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診断時:51歳
インタビュー時:56歳(2008年7月)
首都圏在住。専業主婦で成人した子どもが2人いる。2003年夏、夫の単身赴任中に右乳がん(小葉がん)が見つかる。乳房温存術とリンパ節郭清後、ホルモン療法と放射線療法を行った。手術後4ヶ月以上経過して、間質性肺炎と診断された。現在、ステロイドを内服しながら経過を見ている。
語りの内容
まあ、手術が上手だったのか、入院期間も5日間くらい、5日か6日くらいでさっさと退院できて、それは楽だったんですけれども、退院するときに、あの、「何か気を付けたほうがいいことありますか?」と先生に尋ねましたら、「いや、別に普通にしていいですよ」とおっしゃったんですね。で、「家事も普通にしていいんです」とおっしゃったんですけども、そう言われて、うちに帰って、いろんな家事をしたり、拭き掃除をしたりしましたら、リンパが腫れまして大変だったんですね。
で、後から考えたところ、要するに男のお医者さんっていうのは、あの、主婦が家でどのぐらい家事をしているか分からないので、よっぽど家事が楽だと思っておっしゃったのかなと(笑)、思うんですけれども。あの、主婦の仕事って結構腕を使ったりいろいろするので、やっぱりあまり使っちゃいけないっていうふうに言わないと、本当に真に受けて、先生の言うことを真に受けて、普通に家事をやってしまったら、パンパンに腫れて、しばらく大変だったので、あの、やはり手術したほうの腕は大切にしたほうがいいっていうのは、ちゃんと伝えたほうがいいと思いますね。
じっとしていてはいけないだろうけども、あまり使いすぎちゃいけないということだろうと思います。で、腫れ上がってしまって痛くてたまらないということで、後の診察のときに、その主治医の先生、そうですね、あのう、同じ、そうですね、家に帰ったときに、「普段どおりにしていいですよ」とおっしゃったのは、若い先生だったんですけれども。主治医はお年の先生で、その先生に、「あの、脇のところが突っ張って苦しいんです」って言ったら、マッサージしてくださってだいぶ楽になったんですけども。そのときに、その先生がおっしゃるのは、「あまり使わないほうがいいよ」と(笑)、おっしゃったんですね。だから、それは若い先生にはちゃんとそういうのを教えておいていただきたいし、主婦は結構家で動くというのをある程度認識していただいたほうがいいかなと思います。
インタビュー22
- 夫の単身赴任先を療養場所に選んだのは、実家が近くて、両親や友人のサポートが受けられるという理由もあった
- 再発予防のための治療が間質性肺炎(※)の誘因になったのかもしれないと思うと、情報を前もって知った上で、自分で治療を受けるかどうか選べたらよかった
- 部分麻酔で摘出生検を受け、悪性とわかったので、引き続き乳房部分切除とリンパ節郭清を受けた。希望して最後まで部分麻酔で受けたので、リンパ節切除はかなり苦しかった
- 退院時に「家事も普通にしていい」といわれたので、そのとおりにしたらわきの下がパンパンに腫れてしまった
- 術後4ヶ月以上経ってから38度以上の熱が1週間以上続き、のちに「放射線肺炎」と診断された