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インタビュー時:57歳(2016年10月)
疼痛期間:12年
診断名:胸椎・頚椎・腰椎後縦靱帯骨化症

北海道在住の女性。夫と2人暮らし。40代半ばに強烈な腰痛が出るようになり、検査の結果、後縦靱帯骨化症の診断を受けた。腰椎の手術を4回受けた。現在も常に腰から両足にかけて、足の指先の痛みがあるが、鎮痛剤は効果がないため飲んでいない。患者会の運営に携わったことや、難病患者団体で相談活動に参加したことが、自分の生き方を変えることにつながった。さらに行政や国へ当事者として、障害者政策などの要望を伝えていく役割を見出だした。

語りの内容

もう今は痛みを抱えてても、痛みがあっても自分は自分ね。痛みのない自分はもう考えないっておかしいけど、まあそこは、えー、痛みのない自分には、なりたいと、ずっと思っていましたよね。痛みはどこかで消えてほしいって。今は逆に、痛みがあっても自分なんだろうなというところまで、たぶん…年月が過ぎてきたんだろうなって、たぶん思いますね。で。否定っていうか、えーと、これを否定するとね、痛みを否定しちゃうとこれはもう自分じゃないので。痛みはありながら、病気もありながら、まあ、というところを否定していたらね、これからも痛みはあるもんなので、否定をする…必要はないっておかしいけど、否定しなくていいんじゃないかなっていうところになってきたっていう……。

日常生活の中で何が変わったかというと、うーん、何年間、発症して何年間あたりは何かするたんびに「痛い」という。「あ、痛い」とか言うじゃないですか。「痛い」という言葉。今は、痛みがある自分だから、なんか「痛い」っていう言葉はもう体の中、一部……一部っていう表現おかしいね。一部というか…、痛い自分だから、痛いってあんまり使わなくなったんですね。逆に、ほら、なんかちょっとパソコンをやりすぎて目が疲れて…、頭が痛いわっていうところしか使わない。よく、ほら、この病気だとか、痛み、慢性疼痛、抱えてる人は、常に痛み、痛み、痛くてね、痛くて、「ああ、痛い」とか言うでしょう。先に、最初に何か会話するときには、痛いから始まりますよね。それはね、ないです。うん。健常者の人が、元気な人が使う痛みで変わってきたと思う。でも、痛みは全然消えたわけじゃなく、うん…、痛みがあるがために、まあいろいろな弊害はありますよ。あるけれども、それを否定しないことにした。否定したらね、生きていけないので否定しないです、どこでも。はい。

私は: です。

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