インタビュー時年齢:40歳(2014年1月)/女性
腎臓がん治療の【1】経口薬の治験(詳細不明)に参加したが、副作用で中止。その後、【2】点滴薬の治験(詳細不明)にも参加したが効果が得られず中止。
東北地方在住。2006年に腎臓がんと診断され、右の腎臓を摘出。その後、肝臓と肺に転移が見つかり、点滴薬で治療していた。手術ができる状態ではなかったため、他の治療法を探していたところ、セカンドオピニオンのために受診した病院の医師から、治験【1】の話を聞いた。2008年から約3年間、治験に参加したが、副作用が出たため中止。自分に合っている薬だったので非常にショックだった。2013年に点滴薬の治験【2】に参加したが、効果が見られず数ヶ月で中止になった。2012年に治験【1】の経口薬が承認されていたので、現在はその薬を飲んでいる。
語りの内容
―― 治験終了のタイミングについてもお聞きしたいんですが、一回目の治験も、3年続けられて副作用のため中止というふうに資料に書かれてますけど、その辺のお話聞かせてもらってもいいですか?
はい。尿タンパクが出てしまうということで(中止になってしまいました)。中止になる前もずっと何回もちょっと引っかかってて。実際、朝晩あわせて10ミリグラム。朝5ミリ、晩5ミリとかって飲むんですが、だんだんその量を減らされてしまったんですね。治験だと、(規定に)引っかかると、何か段階が下がって薬の量を減らされていく。規定が結構厳しくて。そうですね。うん。途中でどんどん減っていってしまって。で、これ以上減らすよりは、思い切ってほかの薬に切り替えたほうがいいだろうっていうことで中止決定になってしまったんです。はい。
―― その時のお気持ちは?
もうショックでした。やっぱり。先生も「ちょっと残念だよね」って。(CT検査の結果から)「効いてるから」って。でも、やっぱりデータが、数値が出てしまった以上は規定だからっていうことだったので。
―― ああ、それはちょっと辛いですね。
辛い。
―― 治験中止になった時は、辛かったというのはありますけれども、その後どうしようみたいな不安とか、次に向けての何かっていう思いはありましたか?
はい。ちょうど(治験で飲んでいたのと)同じタイプの分子標的薬がどんどん承認されて。一般の薬として、もう2種類ぐらい出ていたので、先生も「この治験薬は使えなくなるけれども、同じタイプの薬が飲めるし大丈夫だよ」っていう風におっしゃってくださったので。中止の時は本当、涙が出ましたけど。
インタビュー13
- お互いの信頼関係が大事。医療者も副作用等についての説明をしっかりやらないといけないし、患者も自分の症状等をきちっと説明しなければならない(テキストのみ)
- 尿タンパクの値がよくなく、治験の規定で徐々に治験薬の量が減らされて、結局中止になってしまった。CT検査でもよくなっていたのでショックで涙が出た(テキストのみ)
- 1回目の治験は効果が見られたことと今までの薬と比べて服用方法が楽だったので続けたいと思った。2回目は効果が出ずいつ中止になるかドキドキしていた(テキストのみ)
- CRCから治験の仕組みについて説明を受け、同意をしてもやめることができるといわれた。さらに一旦家に持ち帰って考えてきてくださいといわれた(テキストのみ)
- 腎臓がんに関する治験に2回かかわったが、1回目の治験薬をまた飲みたいと思ってホームページをチェックしていた。現在はそれを服用している(テキストのみ)