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診断時:62歳
インタビュー時:65歳(2008年6月)
中国地方在住。2005年に自分でしこりを発見。自宅近くの総合病院に受診し、左乳がんと診断された。術前化学療法を行い、病期が2期から1期になり、乳房温存術+センチネルリンパ節生検を受けた。 夫と2人暮らしの主婦。息子2人は自立して遠方に住んでいる。
語りの内容
で、手術が…、だから、治療を始めて、えー、5ヶ月後ですね。手術日が決まりました。で、まあ、手術に関しては、そんなに不安はなかったんですけど、私は、あの、子宮筋腫の手術もしてますんで、全身麻酔で手術を受けることに関しては、そんなに不安はなかったんですけど。ただ、主人が一人で、待合室で待ってるのを思うとね、ちょっとかわいそうかなと思いましたけども。まあ、そんなことで、手術も無事に終わりました。
手術後も、吐き気もなくって、えー…一晩ですかね。いろんな線につながれておりまして不自由でしたけども、もう翌日は本当に、患部も全く痛みもなくって、おそるおそる、胸を見ましたら、ブラジャーの半分…半分だけのブラジャーのようなのをされておりまして、そっと手を触れてみたんですが、なにがしかふくらみも残っておりまして、「ああ、やっぱり乳房は残ってたんだ」と思って、何かほっとしましたね。はい。
で、全然痛みもなくって、抗生物質の点滴とか、お薬服用しながら、入院生活でしたけども、とても順調で、食事もおいしくいただいて、えー、5日目に私は退院を、することができました。もう先生も…「もういいよ。帰りたいなら帰ってもいいよ」って言われたんで、「もう帰ります」って(笑)。個室でちょっとさびしかったもんですから、5日目に退院をいたしました。
インタビュー13
- サラリーマンの妻時代は検診を受けていたが、異常がなく安心していた (音声のみ)
- 診断がつく前に、体験者から話を聞く機会があり、がんになった以上は前向きに治療しようと思ったが、医師から渡された乳がんのパンフレットはすぐには見られなかった(音声のみ)
- 医師がよく説明してくれるが、聞き忘れるときもある。それを看護師が丁寧に補ってくれるので、安心。この病院を選んでよかったと思う(音声のみ)
- 術後は吐き気もなく、翌日には患部の痛みもなく、触れてみると何がしかふくらみも残っていて、ほっとした。その後も順調に快復して術後5日目には退院できた(音声のみ)
- 術前抗がん剤の治療中、しこりが熱くなるような反応を感じることがあった。「小さくなーれ」としこりに話しかけていた(音声のみ)
- 抗がん剤の副作用で雪焼けをしたように皮膚が赤黒くなってしまったので、ファンデーションの色を濃い目に変えた(音声のみ)
- 抗がん剤の副作用でだるくて家事が進まないことがストレスだったが、ある時考え方を変えて、できないことは甘えてしまおうと思ったら、気が楽になった(音声のみ)
- 抗がん剤をして3週間目ではらはらと脱毛が始まった。夫が「あんたはまた生えるじゃん」と和ませてくれ、泣いたり笑ったりしながら過ごした(音声のみ)
- 傷についてはタブーのような気がして話題にしないが、抗がん剤で髪が抜けたときのことや闘病の様子を詠んだ短歌で、夫の自分への思いを知ることができた(音声のみ)
- 息子たちがショックを受けると思い、病気のことは言わず、夫と2人で闘病することにした。抗がん剤治療中に息子が里帰りしたときも明るく振る舞い、気付かれなかった(音声のみ)
- 近親者にも、近所の人たちにも病気のことは言っていなかったので、グラウンドゴルフも都合が悪いと休んでばかりはいられず、術後2週間で復帰した(音声のみ)