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診断時:55歳
インタビュー時:55歳(2008年5月)
東海地方在住。2007年11月に健康診断がきっかけで、左乳がんの診断を受け、乳房温存療法+センチネルリンパ節生検、翌年1月より、抗がん剤治療を6クール受けた。今後、放射線療法とホルモン療法の予定。夫と2人暮らし。結婚した娘が2人いる。診断時は無職。
語りの内容
(抗がん剤をして)2週間後に、髪の毛が抜ける。それも、12~13日目からはぱらぱらだけど、14日、15日は、どかんどかんって抜けて、もう16日目には、95%の髪の毛がなくなるという状態になる。でも、まだ眉毛と睫毛は残っている、きれいに。それでそのときに、「ああ、良かった、睫毛と眉毛があるから、まあ何とかいいな」って思ったんですけども、(治療が)回を重ねるうちに睫毛も眉毛もなくなって、で、まあ結果的に今は眉毛も描いてて、化粧も何か朝から何かすごい厚塗りしてないと、まあちょっと外に出れないという状況に。睫毛と眉毛は徐々になくなっていくけど、何か、でも、少しは生えてるのよね。ただ長くならないという。私の場合は、すごい睫毛が長い、マッチ棒が何本も乗るぐらい長い睫毛で、かわいかったんですけど、今は、その睫毛がどこにあるの?みたいになってしまってる。それも大体2~3回目ぐらいから、何か、あ、睫毛もなくなっちゃったっていう感じを受けたから、まあ、最初の1回、2回は大丈夫だったような気がしますね。
体全体の髪の毛も全部やっぱり順番に、一気に抜けるわけじゃなくって、5回目、6回目というふうになって抜けていって、まあ脱毛しなくても足も手も、きれいに、抜けているていうか、もともと私は、あんまり、量があるわけじゃないんですけども、そういうのも全部きれいに抜ける。だから、顔のうぶ毛がなくなってるもんで、すごい、何ていうの、化粧ののりはいい。まあ、それがいい点て言えばいい点ですね。
インタビュー11
- 胸の大きな人のなる病気というイメージがあり、自分には関係ないと思っていたが、たまたま受けた検診で見つかった
- がんになったのならもう仕方ない、前を向かなきゃと思った。落ち込んでいる暇はなく、すぐに入院の準備に追われた
- 抗がん剤治療中は味覚障害で何を食べても味がないので、高価なお肉も味気なく、食べる楽しみがない
- 1回目は吐き気で体重が減り、顔色も悪くなってびっくりしたが、「これが抗がん剤なんだ、悪い細胞を殺して新しい自分に再生してる」と積極的な意味で受け止めた
- 抗がん剤をして2週間後に髪の毛が抜け始め、順番に体中の毛が抜けるので、顔のうぶ毛がなくなったときは化粧のりがよかったという面もあった
- 抗がん剤で髪が抜け、今までと同じようなヘアスタイルのかつらを選んだが、あとでわかるように逆分けにした。夏のべたつきを避けたかったので、人工毛と人毛のミックスを選んだ
- 子宮体がんのリスクがあると聞いているし、これからまだつらい思いをするかと思うと、ホルモン療法をするか迷っている
- 夫が同時期にがんと診断され、治療中はお互いに助け合わなくてはならず、甘えることができなかった
- 娘の嫁ぎ先の親戚にも、病気のことを伝えた。心配してくれると同時に、触れなくてもよいところは触れないでいてくれる優しさが有り難かった