※写真をクリックすると、動画の再生が始まります。
診断時:20歳
インタビュー時:49歳(2017年10月)
東北地方在住の男性。両親と3人暮らし。発症は幼少の頃と思われるが、診断がつかなかったため中学1年の頃から病院にかかっていなかった。20歳の時に体重が26キロくらいで、ふらふらになって大学病院に担ぎ込まれ、ようやくクローン病の診断がついた。その後病院で内科治療を始めたが、結局4回ほど手術をして小腸の大部分と大腸を切除してストーマとなり、また栄養摂取が困難になったため、在宅IVH(中心静脈栄養)をしている。現在は病状も落ち着いているので、主に在宅で仕事をしている。
語りの内容
―― しばらく病院に行かなかった時期が4年くらいあるという、で、その間、ま、宗教とかに頼った時があったということなんですけども、あのー、どういう宗教だったんですか。
えーとですね、…まあ、やっぱり病気だと、うーんと、親戚とか知り合いの方からとか色んな宗教の声かけられると思うんですけど、ちょっと、うーんと、入った宗教に関しては、うちの母の知り合いの人が入ってた、〇〇の方にえー、入って、で、一時期やっぱり通ったりもしてましたね。。はい。あとはキリスト関係の人も来たりとかもしたんですけど、なんかうちの母はそこに関してはそこまでではなかったみたいですけど、まあ、〇〇の方に関しては何か、…話を聞いてそんで、ちょっとやっぱり、信じたところがあってそれでやってましたね。はい。
―― その当時は20…1歳を過ぎて、ま、成人されてたわけですね。
入ったのはですねもう中学…自分が中学の頃に入ったんで、やっぱり、ずーと小さい時から、えー、病弱だったので母も色んな漢方薬だったりとか、後は拝みやさんだったりとか、後は何か自然療法みたいなものとか、そういった色々他の人から聞いて、いいと思うものは色々と試したもので、なので宗教に関しては中学校2年か3年の時ですね、一緒に話を聞きに行ったのっていうのが始まりですね。はい。
―― それで、そのまたどうしても具合が悪くなって、2回目入院した時(24歳のころ)くらいから、いわゆる標準治療っていうんですか、そういったことをやっていこうというふうに変わってこられたと思うんですけど、それはどういう、何かがきっかけだったんですか。
そうですね、うーんと、一つは先生の方から、うーんと、治療を受けるんだったらしっかり治療をするようにというように話があったのと、後は自分の中でもうーん・・・その頃かその後かわからないんですけども、宗教に関する考え方が変わったんですね。要するにそれはうーんと、ラジオでその芝居をやってる人(パーソナリティ)の、えー・・何ていう・・考えっていうかそういうものに共感したとこもあって、宗教のプラス面マイナス面を知ったというのがあったので。はい。
インタビュー10
- 小学校のころは、症状としては発熱だけで、下痢や腹痛はなかったのでお腹の検査はせずに血液検査、骨髄穿刺をやった。最終的に診断がついたのは20歳のときだった
- 宗教に頼って、しばらく病院に行かない時期もあったが、24歳の頃にラジオのパーソナリティーに影響を受け、宗教に対する考えが変わって病院での治療に戻った
- 10年前に障害者雇用でベンチャー企業に就職して在宅で7年間勤務した。会社にはこちらができることを伝えて、会社のほうでそれに合った仕事を切り出してもらっている
- 診断名を告げられた時は、診断名が分かってよかったという気持ちと難病で治らないという絶望的な気持ちの半々だった
- 通常在宅でIVHをやる場合は皮膚の下にポートをいれるのだが、自分は感染症にかかりやすいので普通にカテーテルを入れて2か月に1度くらい交換している
- 在宅IVHをやっているが、カテーテル感染することがあり、最初のころはカテーテルを抜いていたが、最近は抗生剤を使って抜かずに済ませることもある