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インタビュー時年齢: 79歳(2014年2月)/女性
慢性骨髄性白血病の経口薬(第3相試験/実薬対照)の治験に参加。

首都圏在住。慢性骨髄性白血病で当時飲んでいた薬でなかなか良い結果が出なかったところ、主治医から治験を紹介された。新薬と既存薬のランダム化比較試験だったので、新薬を服用するかもしれないことや、通院の負担など参加への迷いもあったが、息子の勧めもあり参加を決意。2008年から1年間参加した。

語りの内容

(治験の)お薬飲みまして、もう、自分じゃ気が付かなかったんですけどね、1週間目に、息子も孫もびっくりして、「あ、顔が変わったよ」と。もうあっという間に(それまで飲んでいた別の薬のせいでむくんでいた)顔が元に戻ったんです、はい。だから、こんなに違うっていうのは効いているのかなと。それで、わたしたちの病気(=慢性骨髄性白血病)の特長の、フィラデルフィア染色体(※1)というのが、20分のいくつというふうなかたちでデータが出るんですけどね、最初、20分の20なわけです。20個のうち(異常なものが)20ですって。それが、グリベック飲んでいると、どんどん普通減るんですって。でも、わたしは、3回目(の服用)でも18までしか減っていないわけですよね。ここでやっと8になっていてね。それで、どうしても、1回1までなっても、また上に上がってきて。
ところが、そのニロチニブ(=当時、治験で飲んでいた薬)飲み始めましたらね、もう次の検査で20分のゼロになったんです。やっぱり、うれしかったですね。3月に飲み始めて、5月にそうです(=20分のゼロになった)。ですから、もう(治験参加を)止めるなんていうことは、全然考えなかったです、ええ。

―― これは20分のゼロが一番いい状態ということですか。

この検査ではそうなんですって、ええ。ああ、もっともわたし言われました、最初に。慢性骨髄性白血病の中でもメジャーとマイナーがあって(※2)、わたしはマイナーのほうですって。で、ずうっと急性に近い慢性だったの。総合病院の先生は「(グリベックを飲んでも値がよくならないのは)そのせいかな」なんておっしゃられたんで、「うーん、困ったね」って。「なかなか減らないね」っていう感じだったんですね。で、(一度だけその値が)1になったんで、先生も喜んでいたら、次の検査でもう上がってきちゃったんで、それこそ、治験者(被験者)になってみたらどうかって、もうそのころ話がありましたから。ええ、そんな感じで、もう、……治験者(被験者)になってから20分のゼロになったのは、一番うれしかったです。ですから、そのゼロだって分かった日にうちに(治験先の病院から家に直接)帰らないで、そのまんま、その総合病院まですっとんでいきまして。前の主治医だった先生が診療終わるのをね、もう、1時間ぐらい待ってました。「先生、きょう、こういう(検査)結果でした」て報告したときは、うれしくてうるうるしていましたね。その先生もすごく喜んでくださって、「よかった、よかった」と。はい。

―― 数値が下がるのを見て、やっぱり治験続けていこうかなっていうふうに。

ええ。下がるのを見なくても、とにかく前の薬で大変辛い状態でしたから、こういうね、見ても分かるようにね。ですから、止めるという気は全然なかったです、はい。

※1 フィラデルフィア染色体:慢性骨髄性白血病に見られる染色体の異常。
※2 慢性骨髄性白血病はメジャー、フィラデルフィア陽性の急性リンパ性白血病はマイナーと呼ばれる。

私は: です。

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