ほとんどの女性たちが診断を聞いてショックを受けたり動揺したと言いますが、多くの場合、治療を受けて快復した後は、普通に生活を送ることができるようになったと話していました。スポーツやエクササイズ、仕事を含め、病気になる前から楽しんでいた活動を再開したと話す人もいました。
診断後二年未満の数人の女性は、少しずつ普通の生活、また自分らしさを取り戻しつつあると話しています。別の女性達は職場復帰するのに、また新しい仕事を始めるのに十分回復したと話しています。
多くの女性たちが、治療後に受けた定期検診について語っていました。何人かは、検診前に不安を感じたと言い、多くの人が再発の恐怖と懸念について述べていました。これらの不安は時とともに薄れていったという人もいましたが、不安感は変わらず続いているという人もいました。
第二のがんの診断を受けたある女性は自分の将来に対する不確かさについて語っています。
女性たちはまた、乳がんになったことで生じた経済的な影響、とりわけ収入や傷病手当がなくなった場合のことについて語っていました。何人かの患者は、深刻な病いを経験したために乗り越えなければならなかった経済的あるいは手続き上の障壁について語っていました。
多くの人たちが、乳がんの体験をつらいものではあったが、プラスの変化や結果をもたらしたとも言っていました。今ではもっと命を大事にしているという女性たちや、いかに乳がんの体験が人生を豊かにしてくれたかを述べている人たちもいました。何人かの女性は、快復してからたくさん旅行をするようになったと言い、新しい趣味を始めたり、もっとゆっくりしたりするために、仕事をフルタイムからパートタイムに変えたと言っている人たちもいました。ある人は、乳がんの後、子どもができたことについて話していました。
ある女性たちは、病気を通じて自分自身の死という問題に直面することは、結果的に人生の再評価と1日1日への感謝につながったと言っていました。何人かの患者は、いかに今、人生をより楽しんでいるかを論じており、またある人は、病気をして以来、人々との関係をますます大事にしていると述べていました。病気が自分の性格に及ぼした影響についても論じていました。ある患者たちは、前ほど心配せずのんびりしていると言い、以前よりも自立し、自己主張し、人付き合いがよく、自信に満ちていることに気づいていました。インタビューを受けた二人の人は、パートナーとも他の人たちとも、今ではもっと率直に話ができるようになったと話していました。
今ではより健康的な食生活とライフスタイルを送っていると話している女性たちもいました。また、乳がんになったことで知り合えた新しい友人たちについても肯定的に話し、乳がん募金やサポートグループに関わるようになった人たちもいました。
2017年10月更新
認定 NPO 法人「健康と病いの語りディペックス・ジャパン」では、一緒に活動をしてくださる方
寄付という形で活動をご支援くださる方を常時大募集しています。