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診断時33歳
インタビュー時:38歳(2017年8月)
関東地方在住の女性。一人暮らし。19歳で発症したがなかなか診断がつかずようやく33歳でクローン病の診断がついた。狭窄はあるが手術するところまではいかず、まだ手術はしていない。会社は病気のことで配慮してくれるが、今は外部の会社に半ば常駐状態なので常駐先の会社には言えず悩んでいる。発病してからお付き合いした人もいたが、元気がない時の姿を見せる勇気がなく結婚に踏み切れていない。
語りの内容
―― 今のこともそうですし、あの、先ほどのお話の中でも、下血をしてたけど。なかなか病院に行けなかったって言ってたんで、その、ちょっと話すのが恥ずかしいかもしれないんですけど、その恥ずかしさの、やっぱり、行きにくいとか言いにくいっていうところのことをちょっと教えていただけますか。
言いにくい、なんでしょうね。まず、そういう肛門科とかに行く敷居が高いのと、あと結局、あの、1年間に1回必ず会社の健康診断があって、そこの検便検査で何度か引っ掛かっていて、保健師さんから「すぐに病院に行きなさい」といって、そこも女医さんがいる病院を教えてくれたんですよね。うん。
それでようやく重い腰を上げて女医さんの病院に行ったら、そのときに、まあ、その症状の具合がもうレベル4ぐらいの悪い症状だとか言われて、専門医の大きな病院に紹介状を書いていただいたのが始まりですね。
で、結局ずっと病院とかにも行けなかったんで、あの、薬局でいろんな薬を買って1人でずっと頑張ってました(笑)。うん。
―― やっぱり決意を、その、行くっていうまでは、相当。
相当行きづらいですね、うん。うん。はい。
―― やっぱり前に、あの、大腸がんのね、あの、検診の話を、あの、がんの患者さんに聞いたときも、もうそれでなかなか行けなかったっていう方もいらっしゃったのでね。どんなふうにしたら、そういう女性でも、あの、検診とか。
そうですね。
―― 病院に行きやすいか何かアイデアとかあります?
ああ…、でもやっぱ、その…、女医さんがいる病院とかがもうちょっとこう、宣伝されてると安心して行けれるかなとか。
インタビュー04
- 発症してから診断がつくまで、ストレスのせいにされて、病院も転々として長い時間がかかってしまった
- 診断が遅れた原因の一つとして自分が恥ずかしくて肛門科になかなか行けなかったことがある。できれば女医さんのいる病院がもっと宣伝してくれたらいいと思う
- ご飯のたびに胃も腸もぎゅっと、こう雑巾で絞られたような痛みがあった
- 男性の医師には話しにくいこともあり、女医さんに変えてもらった。今の悩みは、外来の待ち時間が長く、医師が忙しそうでなかなか詳しい話ができないことだ
- 看護師だった母親からはひどくなるまで我慢したことや食生活についてうるさく言われた。父親は診断を聞いて悲しんでいたが、今でも食事制限のことは理解できていないようだ
- 仲のいい友達には病気のことを話していたので、入院した時はお見舞いに来てくれた。春休みで皆楽しそうな様子を見て「どうして自分はそっちにいけないんだろう」と思った
- 病気になってからは恋愛や結婚に積極的に行けなくなった。結婚後の生活や出産など、色々考えると不安が募って踏み切れない
- 会社の宴会ではなるべく自分が幹事になって店を決めるが、どうしても食べられないものが出てくることもあって、それを修行僧のように我慢しなければならないのはとても辛い