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診断時:71歳
インタビュー時:72歳(2008年9月)
四国地方在住。2007年秋、炎症性乳がんと骨転移の診断を受ける。薬物治療を受けて、現在に至る。娘も10年前に乳がんを患っている。 1人暮らし。子どもたちは3人とも家庭を持っており、近くに長男家族が住んでいる。仕事は華道教師で、診断後も続けている。
語りの内容
孫がね、忘れもしないけど、8年前のお正月に、来たときに、「ばあちゃん、あのね、お母さんのおっぱいね、ちょっとね、おかしいんよ」って言うんですよ。「おかしいって、どんな何おかしいん」言うて。「何か凹んでいるよ」って言うんですよ。「えー、凹んでいるってそんなん大変やん。あんた、それ大変よ」言うて。ほんとに忘れもしない、お正月の3日だったかな。お風呂入っていて、「ちょっとあんた見せてごらん」言うて。陥没しているんですよ。それで、色も変わっているし。
そのときのショックのほうが大きかったです。まだ、そのころは、乳がんっていうたらとても怖いっていう。わたしの中では、印象があったから。すっごく怖かったですね。もし、この子が何かあって、もし、あれしたら、孫たちどうなるんだろうかな。まあ、1人ですけどね。かわいそうになー思って。即、それ考えましたね。自分が宣告受けた以上に、そのときのほうが辛かったですね。そして、まあ、付き添いで行っていたら、「まだ、お母さん、もう、帰っていいよ、1人ができるから」言うて(笑)、先生に笑われたりしたこともありましたけどね。でも、もう、もともと、この人(娘)も、気が、ほら、楽天家のほうだから、そんなに苦にしないし。入院中もわたしらもう風呂に行ったりとか。別に温泉に行ったりとかせんともね、あれしたりもしましたけど。まあ、ついとることないですから、ほとんどね。まあ、そういうことで、娘のときのほうが、ショックでした。