インタビュー時年齢:50歳(2013年3月)
潰瘍性大腸炎の治療薬の治験(第2/3相・実薬対照試験)に参加。
首都圏在住。2010年に院内掲示板にあった潰瘍性大腸炎の治験の募集チラシを見て、主治医に参加を相談。既存の標準薬との比較試験だったこと、新薬がそれまで服用していた薬と似たような成分を含む薬だったこと、病状が寛解状態で安定していたことなどから参加を決意。治験薬の服用は8週間で、週1の血液検査に加え、日々の症状等を記録するノートをつけた。治験前後には内視鏡検査を受けた。
プロフィール詳細
藤岡さんは、首都圏に在住の会社員で、妻と2人暮らし。1996年に潰瘍性大腸炎を患い、大学病院に通院して内科治療を受けてきた。約17年の闘病生活のうち、最初の10年は再燃と寛解を繰り返してきたが、ここ7年は寛解状態が続き、2年に1回ほどの再燃で症状が安定している。患者会での役員経験があり、この病気のために何かできることがあればという気持ちを持っていた。
2010年に院内待合室に貼ってあった治験参加者募集のチラシが目に留まり、主治医に参加を相談した。チラシは目立つものではなかったが、「潰瘍性大腸炎」と書かれていたので敏感に反応した。主治医からコーディネーターを紹介され、話を聞いたところ、治験薬は常用している薬と同じ種類のものであること、しかも(試験薬の)プラセボに当たっても既存薬を飲めることがわかり(実薬対照試験)、治験への参加を決めた。家族には後で報告した。
治験期間は8週間で、毎日症状を記録し、週に1回、血液検査を受けた。治験開始時と終了時には内視鏡検査を受けた。通常より頻繁に通院が必要だったが、当時勤めていた部署は病気のために会社を休むことが許容される雰囲気があったので、抵抗なく休めた。8週間という期間は、終わってみたら結構短かったので、自分にとって障害になるようなことはなかったと思う。
これまでは、治験とは入院するような状態の悪い人が医師に勧められてやるもので、自分のような比較的症状が安定している人は対象にならないと思っていた。しかし、自分にも治験参加の機会があることを知り、自分がこの病気で苦労している方々の力になれればと参加を決めた。自身の症状は安定していたので、自分のためにやるという意識はなかった。
治験期間中は主に主治医とコミュニケーションを取っており、CRCは最初に説明を受けて以降ほとんど会っておらず、特別な印象は残っていない。自分が関わった治験薬の情報を知りたいとは思うが、主治医も変わってしまい、CRCと会う機会がないので話を聞く機会がない。治験に参加したことで、新薬の開発に貢献したという思いがある。また機会があれば、やってもいいかなと考えている。
新しい薬をつくるために、他の患者さんたちにも治験に参加することを選択肢の一つとしてもらえればと思う。希少性のある疾患なので、医療機関や研究者だけの努力だけではなくて国全体で新薬開発に取り組んでほしい。
2010年に院内待合室に貼ってあった治験参加者募集のチラシが目に留まり、主治医に参加を相談した。チラシは目立つものではなかったが、「潰瘍性大腸炎」と書かれていたので敏感に反応した。主治医からコーディネーターを紹介され、話を聞いたところ、治験薬は常用している薬と同じ種類のものであること、しかも(試験薬の)プラセボに当たっても既存薬を飲めることがわかり(実薬対照試験)、治験への参加を決めた。家族には後で報告した。
治験期間は8週間で、毎日症状を記録し、週に1回、血液検査を受けた。治験開始時と終了時には内視鏡検査を受けた。通常より頻繁に通院が必要だったが、当時勤めていた部署は病気のために会社を休むことが許容される雰囲気があったので、抵抗なく休めた。8週間という期間は、終わってみたら結構短かったので、自分にとって障害になるようなことはなかったと思う。
これまでは、治験とは入院するような状態の悪い人が医師に勧められてやるもので、自分のような比較的症状が安定している人は対象にならないと思っていた。しかし、自分にも治験参加の機会があることを知り、自分がこの病気で苦労している方々の力になれればと参加を決めた。自身の症状は安定していたので、自分のためにやるという意識はなかった。
治験期間中は主に主治医とコミュニケーションを取っており、CRCは最初に説明を受けて以降ほとんど会っておらず、特別な印象は残っていない。自分が関わった治験薬の情報を知りたいとは思うが、主治医も変わってしまい、CRCと会う機会がないので話を聞く機会がない。治験に参加したことで、新薬の開発に貢献したという思いがある。また機会があれば、やってもいいかなと考えている。
新しい薬をつくるために、他の患者さんたちにも治験に参加することを選択肢の一つとしてもらえればと思う。希少性のある疾患なので、医療機関や研究者だけの努力だけではなくて国全体で新薬開発に取り組んでほしい。
インタビュー06
- 患者会の役員になって、同病患者の力になりたいと思い始めた頃に治験のことを知り、自分で参加して体験を話すのこともその一つになると思った
- 結果を聞きたいと思うが、CRCとは疎遠になり主治医もかわったのでそんな感じではない
- 頻繁に血液検査をされたり、治験開始前後に内視鏡検査をしなければならなかったが、通院するたびに1万円が支給されたのはうれしい誤算だった
- 治験は潰瘍性大腸炎でも入院するほどの状態の人が、医師からの勧めで参加するものだと思っていた
- 週に一度、治験に関連する診察を受けに行くために会社を休まなければならなかったが、病気のことで休むのはよいという雰囲気だったので周囲の抵抗はなかったと思う
- 治験の説明を受けて、全くの新薬ではないことやプラセボにあたっても今までの薬が全く飲めなくなるわけではないことがわかり、今までの薬の延長線として受け入れた。
- 事前説明はコーディネーターが行ったが、通り一遍の話をされただけでいい感じも悪い感じも持たなかった。今では顔も思い出せない
- 治験中にコーディネーターと直接話したことはほとんどなく、体調で気になることなどは、週1回の診察の際にすべて主治医に相談していた
- 通院先の待合室の掲示板で潰瘍性大腸炎に関する治験の案内を見つけた。案内自体は目立つものではなかったが、患者は自分の病名に敏感に反応するものだと思う