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インタビュー時:47歳(2017年4月)
疼痛期間:約40年
診断名:家族性地中海熱
首都圏在住の女性。夫と二人暮らし。小学校2年生頃から発熱を伴う腹痛、関節痛などが周期的におこり、原因不明のまま経過していた。40代でやっと遺伝子検査の結果、家族性地中海熱と診断される。現在は、家族性地中海熱の治療により痛みをある程度コントロールすることができ、痛みと折り合いをつけながら生活している。
語りの内容
「家族性地中海熱を診てくださる先生がうちの大学病院にいますから、あの、先生も見つけてあげますよ」っていうようなことで、今の先生にめぐり会うことができました。
で、今の先生になってからは、家族性地中海熱って最近ではイラリスとかいろんなお薬ができたんですけれども、コルヒチンという痛風のお薬しか、あの、対処できるお薬がなかったので、コルヒチンを飲んで効くかどうかというのが、その難病、国が進めている難病のその、何ていうんだろう、目安みたいなのがあるんですけど。私はコルヒチンというお薬が非常によく効いて、コルヒチンを飲むことによって熱あまり出さなくなったし、腹痛もあまり起きなくなったので。あとは、家族性地中海熱も、あの、典型型か、非典型かという分け方があるようなんですけど、そういう細かいことも、あの、遺伝子検査でわかってきて。で、私はもう高熱は出さなくなってきたし、腹痛もだいぶ楽になってきたんですけど、肝臓の病気とかほかの内科の病気を幾つか合わせ持っていて、残念ながらイラリスだとか新しい新薬は私にはまだ使うことができないんですが。
でも、あの、新しいお薬ができて、難病、国の難病にも指定されたというのは、医療費という意味ではものすごく楽になって。で、今までは月10万、15万かかってたようなのが本当に、あの、2万円ぐらいで済むようになったし、本当にあの、楽になりました。で、あとあの、大学病院のほうも、私がかかっているリウマチ科のほうで家族性地中海熱を診ていただいているんですが、ほかの消化器内科、ほかの科でも家族性地中海熱から発生してこの症状が起きているということで、難病の公費の対象にしてくださったりとかいろんな面で助けられて、大学病院を選んで良かったなと思っています。
インタビュー40
- 子どもの頃から頭痛がずっとあるので髪を伸ばしたおしゃれをしたことがないのがなんか寂しい。また体を締め付ける服装は避け、楽な洋服を着て負担がかからないようにしている
- 当初は患者会には参加したくないと思っていたが、自分の病気(家族性地中海熱)は非常に珍しいので、同病の人は同じ苦しみを経験する大事な「戦友」のように思えてきた
- 自分の病気の患者会をネットで知った。チャットでは互いの話したいことが話せるし、自分が外出できないときの情報収集にも役立っている(音声のみ)
- ブロック注射で体がリセットされ、家族性地中海熱の頭痛や関節痛が劇的に楽になった。毎週打てるといいが今は月に1回なので、モルヒネ系の貼り薬を増やして対処している
- 物を作ったり、絵をかいたり一生懸命に集中してできることを見つけて過ごすようにしている
- 東洋医学や精神科での自費診療で膨大にお金がかかり、生まれ育った家を売却するまでにいたり、一時期、親族との関係も悪化した
- 約30年原因不明だったがやっと家族性地中海熱と診断された。難病に指定されて医療費は本当に楽になった
- 小学2年から続いた痛みが家族性地中海熱と診断されたのは40歳を超えてからだった。周りから精神的なものなどと疑われ、原因不明で苦しんできたのは何だったのかと涙が出た
- 痛みと疲れやすさがあったため活発な子どもではなく、一人でいることが多かった。中学・高校では教員から心配されることがひいきととらえられ、いじめられることもあった
- SNSで病気と闘っている姿を見てくれ、ありのままの自分を認め友達としてつきあってくれることがわかってうれしかった