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インタビュー時:49歳(2014年11月)
疼痛期間:16年
診断名:関節リウマチ
首都圏在住の女性。子育て中の33歳の時に初めて足の痛みと腫れ、手のこわばりを自覚。複数の医療機関を受診してようやく確定診断がつき、プレドニンの内服治療を受けるが強烈な痛みが続く。2002年以降、いくつかの新薬を試して自分に合うものが見つかった。現在は代替療法も活用しながら、ある程度痛みをコントロールして、大学教員として通常の業務をこなすことができている。
語りの内容
あの、痛みが来ると、忘れてきた恐怖心が、あの、甦りますね。あ、やっぱりまた悪くなってきたのかなとか。例えば今お薬効いてるけど、効かなくなる、あの、に、またなるんじゃないかなって。そうするとまた強い薬使わなきゃいけないのかなとか、そういう不安みたいなの。そう、痛みとともになんかこう、忘れた恐怖、恐怖が甦ってはきますね。
だけど、「ちょっと待て待て」と呼吸して、ちょっと「この痛みは何を私に言ってるのかな」って。生活のところから考えるようにして、「あ、今これ無理してた」とか、あの、「あ、今これをちょっともう1回ちょっと、ちゃんと睡眠取るようにしよう」とか、そういうふうにちょっと切り替えるようにはしてます。
―― そういうことができるようになったというのは、大体どれぐらい、その経過の中だといつぐらいから、あの。
えー、そういうふうにね、するようには心がけてきたことと、それから何だろうな。その西洋医療でなくて、やっぱり東洋の医療とか、あの、いろいろ、ほら、漢方とか整体の人とか、ああいうような人たちと会うとやっぱり、あの…、病気=(イコール)治療、あ、治療というか、手術とか、病気=(イコール)お薬。化学、いわゆる化学療法、西洋のああいうケミカルのお薬っていう、そこにつながるんだけれど、やっぱり漢方の考え方って全身を診たりとか、それこそ心の部分だとか、そういったトータルでやっぱり診ていくっていう視点ってあるので、そういう先生たちがやっぱり言ってくれるんですよね。「何か無理してない?」とか、あの…、「どう、最近生活は?」とか、っておっしゃってくれるので、「あっ」っていう。やっぱりそういうのをずっと今までもしてきてるので、そういう見方というのはそういう先生たち、から教えてもらったところもあるんじゃないかなと思いますね。
インタビュー01
- 病気が治らなくても、それと一緒に歩んでいける自信を今持てているのは、こんな状況の中でも、夢をあきらめずに博士号を取ったことがきっかけになったと思う
- 痛みで生活や人生のコントロールができなくなる感じがあるが、痛みをバロメーターにして生活やメンタル面のコントロールが付くようになり、敗北感から少し這い上がった
- 関節リウマチの痛みは慢性的な関節の炎症によるもので、くるぶしの腫れと痛みから始まった。痛い時は死ぬほど痛くて立ち上がることができず、包丁も握れなかった
- 自己負担は3割だが実際にはもっと多くの医療費がかかっている。高額な医療費をかけてまで自分に生きる価値があるのかと思った
- 漢方や整体など東洋医学の先生たちから、痛みが出た時に心の部分とか生活などを見つめ直す視点を学んだ
- ヨガや瞑想を通して自分と向き合う時間を持つことがせっかちな自分に助けになった。自分との対話が痛みのコントロールにもつながったのではないかと思う