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診断時:46歳
インタビュー時:57歳(2008年7月)
東北地方在住。1997年初夏、右乳がんとなり、乳房温存手術+リンパ節郭清(リンパ節転移なし)、放射線療法を25回受けた。術後ホルモン療法は肝機能悪化で中止。 当時、夫、大学生と高校生の息子と4人暮らし。小学校教員をしていたが、退職した。
語りの内容
ただ、リンパ液を、こう、管でっていうか、ドレーンで外に出してるときに、それが普通は、何か皆さん4~5日、1週間程度で抜けてたようなんですね。他の方も、いましたので。で、リハビリをみんな一緒にしてましたので、リハビリ室で。で、そのときに情報交換いろいろあったりしたので、「間もなく抜けますよ」と言われたんですが、私は、もう1ヶ月以上も、その…液が出てって、それで、先生からは「10日目ぐらいにもう抜かないと駄目だ」って、言われて、「細菌が入るので」って。「もうこれ以上は入れておけない」と。私は、無理して、「注射器で抜く」って言われてたんですけれども、それはすごく痛いんじゃないかとこう不安に思って、「先生、それは嫌ですから、入れててください、入れててください」って言ったんですが(笑)、「もう細菌感染の心配があるから駄目です」って言われて、それでもう10日目ぐらいにそれは抜かれてしまったんで、その後は、あの、やっぱり注射器で、抜いてくださってたんです。
でも、何ていうか、注射を、針を刺した感覚が、もう全然ーやっぱりなかったんですね。だから、ああ、そうだ、そうだ、手術したわけだから、神経がその、切れてるっていうか…なわけだから、その、感覚がなくって、ああ、なるほどそれは当たり前なのかもしれないと思って、あっ、これはある意味ラッキーだったなというふうに思いまして、あっ、これなら先生がおっしゃるようにもっとやっぱり早く抜いてもらって、注射針で取ってもらっても良かったかなというふうに思ったりもしてました。
インタビュー20
- 触診で異常なしと言われたが、しこりを感じたことを伝えると、超音波検査、細胞診をすることになり、がんが見つかった
- 再発防止に効果があると言われたが、肝機能が悪くなり、自分からホルモン療法を止めると言った
- 4分の1切除ということで、丸いケーキを4分の1に切ったようになるのかと不安に思い、最初は傷を見るのが恐かったが、乳房は少女のような感じでとてもきれいだった
- リンパ液を注射で抜くといわれて、痛いのではないかと思ったが、術後の感覚麻痺で針を刺しても痛くなかった
- 術後は冷気に触れると筋肉がきゅっと締まるような感じがしたり、硬いものを切るときに肩に響いたりして腕が苦しくなる
- 腕の太さが左右で1センチから1.5センチ違っていて、半袖を着たときに片方だけ袖口がきつく当たる
- 術後の後遺症で手・腕の感覚異常やリンパ浮腫があったため、腕を使う作業の多い教員の仕事で、周りに迷惑をかけるのが心苦しくて退職を決めた
- 傷口が壊れてしまいそうで触れられるのが怖くて、自然と回数が減った。ホルモン療法中の性生活では自分が無機質な物体にでもなったような感じなさがあり、愕然とした(テキストのみ)