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インタビュー時:49歳(2015年6月)
疼痛期間:10年以上
診断名:リウマチ。
近畿在住の女性。夫と2人暮し。39歳の時に足裏や肩、手首の痛みで、専門医を受診してリウマチと診断された。抗リウマチ薬や鎮痛剤、漢方薬の処方などでいったん症状は落ち着いた。診断後1ヶ月休職したが、その後悪化と寛解を繰り返しながらもずっと仕事を続けている。薬剤師という仕事柄、専門的知識があることや体験者と接点があったことはラッキーだと思う。
語りの内容
お友達や、まあ同僚にも、もうそれこそ何もできなかったんで、仕事のときにもう、瓶のふた開けてっていうのでも、本当にその当時って誰かにやってもらわないとだめだったんですけれども、あの、それがすごく言いづらかったんですね。で、ぎりぎりまで自分がやれるところまではやって、で、やれないから、「ごめん。やれなかったからやって」っていうふうに、ものを頼んでたんですけれども。
あの、やっぱし、それで仕事を休みになって、自分で自分の病気っていうのが単に痛いんじゃなくて、あ、全身で消耗してたんだっていうことがわかったときに――からは、あの、すごい、もう最初からこうなると思うから頼むっていうんですか。そういう感じにだいぶ変わりました。なので、あの、うちの、今でもずっとそうなんですけれども、あの、言ったら、手首自体がこう、こう、動かすのが、すごく可動域が狭くなってしまったので、何もできないわけなんですよ。
あの、今でもやっぱりうちの同僚やスタッフさんたちっていうのは、仕事のときには、あの…、何ていうんですかね、薬剤師なんで、やっぱり軟膏が何種類かあると混ぜないといけない。で、混ぜるの自体は、夏場は意外と緩いので簡単なんですけども、冬場はやっぱり、あの、何ていうんですか、すごく硬くなってしまって混ぜるのにもやっぱり力要るんですよ。そういうのは、みんな、かわ、あの、代わってくれたりします。
やっぱし、自分が今までこう病気だから、自分はなんか何ていうんだろう、逆に病気だから、こう、やれなきゃいけない。やれなきゃいけないっていうのも変なんですけれども、そこの部分って、病気だから人に頼まずに自分が頑張ってやって、で、その部分でできなかったから、「ごめんね」って言ってやってもらうっていうのは、あの、変な話なんですけど、病気に何か逆に甘えてたのかなっていうふうに、そのときにすごく思った気がします。病気だからできない。なら、先に嫌なこと、まあ頼むっていうのはやっぱり嫌なことは嫌なことじゃないですか。それを先に言っちゃえば良かったのに、それを後にしたのは、「私は病気だからこんなにできないのよ」っていうのを、できないっていうのを人に見せる。見せないと頼めなかったっていうのは、逆にね、すごく病気に甘えてたのかもしれないって思いました。