※写真をクリックすると、動画の再生が始まります。
インタビュー時:22歳(2015年7月)
疼痛期間2年
診断名:複合性局所疼痛症候群( Complex regional pain syndrome:CRPS)。
関西在住の女性。ワインのビンが破裂し,破片が右手に刺さった。皮膚移植の手術後から右手中指、薬指、小指と手のひらに激痛が持続した。内服薬と神経ブロックで治療を受けたが、思うような効果が得られず,今でも火に炙られているような苦痛があり、右手を常に「グー」にして刺激を避けているため、日常生活で右手が使いにくい。現在は大学院で学業を続けている。
語りの内容
冬が、私は症状が出るというか、冷たくなったりとか、冷えたりするともう夏よりも余計に痛くなって。その時期的なものも重なったのか、退院してから、え、退院したのが夏…くらい。夏の前ぐらいかな。だったんですけど、夏越え、秋口ぐらいからもうまた症状が悪くなってきて、えー、もうまた引きこもりがちになって、もうリハビリ、なんとかリハビリには行くみたいな。でも、もうリハビリに行くのがもう外出ぐらいで、そのほかは家に閉じこもってしまうみたいな症状、状態になってきていたので。学校もあったんですけど、もう休んだりとか、たまに行ってももう、右利きなんですけど、ノート取ったりもできないし、もうずっと授業中も座ってるだけという感じで、もう痛みに耐えているだけみたいなふうに自分で思ってくると、もうこれはまず外に出る外出準備をするだけでも大変だしとか思うと、なかなか引きこもり気味になってきて。
インタビュー13
- この痛みが一生続くのかと思うとつらい。痛みの範囲が広がったという人の話も聞き、先が見えないのが不安。これからの人生がもったいない結果に終わるのかと考えてしまう
- 右手で重いものを持つことを避けたり、誰かにぶつからないように注意して歩くなど、常に右手をかばいながら生活している
- 授業や外出中に急に刺さるように痛んで家に帰らねばならないこともあるが、そんな時は別な日に行ければいいと思う。一瞬にとらわれてすべてが終わりと思わないようにしている
- 痛みと治療に関して毎日記録をつけて自分の痛みの基準を作ることで、いつも「今が一番痛い」と思いがちなのが、「以前より良くなっている」と実感しやすくなった
- 3年近く前、友人の誕生日パーティーでワインを開けようとして瓶が割れ、右手を怪我して足からの皮膚移植の手術を受けた。怪我をした時からずっと痛みが続いている
- 学校を休まなくてはいけないことが辛かった。同級生が就職活動をしている中で自分は卒業できるのか、将来、働くことができるのかとても不安だった
- 授業中も痛みに耐えて座っているだけという感じで、外出準備も大変に思え、引きこもり気味になってしまった
- 痛む右手に鍼を刺すなんて考えられないと思ったが、ツボは左右対称なので左手の同じところに打てば効くと勧められた。試してみたが効果は感じられなかった