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診断時:38歳
インタビュー時:42歳(2008年8月)
近畿地方在住。2004年1月に右胸のしこりを発見。8ヶ月ほど放置し、嚢胞(のうほう)が10cmを超えるまでに大きくなったため、受診。右乳がんを診断された。乳房温存手術のみを実施。術後は無治療で、定期検診しながら、現在に至る。事務職の派遣社員で、夫と2人暮らし。子どもはいない。術後、仕事に復帰している。
語りの内容
あと、特に乳がんに関してなんですけども、だんだん年齢も低年齢化してまして、私も、30代の後半で実は罹患したんですけれども、今は多分30代で罹患する人もすごく多いと思うんですよね。そうすると、今、出産する年齢も上がって来てると思うんですけども、30代でも全然まだまだ出産できる年齢だと思うんですよね。そうすると、治療すると、やっぱり生理を止めてしまったり、あと抗がん剤で、卵巣機能がもしかしたら戻らなくなるって人も出てくると思うんですね。そうすると、本当は子どもを持ちたいのに、自分の命を助けるがために子どもを持てなくなるっていう人も出てくると思うんですね。あとやっぱり出産も、何歳でもできるっていうわけじゃないので、あと育児のこともあると思うので、その治療に例えばホルモン療法だったら5年ぐらい大体最低で時間を要すると思うんですけれども、その期間、妊娠ができなくなったりすると、やっぱりその人の人生の、設計図が全然変わってくると思うんですよね。そうするとやっぱり、すごい心の中で葛藤があると思うんですよね。自分は子どもを持ちたいのに治療をしないといけない。で、もし治療をやめて、自分のじゃあ命が保証されるかって言えば、まあ、もちろん、治療したから100%治るわけじゃないんですけども、その辺のバランスっていうのが難しいし…。
インタビュー30
- 一旦はがんだと受け止めたが、ショックというよりだんだん「なんで自分が」と腹立たしくなってきて物に当たったりした
- がんと聞いて「がーん」という言葉が頭をよぎった。がんイコール死を連想するというが、自分の場合は乳房を切除するショックが大きかった
- ランキング本や病院の評判を参考にして、今の病院に行って主治医に出会えた
- 皮下乳腺全摘をすることにしたが、浸潤していない可能性が高いなら、センチネル生検も含めて、リンパ節には触らないで欲しいと頼んだ
- がんが小さくなれば乳房を温存できると思い、1ヶ月だけのつもりでメシマコブを試したが、乳房の嚢胞がどんどん大きくなってしまったので、2週間であきらめて手術の予約を入れた
- まず母親に話して、留守だった父親に伝えてもらった。入院前に両親に会いに行ったら、父親は言葉には出さなかったが、涙を目に浮かべてとても心配していた
- 友人たちが普通に付き合ってくれたのが嬉しかった。患者というのはただ話を聞いてもらえればそれで落ち着くこともある
- 30代後半で罹患したが、出産可能なぎりぎりの年齢であり、ホルモン療法を5年受けるとなると人生の設計図が変わってしまうので、葛藤がある