内視鏡検査を受けたところ非常に大きながんがみつかった。出血以外自覚症状は全くなかったので驚いたが、幸い転移はなかった。術後5年たって「卒業」のお墨付きをもらったが、心配なのでずっと診てもらいたいと思っている。
語りの内容
まあ、すぐに、あのー、これは、手術、開腹手術して患部を除去したほうがいいつうことで、まあ、手術しました。あのー、手術時間は、大体4時間ぐらいかかったんですかね。あのー、取ったものは、うちの女房が見たんですけども、僕は見ていないんですけども、かなり大きかった。まあ、切断、大腸を切断して、それぞれの悪いところを取って…縫合して、今は、なんともないわけなんです。あのー、手術してからですね、あのー、20日間入院しました。…まあ、手術期間は、もう、大体、4~5日すると痛みもなくなってきて、体は楽になったんですけども、まあ、抜糸してから…、またおなか裂けちゃったんですね、縫ったところが。それをまた縫合、再縫合して。
で、退院してから、10日後ぐらいして…、その先生のところへ、また見せに行ったんです。そのときに、その担当の先生が、あのー、「転移していない」って言われたんです。…あのー、それが1番大事だったんですね。転移していたら、もう放射線治療とか、あのー、そのほか、がんに対する治療が始まるんですね。もう、地獄が待っているわけなんです。僕は、「転移していない」って言われたので、そこで一応完治つうことで…、あのー、がんに対しては、うまい具合に済んだんですね。でも、まあ、3カ月ごとに、あのー、また再発するかもしれないので、CT撮ったり、超音波とったり、血液検査したり、また1年に1ぺん内視鏡検査したり、そういった期間が5年間続いたんです。
インタビュー21
- 食欲もあって体重も減らず、痛みのない血便以外には何も症状はなかった。大腸がんになると便が細くなるというがそれもなかった
- 組合と自治体の検診のふたつを受けていたので1年に2回便潜血検査をしていた。結果はプラスやマイナスと色々だったが、出血は痔のせいだと思って精密検査は受けなかった
- これまで何度も麻酔なしで大腸内視鏡検査を受けたが、ベテランの医師はうまくて痛みもないが、研修医がやると痛い
- 痔があり、排便の際に出血もあった。市販の座薬で止血できていたが、それでも止まらないことがあったため、知り合いに相談したところ、精密検査を受けるよう言われ受診した
- これまで便潜血検査を何度か受けたことがあるが、プラスになることもあればマイナスになることもあった。がんなら絶対マイナスになることはないと思っていた
- 病理検査が終わり、進行した大腸がんと診断された。入院するまでの1週間は地獄で、夜布団に入ると涙が出てきた
- 手術は4時間かかり、大腸を切断して摘出された腫瘍はかなり大きかった。抜糸後傷口が開いたため、再縫合した。転移はなかったので、それ以上の治療はなかった