インタビュー時年齢:28歳(2014年4月)
全身性エリテマトーデスの治療薬(内服薬)の治験(詳細不明)に参加したが、終了間際に中止。

首都圏在住。14歳で発病、発熱や紅斑、疲れやすさなどの症状と付き合いながら、日常生活を送ってきた。2012年末に、紅斑や脱毛などの症状が強く出て、ステロイドを増やしても効かなくなり、主治医に相談。同じ病院の別の診療科でやっている治験を紹介された。その治験薬は、ステロイドを増やすよりはリスクは少なく、今の症状に合っていると説明を受け、参加することにした。1年の治験期間終了間際で条件に当てはまっていないことがわかって中止した。

プロフィール詳細

西真理子さんは、首都圏在住。14歳の時に全身性エリテマトーデスを発症した。紅斑や脱毛などの症状が強く出てきた時期に、ステロイド剤の量を増やすか悩み、通っていた大学病院の主治医に相談したところ、同じ病院内で行われている治験を紹介された。既に海外では使われているが日本で承認されていない薬で、ステロイドを増やすよりリスクが少ないと説明を受けた。

詳しい内容については、治験コーディネーター(CRC)から説明を受けたが、初めの担当者は、対応や知識の点で不安があった。治験参加は自分の命に関わることなので、不安があるままでは続けられないと思い、上の人に相談したところ、すぐに交代してもらえた。交代後の担当者とは、非常によい信頼関係を築くことができた。説明文書は自宅に持ち帰り、読み返していた。

参加するにあたっては、家族にも相談した。家族には医療従事者もいて、いろいろな意見を言われたが、悪い状態から脱出したかったので治験で新しい薬にチャレンジしたいと思った。信頼する主治医から、その新薬は自分の症状に合うとの説明もあり、参加することにした。治験薬で具合が悪くなることもあるかもしれないと思ったが、途中で治験をやめてもよいということが、参加の決め手となった。

治験期間は1年間の予定だったが、終了間際に薬の併用についての条件が合っていなかったことが判明し、中止になってしまった。中止と言われたときは非常に残念で、最後までやり切りたかったと思った。最初からきちんと調べておいてほしかったが、自分でも条件についてしっかり把握しておけばよかったと思った。しかし、1年近く治験に参加することができ、その薬が自分に合っていることがわかったので最終的にはよかったと思っている。治験参加中は、1回通院ごとに約1万円が支給され、通院回数が増えたので助かった。

治験という言葉は聞いたことはあったが、参加したいという感じではなかった。自分が参加の対象になり、ラッキーだと思った。日本にない薬を試すことができて光が見えたように思ったし、プラスになるだろうと信じて参加した。薬の効果を実感することができ、治験に出会えてよかったと思っている。効果を実感した人たちが増えれば、この薬が早く日本に入ってくると思うので、そういう意味で医学の発展に貢献したと感じている。治験薬の発売時期はまだ分からないが、発売されたら教えてほしい。

治験は不安もたくさんあると思うが、医師などから情報を聞き、自分でも調べて納得した上で始めたほうがよい結果につながると思う。患者会や難病支援センターなどで同じ病気を持つ人と情報交換もしていた。治験の経験を患者会で報告したことがあるが、その薬を試した人がほとんどおらず、多くの人が驚いていた。海外では使われていると話すと、試してみたいという人もいた。

また治験に誘われることがあれば、調べた上で自分に合いそうであれば参加したいと思うが、世界初という治験は少し考えると思う。

私は: です。

(アンケート結果の扱いについては個人情報の取り扱いについてをご覧ください。)

認定 NPO 法人「健康と病いの語りディペックス・ジャパン」では、一緒に活動をしてくださる方
寄付という形で活動をご支援くださる方を常時大募集しています。

ご支援
ご協力ください

モジュール一覧