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インタビュー時:43歳(2016年7月)
疼痛期間:26年
診断名:頸椎ヘルニア、腰椎椎間板症、仙腸関節障害
甲信越在住の女性。幼少時から怪我が多く、8回程度の骨折経験をもつ。17歳時の交通事故で腰椎を圧迫骨折し3か月程度、ほぼ寝たきりの生活を送る。その事故以来、全身の不調や慢性的な痛みが続いていたが、極力、鎮痛剤は使用せずにすごしていた。2013年冬、日常生活に支障をきたすほどの強烈な痛みが出現し、様々な医療機関を受診したがよくならなかったため、自分で治すしかないと痛みの状態を日々、細かく観察し自分に合う方法を研究している。
語りの内容
で、その中でやっぱりもうとにかく研究ですね。もう毎日のこう、自分の状態を研究するしかなくて。こういうところにこういう、あの、状態だった。毎日、例えば痛みがどうだったか。どこに痛みがあったか。寝るときがやっぱり一番大事なポイントだと思ったので、寝てるときの姿勢がどういう状態にすると痛みが増すのか。もう次の日、だから、すーごく痛くて麻痺しちゃったときもあるんですね。それでも、あの、実験を――実験というか、まあ自分の体を実験台にして、こうするとどうなるかなとか。ここにタオルを置いて、こう寝たらどうなっちゃうのかな、痛みはとか。毎日本当に細かく細かく研究したんですよ。もう動けなくなる日もありました。あ、ここに置いたのは失敗だったかとかね。背骨のここに置いたら、ちょっと麻痺が強くなっちゃったとか。そうやって地道に地道にもう毎日毎日、痛みを研究して。で、で、それ、あ、ここにあるとなんかちょっといい感じだぞとかいうのをやっていって、それでもうタオルでこう調節していくんですけども、寝具の状態を。もうそれでだいぶね、あの、改善したんですよ。
それからは運動もきちんと研究しないとだめだなと思って。あの、いまだにその筋が悪いのはずっと続いているんですね、その1年前に傷めてしまってから。だから、本当にあの、よく研究して、どういう運動の方法がいいか、あの、無理なく、本当に無理なく、そのちょうどいい加減というのがね、難しいんですけど。軽すぎても良くないですし、本当にこう普通の人と同じような運動はやっちゃいけないなって。今までのような、ね、運動はやっちゃいけないなっていうふうに思いますし。本当にゆっくりとした動きのストレッチと、あの、まあスクワットぐらいとかはできるかな。あとは、お風呂の中での運動ですね。うん。動かす。骨を動かす。うん。関節を動かすとか、そういったことをやったりをずっと続けていて。
だからもう本当に…研究して、その、体の筋がどうなってるのかとか、初めて、あの、今まで漠然とでしたけど、ああ、筋肉の種類ってこうなっているんだとか医学の本を読んだりして、ああ、体のまあ、ね、解剖学みたいな、そういうのとかも読んだりして、あ、なるほど、ここにこういうものがついていて、こうなんだなとか。だから、何となくイメージして、え、ここの筋がこうだからこうでとか、自分でこう思うようにして。自分の痛みがわかっているのは自分だけですからね。
インタビュー24
- 人より長く痛みを感じる人生だが、事故の前に戻ることはできない。痛みと闘っていくのが自分の人生。人生とはみんなアンフェアなものだ(音声のみ)
- 痛みが一番ひどいときは、噛むと痛みが首に響くため、プリンみたいなやわらかいものしか食べることができなかった(音声のみ)
- タオルなどを使って楽な姿勢になるように、痛みの状態を日々みながら色々工夫し、何とか寝ることができるようにした(音声のみ)
- 自分の体を実験台にして、寝るときの姿勢や運動によって自分の痛みがどうなるかを毎日毎日研究した(音声のみ)
- その都度、ヘルニア、椎間板症、線維筋痛症など診断されたが、結局治らないので、何症でも同じだ。とにかく改善方法を探さなくてはならない(音声のみ)