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インタビュー時年齢:50歳(2013年3月)
潰瘍性大腸炎の治療薬の治験(第2/3相・実薬対照試験)に参加。
首都圏在住。2010年に院内掲示板にあった潰瘍性大腸炎の治験の募集チラシを見て、主治医に参加を相談。既存の標準薬との比較試験だったこと、新薬がそれまで服用していた薬と似たような成分を含む薬だったこと、病状が寛解状態で安定していたことなどから参加を決意。治験薬の服用は8週間で、週1の血液検査に加え、日々の症状等を記録するノートをつけた。治験前後には内視鏡検査を受けた。
語りの内容
実際、患者会に入って、それから役員になって、できればこの病気のために何か苦労されてらっしゃる方があれば、その方の力になりたいなっていうこと、気持ちが沸き始めたときに、多分、そういったものがあったからこそ治験というものに参加したんじゃないかなと思います。もし、ただ単に、通院するだけということであれば、多分、治験に参加するということはなかったんじゃないかなっていうふうには思います。
患者会の役員になって、やっぱり、いろいろな人と話をする中で、中には軽症の人もいればかなり悪いっていう人もいます。手術を考えているっていう方もいらっしゃいます。手術っていうことは、わたし、やったことないし、わたしの場合は、再燃と寛解というものを繰り返していますんで。そういったことに悩んでらっしゃる方に対しての、自分なりの体験談とか、そういったことはお話をすることはできますけれども。それに対して、そうですね、今、考えるんであれば、わたしはこういったことをもうやりましたよっていうですね、あ、こういったことっていうのは、治験に参加したっていうことですけども、治験に参加して、こういったこともやりましたということをですね、言える、ツールの一つになるんでしょうか。そういったこともあったのかもしれませんですね。はい。
―― ご自身のためにっていう気持ちっていうのは、その中にあまりなかったんでしょうか。
はい、そうですね、そこも、多分、…えーと、今までの薬の延長(だったから参加したので)、多分、自分自身の(利益のために)っていうのはなかったんじゃないかと思います。なかったというか、それがですね、悪いときであれば、新しい薬が出たんだから、それを試してみようということで、自分自身のためにっていうのはあったと思うんですけども、多分、だから、そのときは、少なくとも、悪い状態じゃなかったと思うんで、多分、そこまでは、自分自身のために、これが治ればなあというふうに思わなかったと思いますね。そういう感じは、あまりなかったと思います。
インタビュー06
- 患者会の役員になって、同病患者の力になりたいと思い始めた頃に治験のことを知り、自分で参加して体験を話すのこともその一つになると思った
- 結果を聞きたいと思うが、CRCとは疎遠になり主治医もかわったのでそんな感じではない
- 頻繁に血液検査をされたり、治験開始前後に内視鏡検査をしなければならなかったが、通院するたびに1万円が支給されたのはうれしい誤算だった
- 治験は潰瘍性大腸炎でも入院するほどの状態の人が、医師からの勧めで参加するものだと思っていた
- 週に一度、治験に関連する診察を受けに行くために会社を休まなければならなかったが、病気のことで休むのはよいという雰囲気だったので周囲の抵抗はなかったと思う
- 治験の説明を受けて、全くの新薬ではないことやプラセボにあたっても今までの薬が全く飲めなくなるわけではないことがわかり、今までの薬の延長線として受け入れた。
- 事前説明はコーディネーターが行ったが、通り一遍の話をされただけでいい感じも悪い感じも持たなかった。今では顔も思い出せない
- 治験中にコーディネーターと直接話したことはほとんどなく、体調で気になることなどは、週1回の診察の際にすべて主治医に相談していた
- 通院先の待合室の掲示板で潰瘍性大腸炎に関する治験の案内を見つけた。案内自体は目立つものではなかったが、患者は自分の病名に敏感に反応するものだと思う