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診断時:66歳
インタビュー時:67歳(2008年9月)

離島在住。2000年冬、胃がんで胃切除術を受けている。左乳首の下のあせものような変化に気付き、2007年夏に受診。パジェット病という乳がんと診断され、左乳房切除術+腋窩リンパ節郭清を受けた。術後、抗がん剤を勧められたが、自分の意思で治療を受けず、現在に至る。食と民話の店を経営している。退院後すぐに仕事に復帰。娘と2人暮らし。

語りの内容

もう67歳だからね、もう役目終わってるの。うん。だから、まあ、軽くなってもいいかなっていう感じですね。これはもうね、しようがないです、病気ですから。で、先生は、お腹から今度整形(再建手術)の説明に入るわけですよ。「お腹からおっぱいをつくるだけのお肉を取ってここにくっつけましょう。元の形に戻しませんか?」ということで説明ありましたよ。でも、私はね、もうね、傷はできるだけ小さいほうがいいという考え方ね。ここを切るとここも傷ですよ。負担はできるだけ小さくがいい。今度はこう考えるわけよ。さっきは「(がんがあるところは)大きく切ってください」と言ったけどね、ここを切ってまでおっぱい作る必要はない。「もうお役目終わったから、いいですよ、先生」って、「軽いほうがいい」って言った。そう言いました。
おっぱいが両方あったときには、やっぱりここは絶対人に見せてはいけないという女らしい恥じらいもあったけど、今ないからね、恥ずかしくない(笑)。逆になってますよ。男になったのかなあと思うけどね。うん。前はあるときは絶対駄目でしたよ。うん。「今。ないから、見る?」ってね(笑)。「ないんだけど見る?」(笑) 平気になってますよ。何だろう、この気持ち?というぐらいね、女らしさがなくなってしまったのかな。もう女じゃないやという開き直りなのか、変わりました。前は絶対嫌でした、これは。今は本当に平気になっちゃってるから、この違いは一体何だろうって思うもん。自分でも分からないです。心理学者に聞いて(笑)。

私は: です。

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