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インタビュー時:43歳(2016年7月)
疼痛期間:26年
診断名:頸椎ヘルニア、腰椎椎間板症、仙腸関節障害
甲信越在住の女性。幼少時から怪我が多く、8回程度の骨折経験をもつ。17歳時の交通事故で腰椎を圧迫骨折し3か月程度、ほぼ寝たきりの生活を送る。その事故以来、全身の不調や慢性的な痛みが続いていたが、極力、鎮痛剤は使用せずにすごしていた。2013年冬、日常生活に支障をきたすほどの強烈な痛みが出現し、様々な医療機関を受診したがよくならなかったため、自分で治すしかないと痛みの状態を日々、細かく観察し自分に合う方法を研究している。
語りの内容
一番ひどかったとき、その悪化したときなんかは食べものも噛めなかったんですね。もう噛むと、こう何ですかね、首に響く。首に響くというか、まあとにかく食べものが噛めなくて。でも、食べたい、食欲はあるんですよ。うん。食欲はあるんだけど、噛めない。あの、噛めない。そのとき何日か食べれないときもあったんですね。で、あの……、でもすぐあの、数日(食べられない)ときはやっぱり食べなきゃ――食べなきゃいけないっていうよりも、もう食べたくて。食べれるものは何かといったら、プリンみたいな軟らかいもの。その、それもね、本当にもう悲しい思いしながら食べるんですけど、でも大丈夫、まだプリンが食べれるじゃないみたいな(笑)。うん。そのときに思ったのは、昔飼ってた猫がもう年を取ってきて噛めなくなっちゃったけど、「カリカリ」を噛めないけど、頑張って噛んでいるっていうのを急に思い出したんですね。ああ、そう言えばあの、ああいう猫も頑張って噛んでたよなとか。そういう、なんかそういうことを急に思い出すんですね。その痛みと闘うときにはなんか、あの、ほかの闘っている人を思い出すっていうんですかね。うん。だから、それを私も思って、大丈夫、まだプリンが食べれる。食べたいと思っているし、食べれるし、あの、だから頑張らなきゃいけない、負けちゃいけないっていうふうに思って。食べれなく――痛くても、その、その軟らかいものをとにかく食べてましたね、そのときはね。もう異常、かなり異常だなと思いましたけどね、そのときは。
インタビュー24
- 人より長く痛みを感じる人生だが、事故の前に戻ることはできない。痛みと闘っていくのが自分の人生。人生とはみんなアンフェアなものだ(音声のみ)
- 痛みが一番ひどいときは、噛むと痛みが首に響くため、プリンみたいなやわらかいものしか食べることができなかった(音声のみ)
- タオルなどを使って楽な姿勢になるように、痛みの状態を日々みながら色々工夫し、何とか寝ることができるようにした(音声のみ)
- 自分の体を実験台にして、寝るときの姿勢や運動によって自分の痛みがどうなるかを毎日毎日研究した(音声のみ)
- その都度、ヘルニア、椎間板症、線維筋痛症など診断されたが、結局治らないので、何症でも同じだ。とにかく改善方法を探さなくてはならない(音声のみ)