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インタビュー時:57歳(2016年10月)
疼痛期間:12年
診断名:胸椎・頚椎・腰椎後縦靱帯骨化症
北海道在住の女性。夫と2人暮らし。40代半ばに強烈な腰痛が出るようになり、検査の結果、後縦靱帯骨化症の診断を受けた。腰椎の手術を4回受けた。現在も常に腰から両足にかけて、足の指先の痛みがあるが、鎮痛剤は効果がないため飲んでいない。患者会の運営に携わったことや、難病患者団体で相談活動に参加したことが、自分の生き方を変えることにつながった。さらに行政や国へ当事者として、障害者政策などの要望を伝えていく役割を見出だした。
語りの内容
なんか痛み止めって、たくさん処方されるじゃないですか。で、実際、私も処方されてます。でも、飲むのをやめたのが、痛み止めを飲んでも治らないっていうふうに思ったのが、これ、私、早いうちで。痛み止め、飲んでも効かないっていうところは、もうすぐに私、受け入れちゃって。飲んでも効かないんだったら、まあ逆にね、痛み止めは強いので、胃を、胃を壊すことが多くて、何回かやっぱり胃カメラを飲むと、「胃がただれてます」と言われるので、また1つ病気が増えることのほうが怖いので、痛み止めを使うっていうところは一切やめましたと。皆さん、飲んでる薬も、一度や二度は私も1回試したりしてるんですね。だけど、合わないのは合わないだろうし、逆にそれで楽になれれば、それでその人はいいと思うけど。実際に私が痛み止めを飲むときはちょっと頭が痛かったり、少しちょっと肩が痛かったときには痛み止めを飲んだらまあ効きますというところで。通常持っている痛みに関しては、痛み止めは使わないことにしてます。
―― 痛み止め以外にも何かあの、今まで治療の中身的にはどんな治療を受けられたんですか。
うん。まあ、えー、痛みがあるがために眠れないから、まあね、眠剤を飲みましょうっていうところもやりましたし。それから、えー、痛みがある方ってほとんど、うつ傾向。うつ病って言われてますね。で、私は、うつ病っていうか、うつ状態ってよく言われるんですね。で、今でも……突然悲しんだりって、悲しんだり、騒いだりというのが出てくるので、うつ状態になりやすいので、まあその辺を含めてもう十何年間はね、精神安定剤、軽いやつは、えー、これは飲んでます。
―― 手術を4回受けられて、その間は痛み止めをずっと処方されていた?
処方されてたけれども、あー、飲んでなかったですね、私はね。うん。
―― あの、ど、どんなお薬。薬剤名とか、もしわかれば。お薬の名前。
えーと、リリカ(一般名:プレガバリン)だったり、セレコックス(一般名:セレコキシブ)だったり、なんかリボトリール(一般名:クロナゼパム)は痛み止めには入んないけれども、リボトリールだったり。えーと、何ですかね。ソセゴン(一般名:ペンタゾシン)だったり、まあそういうのを全部試してますね。はい。
―― それらを使ったんだけれども、あの、自分では先ほど飲んでも治らないということで、
うん。その前にね、その前に飲むとやっぱりふらふらしたり…、目まいがしたり、えー、余計歩けなかったりする症状が出たので、まあその、そのために薬は止めてて。まあ最終的には、出てた痛み止めは飲まないほうが多くなったというのが現状ですね。うん。
インタビュー33
- 発症してしばらくは何かするたびに「痛い」と口にしていたが、最近はあまり言わなくなった。痛みがある自分を否定しない生き方をするよう考えを変えた(音声のみ)
- 痛み止めを飲んでも効かず、副作用が出るだけなので飲んでいない。痛みのため不眠とうつ状態になるため、睡眠導入剤と精神安定剤を飲んでいる
- 医師から夫を呼ぶよう言われ、「難病です、後縦靭帯骨化症です」と伝えられたはずだが、病名を聞いた記憶が今でもない。涙もなかったのは、まだ大変な病気と受け止めてなかった
- 治らない難病だということを理解していなかった頃は、TV通販で売られている漢方薬をはじめ、痛みに効くと言われるものは何でも飲んでいたが、お金が続かなかった