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診断時33歳
インタビュー時:38歳(2017年8月)
関東地方在住の女性。一人暮らし。19歳で発症したがなかなか診断がつかずようやく33歳でクローン病の診断がついた。狭窄はあるが手術するところまではいかず、まだ手術はしていない。会社は病気のことで配慮してくれるが、今は外部の会社に半ば常駐状態なので常駐先の会社には言えず悩んでいる。発病してからお付き合いした人もいたが、元気がない時の姿を見せる勇気がなく結婚に踏み切れていない。
語りの内容
19歳の頃から話をすると、結構、そのときに緊急でやってる病院が小さな個人病院だったんですよ。で、ちょうど春休みの期間もあって、春休みが全て入院になってしまったのもあってですね、ま、そのときに親に言われたのが、結構、母親がもともと看護師もやっていたので、うん、反対になんか怒られたというか。なんでこんなにひどくなるまで我慢してたのかって言って。
ちょっと、あと、私のほうも入院時間が長すぎてですね、途中でなんか、病院を脱走したくなったりとかで、ちょっと、あんまりいい関係ではなかったですね(笑)。
で、まあ、そういう病院の中で一応治療したので、結局、診断が胃潰瘍とかになってしまったっていう経緯もあってですね、最初に、今、親から言われているのが「あのときにちゃんとした大病院に行って診断受けてたら、こんなことになってなかったのかもね」っていう、なんか、コメントがありました。はい。
で、で、次の2012年のときなんですけれども、一応、私、1人暮らしを今、都内でしてるんですけど両親がちょっと離れた場所にいまして。で、ま、そういう経緯もあって両親もですね、やっぱ結構、心配してくれてですね、あの、こちらの病院に来てくれたりですとか。で、あと、診断されたときはちょうど父親も一緒に話を聞いてくれてまして、うん、なんか、父が結構悲しんでいたというか、なんでこんな病気になっちゃったんだっていう(笑)。
で、ただですね、その、病気になってそのときは両親そういう反応だったんですけれども、しばらく時間がたつと私の食生活が悪かったんじゃないかって、次、母親から責められまして(笑)。結局、私の食生活でこういうことになってるっていう、なんか、話がちょっとすり替わってですね、なんか、若干ちょっとこじれたりもしながら今に至ってる感じですね。はい。
―― 「なんで我慢してたの?」とか、「食生活が悪かったんじゃないの?」っていうふうにおっしゃるようなことに対して、そういうこと言われたときってどんなふうなお気持ちで、どんなふうに返してらっしゃったのかなと。
ああ、その頃は、うん、まだ若干、反抗期のときもあったんで、うん、ちょっとけんかになったりしましたね。あと、学生の頃って極端なダイエットに走ったりとか、あと、暴飲暴食になったりっていう時期もあったんで、確かにあれが原因だったのかなって、うん。今だったら受け入れられますけど、あのときはちょっと言い合いになりました。うん(笑)。
あと、一番、今の食生活について常にうるさいのはお母さんですね。うん。で、父とあと、私、下に2人、弟と妹がいるんですけどやっぱ全員が、なんか、私の食事が食べられる、食事制限の話を、なんか、理解しているわけじゃないので、うん。結構、お父さんとかはなんか、好きなものがどんどん出てきちゃったりとかして、うん(笑)。それをお母さんがまた奪うっていう、うん、食べちゃいけないでしょっていう、うん、なんかそんな感じのやりとりが食卓でよく、実家に帰ると繰り広げられてます。はい。
インタビュー04
- 発症してから診断がつくまで、ストレスのせいにされて、病院も転々として長い時間がかかってしまった
- 診断が遅れた原因の一つとして自分が恥ずかしくて肛門科になかなか行けなかったことがある。できれば女医さんのいる病院がもっと宣伝してくれたらいいと思う
- ご飯のたびに胃も腸もぎゅっと、こう雑巾で絞られたような痛みがあった
- 男性の医師には話しにくいこともあり、女医さんに変えてもらった。今の悩みは、外来の待ち時間が長く、医師が忙しそうでなかなか詳しい話ができないことだ
- 看護師だった母親からはひどくなるまで我慢したことや食生活についてうるさく言われた。父親は診断を聞いて悲しんでいたが、今でも食事制限のことは理解できていないようだ
- 仲のいい友達には病気のことを話していたので、入院した時はお見舞いに来てくれた。春休みで皆楽しそうな様子を見て「どうして自分はそっちにいけないんだろう」と思った
- 病気になってからは恋愛や結婚に積極的に行けなくなった。結婚後の生活や出産など、色々考えると不安が募って踏み切れない
- 会社の宴会ではなるべく自分が幹事になって店を決めるが、どうしても食べられないものが出てくることもあって、それを修行僧のように我慢しなければならないのはとても辛い