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診断時:23歳
インタビュー時:27歳(2018年3月)
九州地方在住の男性。両親、祖母と4人暮らし。大学を卒業して焼き物の職人になろうとして窯元で働いている時に発症した。最初はくるぶしのところが腫れて歩けないくらいになって整形外科に行った。そこで血液検査をして炎症反応がでたので、大きい病院で検査をしたらその時は膠原病の疑いだったが、実家の近くの病院でクローン病と診断された。その後ステロイドとイムランで寛解と増悪を繰り返してきたが最近は整腸剤だけで寛解を維持している。
語りの内容
―― えーと、そのお仕事は辞められたんでしたっけ。
辞めざるを得なかったです。
―― それは入院したからっていうことですか。
もう、ちょっと、続けていく自信がなくなってしまったんで。
―― それはやっぱり、その体力的な問題ですか?
体力的にもそうですし、次に再発するのがいつか分からないっていうと、いつ下痢が…、いつ下痢が襲ってくるかが分からないし、もう病気のことも踏まえていろいろ考えたら、こう続けていく自信がもう全くなくて、うん、辞めたくはなかったんですけど、もう辞めざるを得ないだろうというふうになったので。
そのGCAP(血球除去療法)の治療も、その実家の近くの病院ででしかしてなくて、他の病院だとしてないっていうことになったんで、それがあってもう辞めることになりました。
―― それはやっぱりあれですか、その窯の前にずっと何時から何時まではいないといけないっていったときに、そのトイレへ行きたくなったら困るとか、そういうようなことですか。
そうですね。その、僕がちょっと難しい話になるんですけど、あの、僕がやってた仕事がちょっと成形の仕事で形を作るっていう仕事なんですけど、その、例えば石こうってあるじゃないですか。石こうを、石こうの型があって、例えば、こういうペットボトルだったらペットボトルのこう周りにこう型があるんです。で、そこにどろどろの粘土を入れることによって、その石こうが水分を吸ってこの着肉をするんですよ、粘土が。で、それで、ある程度着肉した段階で、その余ったどろどろの粘土をこう出さないといけないんですよね、こう。で、このどろどろの泥を入れたときに着肉するまでの間はちゃんと見てないといけないんです。
で、そのときに、もし、あの、返すタイミングのときにおなかが痛くなってトイレに駆け込んだりしたら余計な肉厚まで取ってしまって、あの、もうそれはものにならない。で、1個だけじゃなくて、こう10個とか50個、20個、30個やっていくんで、1個駄目になったら、その後もう全部駄目になるっていうふうな感じだったんで、もう、その、そういった意味で時間の制約がありました。