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診断時:65歳
インタビュー時:66歳(2008年9月)
首都圏在住。定年退職後の夫と2人暮らしの専業主婦。息子と娘がいる。 2007年夏、検診で異常が見つかり、精密検査の結果、右乳がんと診断された。乳房温存手術+リンパ節郭清を受け、術後は化学療法、放射線療法を行った。現在は経過観察中。
語りの内容
しょっちゅう会っているお友達には、はい。今、サークルとか。私が通っている病院で、ボランティアがありまして、そこのメンバーにも入っておりますし。その人たちには、お知らせしまして。皆さま、びっくりしましたけれども、みんな、まあ冷静なとり方で。それから、私の学生時代からの親友のような人たちに、今度一緒にカナダ行くお友達なんかにも、去年、その一緒に行くことで申し込んでいましたから、それがその方たちにも知らせましたけれど、もう皆さん、私の年代になると、ご家族とか、そういうがん体験者がいっぱいいますので、それほどの驚きもなく、知らせるべき人たちにはちゃんと知らせました。
ただ、まあ必要のない方には、しょっちゅうめったに会わない方に、わざわざ知らせることもないし、相手を見て、まあ興味本位で、「あの人はがんなんだよ」っていうふうな、まあそういうお友達はいないですけれども、そういう話題になりそうな方にはお話はしておりません。まあ身近な方には全部お知らせして。ただ、そんなに、その私自身もそうでしたけれども、その、がんの治療といっても、そんなに知識がないですし、ですから、手術をすればそれで治るというふうな、まあ乳がんで、もう死にそうだっていうふうには誰もとらなくて。で、まあ手術もしたし、抗がん剤はまあひどいけれども、その間は、私も家にじっと居たし、会っていませんし。今は、まあ元に復帰しておりますけれど、多分、そんなにひどいという状態、言ってもそれは理解してもらえないことですし。あまりそういう、しびれがひどいとかということは、私自身も多分聞いても分からないと思いますから、それはしょうがないかなと思って話しておりません。
インタビュー37
- 婦人科で手術した経験があり、乳がんにならないと思っていたが、自治体の検診で見つかった
- 段階を経てがんだと知らされたので、それほどショックはなかった
- いつも待合室で深刻な顔をした家族連れを見て、自分はそうなりたくなかったので、一人で診断を聞きに行った
- 手術で切り取った部分は直径9センチ、厚み2.5センチということだったが、それほどひどい乳房の変形もなく、以前の水着を着ても気にならない
- 乳房は温存できたが、センチネルリンパ節の一つが陽性だったので、リンパ節の一次郭清(※)をした
- 抗がん剤の点滴をして2-3日は胃の中に鉄の塊が入っているような重い感じが続き、すーっと楽になる。白血球が減ったり、爪の変化や口内炎、脱毛が起きた
- エックス線照射を25回やった後で、追加で電子線照射(※)を5回やった。苦痛もなく、副作用は皮膚がヒリヒリする程度だった(テキストのみ)
- 抗がん剤の副作用で足のしびれがあるときも、水中ウォーキングが抵抗なく歩けたし、腕のリハビリを兼ねて泳いでいたら1キロも泳げるようになった
- 毎月8万円を超える出費は戻ってきたが、治療費は合計で100万円以上かかっている。健康食品が月3万円、マッサージ代も2万円くらいかかる
- ボランティアやサークル仲間、親友には病気のことを伝えたが、滅多に会わない人には伝えていない。副作用など人にはわかってもらえないと思うことは話さないようにしている