インタビュー時:45歳(2017年1月)
疼痛期間:8年
診断名:不明(重度の過敏性腸症候群、身体表現性疼痛の疑い)
北関東在住の女性。2008年ごろから、毎日の排便後にお腹の激痛が出始めた。現在は激しい腹痛、首・肩、腰椎、股関節、内転筋付近の痛みがある。近隣のあらゆる医療施設で検査を受けたが、現在まで確定した診断名がない。藁をもすがる気持ちで調べ尽くした民間療法や代替療法を多数試み、一定の効果が得られている。
プロフィール詳細
山田さん(仮名)は、北関東地方の実家で息子、両親と4人暮らしをしている。夫は仕事の都合で首都圏の自宅で生活し、週末婚の形態をとっている。2008年ごろから、月経困難症のためか吐き気が強くなり、数ヶ月すると毎日、排便後に血の気が引くぐらい、「こむら返り」のような、激しいお腹の痛みが出るようになった。痛みのため、七転八倒し救急車で運ばれることがしばしばあった。近隣の医療施設や過敏性腸症候群の専門医など数え切れないほど訪れた。内科、麻酔科、心療内科・精神科ほか、複数の診療科であらゆる検査を試み、カウンセリング治療なども含めた各種治療を受けたが、確定した診断名はわからず、症状は変わらず続いている。最近では首・肩、腰椎、股関節、太もも内側付近の痛みがある。
2011年頃に、鎮痛剤の処方を受けたが、腸の痙攣など症状がさらに強くなったため、鎮痛剤は全てやめ、それ以降現在まで、整腸剤をたまに飲むぐらいである。西洋医学ではなかなか治らず、2012年ごろからは、東洋医学を専門にしている医療機関を受診することにシフトした。藁をもすがる気持ちでインターネットを使って民間療法、代替療法など調べ尽くし、筋肉内刺激法(筋肉をほぐすマッサージのようなもの)、鍼灸、「井穴刺絡」、「催眠療法」など様々な方法を試みた結果、「エネルギー気功整体」に効果が感じられたため、自分でもその方法を勉強し、痛みのある場所に手を当てるなどして、セルフヒーリングをしている。
痛みのために子どもの入園式や遠足など行けず、十分に面倒を見てあげられなかったという後悔が強く残っている。自宅で週に一回、出張治療をしてくれるエネルギー気功整体の施術者は、女性であり子育て経験もあるので、これらの話題も共有することができ、気持ちが救われる。しかし、施術料が自費診療で、ひと月に万単位で出費するため、独身時代に蓄えた貯金も高級車が買えるぐらい使ってしまった。今後はいつまで続けられるかという経済的不安が大きい。
両親には痛みが出てから8年間、子どもの面倒を見てもらって世話になった。症状が良くなってくると自宅に戻るように言われるが、いつ急に痛みがぶり返すか予測がつかないため難しい。また、思春期を迎える子どもの生活圏が急に変わることへの戸惑いもある。医療関係者でもある夫の家族からは、病名がつかないため、「甘えている」だけと思われ、なかなか理解してもらうことが難しい。家族に痛みを理解してもらう、共感してもらうことは無理かもしれない。深い理解の方法につながるような情報源があると良いと思っている。
自分でも情報を集めたいと思ってSNSを始めたが、反対に相談されることが多い。自分以外の他人のことが考えられるということからも、少しずつ前向きになっていると感じている。
痛みがあっても可能と思い人事の仕事についていたが、やはり痛みのために辞めざるを得なかった。現在は非常勤で週に数日、大学研究室の事務を続けられており、そのことで目標ができたことを、ありがたいと思っている。
2011年頃に、鎮痛剤の処方を受けたが、腸の痙攣など症状がさらに強くなったため、鎮痛剤は全てやめ、それ以降現在まで、整腸剤をたまに飲むぐらいである。西洋医学ではなかなか治らず、2012年ごろからは、東洋医学を専門にしている医療機関を受診することにシフトした。藁をもすがる気持ちでインターネットを使って民間療法、代替療法など調べ尽くし、筋肉内刺激法(筋肉をほぐすマッサージのようなもの)、鍼灸、「井穴刺絡」、「催眠療法」など様々な方法を試みた結果、「エネルギー気功整体」に効果が感じられたため、自分でもその方法を勉強し、痛みのある場所に手を当てるなどして、セルフヒーリングをしている。
痛みのために子どもの入園式や遠足など行けず、十分に面倒を見てあげられなかったという後悔が強く残っている。自宅で週に一回、出張治療をしてくれるエネルギー気功整体の施術者は、女性であり子育て経験もあるので、これらの話題も共有することができ、気持ちが救われる。しかし、施術料が自費診療で、ひと月に万単位で出費するため、独身時代に蓄えた貯金も高級車が買えるぐらい使ってしまった。今後はいつまで続けられるかという経済的不安が大きい。
両親には痛みが出てから8年間、子どもの面倒を見てもらって世話になった。症状が良くなってくると自宅に戻るように言われるが、いつ急に痛みがぶり返すか予測がつかないため難しい。また、思春期を迎える子どもの生活圏が急に変わることへの戸惑いもある。医療関係者でもある夫の家族からは、病名がつかないため、「甘えている」だけと思われ、なかなか理解してもらうことが難しい。家族に痛みを理解してもらう、共感してもらうことは無理かもしれない。深い理解の方法につながるような情報源があると良いと思っている。
自分でも情報を集めたいと思ってSNSを始めたが、反対に相談されることが多い。自分以外の他人のことが考えられるということからも、少しずつ前向きになっていると感じている。
痛みがあっても可能と思い人事の仕事についていたが、やはり痛みのために辞めざるを得なかった。現在は非常勤で週に数日、大学研究室の事務を続けられており、そのことで目標ができたことを、ありがたいと思っている。
インタビュー36
- トランプ遊びができるくらい診察券が貯まった。どこへ行っても結局答えは同じで、消化器に異常がなく、過敏性腸症候群の病名で精神科を勧められたが、嫌でしょうがなかった
- 西洋医学的な検査では異常が見つからず、医師から「もうやめよう」「自分で調べて」「怠けてるだけ」といったことを言われたので、根本的に民間療法に切り替えることにした
- 民間療法を半年受けたが症状が全く変わらなかったので、治療家のほうが疲れてしまい、もうできないと言い出したり、怒りだしたりして辞めてしまうことがあった
- 民間療法の先生は全身を診てくれるし、年上の女性でお姉さん的な存在でもあり、子育ての上でも先輩でいろんな相談に乗ってもらえる
- 「エネルギー療法」を始めて大学病院で処方されていた安定剤の服用をやめた。4カ月ほどで消化器症状が落ち着いてきて、アルバイトに応募する気力も出てきた
- 自己治療は宇宙のエネルギーを自分に伝わらせて「お手当をする」もので、最初は体がぐわーっと熱くなるが、毎日やっていると次第に熱の波が小さくなって良くなっていく