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診断時:47歳
インタビュー時:51歳(2008年2月)

東海地方在住。2004年、乳がんと診断され、右乳房温存術、追加切除術、抗がん剤治療、放射線療法を受けた。2006年、骨転移で放射線療法と抗がん剤治療を受けた。2007年、肝転移、胸膜転移で抗がん剤治療を開始。金融機関に勤務し、休職と復職を繰り返してきた。治療中に夫と義父を看取っている。

語りの内容

時間があれば、もう何ていうの? モーツァルト…(笑)。ピアノとかバイオリンのそうした音楽でリラックスさせる。今まであんまり音楽を聴くっていう習慣がなかったんだけど、何かしてない――テレビのついてない?――ときには音楽をかけている。自分の好きな曲だったり。で、夜は、寝る前に、そういうふうにモーツァルトを聴くとかね。要は自分の気持ちをリラックスさせる。で、あと、自律神経を、調整するっていうのかしら、そういう講習に行ったりしています。
で、もう、ともかくなるだけ仕事とか、そういう――自分にともかく目標がないと生きてけない人間だったんですよ、何時までに何をやる、いついつまでにこれをやるって――何かそういうのは一切取っ払った。それと、まあ、ボーッと空を見る(笑)時間を――お天気のいい日は、自然と目がいっちゃうんですけどね、もう、ここのソファに寝っ転がって、ボーッと見ている――頭を真っ白にする時間っていうのを作りました(笑)。自然とそうなっちゃったのかな…(笑)。
もう筋肉痛とか、関節痛が出ちゃったときは、もう本当に動けなくて、イライラするばっかりだったんですけれど、でも、もうそういうときにはあの――そういうときでも今までは、自分に、目標立てて、何時までに洗い物やっちゃうとかってやってたんだけど、そういうのも一切取っ払ったので――もうやれるときにやって、娘が帰ってきて「今日、夕飯ないよ」ってそういう感じで(笑)。一切、もうそういう、何ていうの、制約を自分に課さなくなったので、楽になりましたよね、気持ち的にすごい何か。「ああ、もう娘が帰ってきちゃうから、早く夕飯しなきゃいけない」とか、そういうのを一切。もう洗濯物もたまり放題たまるときもあるし。うん。そうすると何か気持ちが楽になって、イライラも少なくなったかな。うん。
こんなにのんびりと、今まであったかしら。ずーっと突っ走ってきた、介護だとか何とか。子育てだ、介護だって、仕事、仕事。それがすごい、最近、もう今、すごい貴重な時間って思えるようになった。でも、ちょっと前くらいから、「でも、仕事に復帰するから今は貴重なんだけど、このまんまずっと仕事辞めちゃえば、この生活、ずっと続くんだよな」って気にはなってるんですけどね。でも、「すごい貴重な時間をもらってるな」って気持ちにだんだんなってきた。うん。そういった意味じゃプラスかな。

私は: です。

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