インタビュー時:43歳(2016年11月)
疼痛期間:23年
診断名:線維筋痛症
関東地方在住の男性。20歳のときに交通事故で頭部を打撲し、頭痛や腰痛が始まった。26歳で交通事故と業務上の事故に遭い、左足を骨折した。36歳のときは、職場で転倒し大腿骨頚部骨折し、人工股関節を入れ職場復帰した。37歳の時にトイレで倒れ、冠攣縮性狭心症、38歳で鼠径ヘルニアの手術を受けたが、その後から右半身の痺れが起きた。同年秋に線維筋痛症と診断された。現在は離職し、ボランティア活動や線維筋痛症の認知度向上運動などに従事している。妻と二人暮らし。
プロフィール詳細
目黒さん(仮名)は、20歳以降、多くの疾患・ケガに悩まされてきた。交通事故による頭部打撲に始まり、交通事故・業務上の事故・手術後の体調不良などである。その都度、冠攣縮性狭心症・鼠径ヘルニアなどの診断がついた。痛みは、頭、背中、腰、関節など全身に及ぶ上、風が当たるだけで痛いこともあり、外出は控えることが多い。
痛みの原因は長らく分からず、ぎっくり腰や四十肩とされたこともあったが、38歳で線維筋痛症と診断された。たまたま線維筋痛症について造詣が深い医師の診察をうける機会があり、それまでにMRI・血液検査・レントゲンなど、多くの検査を受けたが原因がわからなかったが、線維筋痛症の診断基準にある、18か所の圧痛点すべてに痛みを感じ、線維筋痛症と診断された。まずリリカを25mg処方され、その後75mgに増え、一時は600㎎に達したものの、現在は回数も量も減っている。他に、サインバルタ、アセトアミノフェンなどを服用したことがある。
線維筋痛症と診断された後、バリアフリー環境が不十分で理解が得られなかったことと、通院のために休暇を多く使ったことで、仕事は自己都合退職という形で、38歳のときに辞めざるをえなくなった。現在の通院頻度は、線維筋痛症のために2-3か月に一度、人工股関節のために半年に一度、冠攣縮性狭心症のために3か月に一度ほどである。他に、高血圧や高脂血症の治療も受けている。
日常的に行っているのは、ボランティア活動や線維筋痛症の認知度向上運動である。職場で線維筋痛症への理解を得られなかったように、この病気への認知度は低いことが苦しみの一つである。難病患者や障害者支援など様々な制度があるが、線維筋痛症の患者は、そのいずれも使うことができず、「制度の谷間」に置かれてしまっているという。そのため、制度の改善や認知度の向上、研究の推進を求める運動を精力的に行っているのである。他地域の会との連携や勉強会への出席、議会への請願、医療・福祉施設へのパンフレット送付を行っている。さらには、自らが中心になって会を立ち上げることもしている。線維筋痛症と知らないまま別の病気の治療を受けている人もいると思うので、医療従事者への広報活動も行っている。
日常生活では、カフェインや人工甘味料が痛みを増すと聞いたため、これらをなるべく摂取しないように気を付けている。また、リンゴがいいと聞いたのでリンゴを食べたりリンゴジュースを飲んだりしている。夜、横になって痛みを感じた時に妻に背中を押してもらうと、安心感や温かさを感じる。それでも、4時間眠れればいいほうである。少しでも痛みが緩和できればと思うが、今後さらに悪化するのかどうなるのか不安である。どうしたらうまく付き合っていけるのか、制度や研究の進展を強く望んでいる。
痛みの原因は長らく分からず、ぎっくり腰や四十肩とされたこともあったが、38歳で線維筋痛症と診断された。たまたま線維筋痛症について造詣が深い医師の診察をうける機会があり、それまでにMRI・血液検査・レントゲンなど、多くの検査を受けたが原因がわからなかったが、線維筋痛症の診断基準にある、18か所の圧痛点すべてに痛みを感じ、線維筋痛症と診断された。まずリリカを25mg処方され、その後75mgに増え、一時は600㎎に達したものの、現在は回数も量も減っている。他に、サインバルタ、アセトアミノフェンなどを服用したことがある。
線維筋痛症と診断された後、バリアフリー環境が不十分で理解が得られなかったことと、通院のために休暇を多く使ったことで、仕事は自己都合退職という形で、38歳のときに辞めざるをえなくなった。現在の通院頻度は、線維筋痛症のために2-3か月に一度、人工股関節のために半年に一度、冠攣縮性狭心症のために3か月に一度ほどである。他に、高血圧や高脂血症の治療も受けている。
日常的に行っているのは、ボランティア活動や線維筋痛症の認知度向上運動である。職場で線維筋痛症への理解を得られなかったように、この病気への認知度は低いことが苦しみの一つである。難病患者や障害者支援など様々な制度があるが、線維筋痛症の患者は、そのいずれも使うことができず、「制度の谷間」に置かれてしまっているという。そのため、制度の改善や認知度の向上、研究の推進を求める運動を精力的に行っているのである。他地域の会との連携や勉強会への出席、議会への請願、医療・福祉施設へのパンフレット送付を行っている。さらには、自らが中心になって会を立ち上げることもしている。線維筋痛症と知らないまま別の病気の治療を受けている人もいると思うので、医療従事者への広報活動も行っている。
日常生活では、カフェインや人工甘味料が痛みを増すと聞いたため、これらをなるべく摂取しないように気を付けている。また、リンゴがいいと聞いたのでリンゴを食べたりリンゴジュースを飲んだりしている。夜、横になって痛みを感じた時に妻に背中を押してもらうと、安心感や温かさを感じる。それでも、4時間眠れればいいほうである。少しでも痛みが緩和できればと思うが、今後さらに悪化するのかどうなるのか不安である。どうしたらうまく付き合っていけるのか、制度や研究の進展を強く望んでいる。
インタビュー34
- 他の都道府県の患者も参加できる患者会の設立に向けて準備を進めている。障害者福祉については都道府県ごとに制度が違うので、他府県の仲間からの情報を活動に生かしたい
- 平成5年に車にはねられ頭部を打撲。痛みが頭→背中→腰へと移っていき、その後も複数回の事故や足の骨折をし、手術を2回受けた(次のクリップへ続く)
- 複数回の事故や足の骨折のあと、狭心症、鼠経ヘルニアの手術等により、現在は、全身のあちこちに痛みが生じている(前のクリップの続き)
- 線維筋痛症は人口の0.1%未満という指定難病の要件に合わず、障害者総合支援法の対象疾患にもなっていないため制度の谷間にあり、公的支援制度がなかなか活用できない
- 地元で笑いヨガのリーダー研修を受講して、線維筋痛症の仲間との交流会でも笑いヨガをやってきた。笑いで痛みが消えるとは限らないが、家庭でも笑うように心がけている